本書のさいごにある「エピローグ」は短い文章だが読んでおく価値はある。まず、
複雑さの管理はプログラミングの真髄である(略)
もっとも低いレベルについていれば、われわれは制御構造を注意深く選び、それを注意深く使った。(略)
また、各機能単位は、高い内部結合度を有しており、したがって独立の単位を形作るにふさわしい理由を持っていた。(略)
最後に、もっとも高いレベルについていえば、われわれはプログラムを、互いに共存できるっように作った。その結果、新しいプログラムを書く代りに既存のプログラムを組み合わせることによって複雑な仕事処理することができることとなった。
これらの構造面での方針とは別に、プログラミングそのものについての指針もある
第1の指針はもっとも大切である。それは単純さを保とうというものである。(略)
第2の指針は、以上と関連している。それは段々に作れというものである。(略)
第3の指針は、直観によく訴える。それは面倒なことは他人にやらせろというものである。
この部分が習得できていればソフトウェア開発はかなりうまくいくはずだ。しかし、実際、プログラムを書いたり、他人のプログラムを直したりすることなしにはこれを体得することはできない。
だから、この本が価値があるものになるのだ。この本を読み返し始めるときにblogにエントリを書いておいた。ほぼ毎日少しずつ読み進めて3か月以上かかった。
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