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2008/12/21

志賀内泰弘 「元気がでてくる「いい話」」

世の中にいい人はたくさんいるし、いい話もたくさんあるのだが、それを並べると説教臭くなってしまい、本を読んでいると「ちょっと、ここまではできないなあ」と思うことも。

この本にそういった「説教臭さ」を感じない。その理由はたぶん無理やり教訓を抽出しようとしていないところかもしれない。友人の会社(Wedding act Stagea)のblogに紹介され、著者についての話を聞いて興味を持ったのでこの本ともう一冊同じ著者の本を購入した。

この本で最も面白いと思ったのは、エピソードの方ではなく「あとがき」。この中で著者は「なぜ志賀内さんだけが『いい話』を見つけられたのだろう」との疑問に対して、次のように言っている。
  • 心の視線の角度を変えて見る
  • 「目の前の人やモノは変わらない」と理解すること
の2つを挙げる。相手が変わらないから自分を変えればいいのだ、と。推測だが著者はこれが言いたいことだったのでこれらのエピソードを選んだのではないか、と思う。

いろいろなエピソードの中で気に入った話をメモ代わりに記録しておく。今回、この本を読んだ時に気に入った話、ということで。

  1. 金メダリストの秘話 
  2. 一つ実らせるのに十年かかる

水無田気流 「黒山もこもこ、抜けたら荒野」デフレ世代の憂鬱と希望

現在の金融危機を発端とする不景気の10年ぐらい前に同じような状況の中で新卒就職を迎えた1970年代に生まれた世代の世界観はどうなっているのだろう。どの世代にも特有な社会や経済状況があり、それによって世界観も違う。「デフレ世代」に自らも属する著者は自分の世代の特徴を次のように言う。

一点だけ私たちの世代の長所をあげるとすれば、それは戦後日本の経済的転換(というか、私たちにとっては敗戦)ともいうべきこの事態を、個人史として身に刻み、かつその前後の時代や世代を相対的にながめられるということに集約される

ある状況に安住が許されない世代だからこそ「変化の激しい状況下、個人史の痛みとして社会をながめる者の数が相対的に多いのが、私たちの特徴ともいえる。」と。

文章のスタイルが常に軽いので、深刻な状況分析を読みながらも気持ちが暗くならない。たとえば、活字を読まなくなったことに触れて社会学者であると同時に詩人でもある著者はこう書いている。
私も、詩の分野で片山恭一や、綿矢りさや、金原ひとみみたいな書き手が現れて、現代詩ブームに火を付けてくれれば、そのスリップ・ストリームに入って、少しは私の詩集も売れるかもしれないわね、えへへ、などと思わなくもない。
地の文に口語体で自分の思いを混ぜるスタイルが全体のトーンを明るくしている。現代詩は本当に読まれていないらしいが。

著者の世代は、「自己責任」(懐かしい響きだが)を社会に出るところから強制され始めた最初の世代なのかもしれない。そう考えるとこの世代の社会学者が、最近、元気に発言しているということも納得できる。
自分の責任で決められる範囲ではないものを「選びたくない」は選べない状況の中で決定する人生の責任を個人の側に不当に押し付けているさまざま政策の矛盾は、一応安定を得た世代では感じないが、生涯賃金が他の世代よりも3~4%も低いと言われるこの世代では強く感じる、ということもあるのだろう。

この内容にこのタイトルをつけたことで少し損をしている(手に取らない人が増えている)ような気がして少し残念である。

2008/12/18

[MotoGP] 2009年 暫定エントリーリスト

MotoGP オフィシャルサイトに 2009年シーズンの 暫定エントリーリスト(provisional entry list)が掲載された。
MotoGPクラスに関してはこれまで情報がほぼそろっていたが、250cc以下はKTMの突然の撤退や125ccの小山知良選手の解雇などで日本人選手のシートがはっきりしていなかった。暫定ではあるが、今回ほぼ明確になった。

青山博一選手は、高橋裕紀選手がMotoGPに昇格して空席ができたスコットに所属予定。また,全日本250ccで2008年シーズンはランキング2位だった富沢祥也選手 がチームCIPから250ccに参戦する予定。二選手とも開発の止まったホンダのマシンに乗るので成績が出せるのかどうかやや心配だが、とにかくシートがこのまま確定してほしい。

クラス全体を見ると、125ccのチャンピオンのマイク・ディ・メリオの他、ガボール・タルマクシ、ラファエル・デローサ、スティービー・ボンシーなどが昇格する一方で、250ccのチャンピオン マルコ・シモンチェリも残留しているので、上位を狙えるメンバーが多い。

250ccクラス
4. 青山博一, SCOT RACING TEAM 250cc
7. AXEL PONS, PEPE WORLD PONS WRB
8. BASTIEN CHESAUX, RACING TEAM GERMANY
9. TONI WIRSING, RACING TEAM GERMANY
10. IMRE TOTH, TEAM TOTH APRILIA
12. THOMAS LUTHI, EMMI - CAFFE LATTE
14. RATTHAPARK WILAIROT, THAI HONDA PTT SAG
15. ROBERTO LOCATELLI, METIS GILERA
16. JULES CLUZEL, MATTEONI RACING
17. KAREL ABRAHAM, CARDION AB MOTORACING
19. ALVARO BAUTISTA, MAPFRE ASPAR TEAM
21. HECTOR BARBERA, PEPE WORLD PONS WRB
25. ALEX BALDOLINI, WTR SAN MARINO TEAM
28. GABOR TALMACSI, BALATON RACING TEAM 250cc
35. RAFFAELE DE ROSA, SCOT RACING TEAM 250cc
41. ALEIX ESPARGARO, CAMPETELLA RACING
48. 富沢祥也, TEAM CIP
51. STEVIE BONSEY, APRILIA MADRID
52. LUKAS PESEK, AUTO KELLY - CP
58. MARCO SIMONCELLI, METIS GILERA
63. MIKE DI MEGLIO, MAPFRE ASPAR TEAM 250cc
75. MATTIA PASINI, TEAM TOTH APRILIA

125ccでは、昨年、日本グランプリ終了後に突然解雇された小山知良選手が中国メーカーLONCINに移籍、中上貴晶選手は昨年と同じチームで参戦する予定。
上位選手ではディメリオが250ccに昇格したが、ランキング2位のシモーネ・コルシは残留。

125cc
5. ALEXIS MASBOU, LONCIN RACING
7. DOMINIQUE AEGERTER, AJO INTERWETTEN
8. LORENZO ZANETTI, WWC
11. SANDRO CORTESE, AJO INTERWETTEN
12. ESTEVE RABAT, BLUSENS APRILIA
16. CAMERON BEAUBIER, RED BULL KTM 125
17. STEFAN BRADL, KIEFER RACING
18. NICOLAS TEROL, JACK & JONES PONS WRB
24. SIMONE CORSI, JACK & JONES PONS WRB
27. STEFANO BIANCO, CBC CORSE
29. ANDREA IANNONE, WWC
30. PERE TUTUSAUS, MATTEONI RACING
32. LORENZO SAVADORI,FONTANA RACING
33. SERGIO GADEA, BANCAJA ASPAR TEAM 125cc
34. RANDY KRUMMENACHER, DEGRAAF GRAND PRIX
38. BRADLEY SMITH, BANCAJA ASPAR TEAM 125cc
44. POL ESPARGARO, BELSON DERBI
45. SCOTT REDDING, BLUSENS APRILIA
60. JULIAN SIMON, BANCAJA ASPAR TEAM 125cc
66. MATTHEW HOYLE, MAXTRA TEAM
71. 小山知良, LONCIN RACING
72. MARCO RAVAIOLI, CBC CORSE
73. 中上貴晶, WWC
81. JASPER IWEMA, KIEFER RACING
88. MICHAEL RANSEDER, MAXTRA TEAM
93. MARC MARQUEZ, RED BULL KTM 125
94. JONAS FOLGER, WWC
99. DANNY WEBB, DEGRAAF GRAND PRIX

2009は世界同時不況の影響がどうなるのか、という心配を常にしつつレースを見ることになりそう。
日本人選手の中では、2年目の中上選手、初参戦の富沢選手の二人は全日本125ccでのライバル。また、青山選手と高橋選手が同じチームの別クラスに所属することになる。

メモ代わりにMotoGPクラスも(冬季テストどおりだが)貼っておく。中野真矢選手がいないのがさびしいが、高橋裕紀選手が250ccから昇格した。それと、セテ・ジベルノーが復帰。また、2009年からはブリジストンのワンメイクタイヤになる変更も実施される。

3. DANI PEDROSA, REPSOL HONDA TEAM
4. ANDREA DOVIZIOSO, REPSOL HONDA TEAM
5. COLIN EDWARDS, TECH 3 YAMAHA
7. CHRIS VERMEULEN, RIZLA SUZUKI MOTOGP
14. RANDY DE PUNIET, LCR HONDA MOTOGP
15. ALEX DE ANGELIS, SAN CARLO HONDA GRESINI
21. JOHN HOPKINS, KAWASAKI RACING TEAM
24. TONI ELIAS, SAN CARLO HONDA GRESINI
27. CASEY STONER, DUCATI MARLBORO TEAM
33. MARCO MELANDRI, KAWASAKI RACING TEAM
36. MIKA KALLIO, PRAMAC RACING
46. VALENTINO ROSSI, FIAT YAMAHA TEAM
52. JAMES TOSELAND, TECH 3 YAMAHA
59. SETE GIBERNAU, GRUPO FRANCISCO HERNANDO
65. LORIS CAPIROSSI, RIZLA SUZUKI MOTOGP
69. NICKY HAYDEN, DUCATI MARLBORO TEAM
72. 高橋裕紀, SCOT RACING TEAM MOTOGP
88. NICCOLO CANEPA, PRAMAC RACING
99. JORGE LORENZO, FIAT YAMAHA TEAM

2008 MotoGP 年間総集編 [DVD]
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2008/12/12

高橋克徳 ほか 「不機嫌な職場」

この本に取り上げられている会社は、グーグル、サイバーエージェント、ヨリタ歯科医院。これらの企業はこの後、日経BPなど他のメディアでも同じように取り上げられている。

理論的に現象を理解し改善案を実行に移したとしても失敗する企業も数多くあるに違いない。上記の企業に代表される数少ない成功例を目標にすることは他の企業に取っては、かなり危険を伴うのではないかという気さえする。

社員が楽しく働ける職場を作るための簡単な処方箋のようなマニュアルがあるわけではない。著者たちは、この本の中で、状況を理解し、共有し、協力して、「新たな協力社会」を構築して行って欲しいと述べている。

あとがきに
組織のための個人でも、個人のための組織でもない、個人と組織がともに支え合い、良い影響を与えあう、新たな協力関係を作り出していくことが必要なのだ。(中略)
将来の子供たちのために、私たちは一人ひとりが輝いた人生を送ることを支援し合える新たな協力社会への扉を開けなければならない。そんな使命感を多くの人たちが共有し、一人ひとりが一歩踏み出していけば、これからの日本社会に私たちはもっと誇りを持てるようになるのではないだろうか。
とある。

現状、ITの問題はITでとばかりに、社内SNSや社内blogなど、発信を積極的に行う仕組みをいれてコミュニケーションの問題を解決しようというビジネスがらみの流れが強くなっている。しかし、根本的な問題は一企業の中で閉じたものではない。だから、人間の協力という行動それ自体を意識的に強化していかなければならない、というのが、この本の重要なメッセージだ。

高橋克徳、河合太介、永田稔、渡部幹の4氏による共著。
不機嫌な職場~なぜ社員同士で協力できないのか (講談社現代新書)不機嫌な職場~なぜ社員同士で協力できないのか (講談社現代新書)
河合 太介

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2008/12/10

[NASCAR] 2008 第36戦 ホームステッド

NASCAR 第36戦 フロリダ州ホームステッド マイアミスピードウェイ (Homestead Miami speedway)

解説は石見周氏。

ジミー・ジョンソン (Jimmie Johnson)の3連覇がかかっている。2位のカール・エドワーズ (Carl Edwards)との間には141ポイント差があるので、36位以内でフィニッシュすればシリーズチャンピオンを獲得できる。エドワーズが逆転優勝するには、ジョンソンが最下位(43位)かつエドワーズが2位以上になることが条件。

このレースはトニー・スチュアート(Tony Stewart)にとっても記念のレース。10年在籍したジョー・ギブズ レーシング (Joe Gibbs Racing)を離れ、来季からは自分が共同オーナーとなるスチュアート・ハース・レーシングに移籍する。JGRでは2回のチャンピオンを獲得した。インタビューではちょっと涙声である。各クルーとハグしてから車に乗り込む。「優勝旗をボンネットに飾って終わりたい。」

エドワーズは前日のNationwideでレースには優勝したがシリーズでは2位となり、クリント・ボーヤー(Clint Bowyer)にチャンピオンを攫われた。

今回の国家はNe-Yoが歌う。あたりまえだがうまい。

スタート順はエドワーズ4番グリッド、ジョンソン30番グリッド。

サーキットは1.5マイル。バリアブル・バンキングシステムでイン側が18度、アウト側が20度。ピットウィンドウは50から55周。石見氏によれば燃費は1.7から1.8キロ/リッター。

フロントローはデビッド・ルーティマン(David Reutimann)とスピード。レッドブルチームはオーナーズポイントを取得するためにブライアン・ビッカーズ (Brian Vickers)を84号車、スコット・スピード (Scott Speed)を83号車に乗せ換えている。ビッカーズにポイント取得を託する。これが裏目に出て83号車の方が速くフロントローに来ている。オーナーズポイント順で35位までに入ると初戦から5戦までの決勝進出が保証されるという特典がある。

オーナーズポイント順は
33 Gene Haas 66号車
34 Robby Gordon 7
35 Redbullチーム 84
36 Rob Kaufmann 47
37 Gorge Gillete Jr. 10

Redbullは当落線上にいる。

フォードのフュージョンのハイブリッドカーがパレードラップを先導している。2010年発売予定の車のお披露目。
スタート直後からマット・ケンゼス (Matt Kenseth)がトップ。19周あたりでエドワーズがトップに入れ替わる。ケンゼスとエドワーズが同じチーム(ラウシュ)だが譲った雰囲気ではない。ジョンソンは18位まで上昇。

TVに映ったピットでは、ナットを回すエアドライバーに潤滑剤をスプレーしたり、タイヤの空気圧の調整やピットウォールの隙間にコードが挟まらないようにガムテープでふさいでいる。

序盤はコーションがなく、52周でジョンソン、エドワーズがピットイン。ケンゼスが自分のピットを見落とすミスで順位が下がる。 大きなクラッシュもなく折り返しまで経過し、上位の順位はエドワーズ、デビッド・レーガン(David Ragan) 、リューティマン。

126周あたりからのアンダーグリーンピットではビッカーズがピット速度違反でドライブスルーペナルティ。オーナーズポイントを得るには上位が必要なのだが、大丈夫か?
このとき、エドワーズが1位、ジョンソンは9位。ピットイン後に15周でイエローが発生したときにもジョンソンは4タイヤ交換。保守的な作戦だ。

デイル・アーンハート インク(Dale Earnhardt Inc.)チップガナッシ レーシング (Chip Ganassi Racing)は合併が発表された。車がダッジからシェヴィに変わる。フアン・パブロ・モントーヤ (Juan Pablo Montoya)はこのチームに所属することになる。「2009年シーズンは活躍できそう」石見氏。

残り周回が少なくなったところでジョンソンが一度2タイヤ交換のギャンブルでトップを奪う。これは5ポイントを取る作戦か。このあとは無理せず徐々に後退した。
最後の20周ぐらいのアンダーグリーンピットをエドワーズは燃費走行でステイアウトし、そのリードを保って優勝。ジョンソンは2タイヤで20位に復帰し追い上げて15位。スチュアートは上位を走る場面もあったがフィニッシュは9位。

レース順位は、エドワーズ、ケビン・ハービック (Kevin Harvick)ジェイミー・マクマーレイ (Jamie McMurray)

ジョンソンは3年連続のシリーズチャンピオンをクルーチーフのチャド・カナウス (Chad Knaus)とともに獲得。ドライバーで3年連続は2人目だが、同じ組み合わせでクルーチーフも3年連続はカナウスが初めて。

2008/12/01

[DTM] 2008 第11戦 ホッケンハイム

ドイツツーリングマスターズ選手権 第11戦 ホッケンハイム (Hockenheimring)

"ミスター・DTM "ベルント・シュナイダーの引退レース。グランドスタンドには DANKE BERNDの文字が。

アウディのティモ・シャイダーとメルセデスのポール・ディレスタがシリーズポイントで2ポイント差での最終戦。このレースで勝てばシリーズチャンピオンも獲得できる。グリッドはマティアス・エクストローム、ディレスタ、シャイダーの順。

ディレスタはトラクションがかからずスタートでシャイダーがトップへ。ブルーノ・スペングラーとマーティン・トムツェックが、後方の5,6位あたりで小競り合い中。トムツェックがはじき出されてコースアウトし後退。
アルバースが後方でスピン。コース上で回ったのでそこにマルクス・ヴィンケルホック、マティアス・ラウダ、スージー・ストダードが突っ込んでフロントカウルを壊してリタイア。

スペングラー、シャイダーは早めのピットを1度済ませる。ピットアウトの後のスペングラーはパラボリカコーナーで後続を3ワイドで抜いていく。ディレスタはピットインを遅らせて引っ張る作戦。しかし、ディレスタのピットワークがあまり早くなく、ピットアウト後にシャイダーとの差は広がった。順位は5位、6位。

2回目のピット後もシャイダー、ディレスタの差はそのまま。最終ラップでの両者の差は3.2秒。順位は1位と2位。そのままフィニッシュで、シリーズチャンピオンはシャイダーに決定。ディレスタは序盤にエクストロームと接触があったらしくその影響で車のバランスが崩れてペースが上がらなかったようだ。

最終戦だったのでホッケンハイムのストレートのチェッカーと同時に大量の花火がコースサイドで打ち上げられた。

2008/11/30

浅見定雄 「なぜカルト宗教は生まれるのか」

タイトルからは「カルト宗教」の発生の研究書かと誤解されそうだ。実際には著者が様々なカルト宗教とかかわった経験から、その問題点をつづったものになっている。その中には著者がかかわった「救出カウンセリング」の説明もある。

著者が繰り返し書いているところによれば、カルトは「先進国病」であり若者の迷い(自分探し)が深くなっていることと、神秘やオカルトへの接近 (そういうこともあるかもしれない、と思う人が多い)が原因とのこと。

カルト宗教のテクニックの一つであるマインド・コントロールについての説明の箇所はこういったことを平易に説明した本が少ないので、短い章だが価値がある。

普通の健康な人ならマインドコントロールにかかる可能性があり、専門家の間ではかかりやすい人は「自分だけは大丈夫」と思っている人だと言われているほどだとか。このあたりを読んでいると、最近、頻発している「振り込め詐欺」の被害者が自分だけは大丈夫と思っている、というのと似ている。おそらく、どちらも、普通の人であれば被害者となる可能性があるということなのだろう。

親子のかかわりについての記述やカウンセリングにあたっての親の「覚悟」を要求する態度は宗教学者であり教育者でる筆者の信念を感じる。カルト問題に対する簡単な解決策などないと言い切る著者の若者論・教育論としても読める。

2008/11/29

[NASCAR] 2008 第35戦 フェニックス

NASCAR 第35戦 アリゾナ州フェニックス フェニックスインターナショナルレースウェイ
(G+で観戦)

解説は天野雅彦氏。

1.0マイルを412周。ピットウィンドウは80から85周。
ターン1がRが大きく、ターン3がタイト、という変形サーキット。

ポールポジションがジミー・ジョンソン (Jimmie Johnson)。ジョンソンとカール・エドワーズ (Carl Edwards)のポイント差が162点差になると優勝が決まる。
スタートのトップはジェイミー・マクマーレイ (Jamie McMurray)デイル・アーンハート ジュニア(Dale Earnhardt Jr.)はすごくリアが滑っている。「レース後半を見据えてのセッティングかも。」レース後半は冷えてくるためグリップの状態がかなり変わるらしい。

カイル・ブッシュ (Kyle Busch)はぺディグリーのカラーリングで犬の大きな絵が描いてある。

途中カート・ブッシュ (Kurt Busch)ライアン・ニューマン (Ryan Newman)が前列に。「ペンスキー レーシング (Penske Racing)のワン・ツーは珍しいものを見ているような」天野氏。

30周あたりで雨が降り出してレース中断。

エドワーズは14位からなかなか前に上がれず。ジョンソンは常に上位を確保。カート・ブッシュ、ジョンソン、マクマーレイというトップ3争い。

85周でジョンソンがトップに立ち、5ポイントのボーナスを獲得。
149周のピットアウトでエドワーズは9位まで上昇。ヘンドリックス レーシング (Hendricks Motorsports)勢は4台がトップ10圏内。

オーナーポイント争いも激化。35位以内であれば開幕から最初の6戦の予選が免除されるため、ポイントをかせぐために走っている選手もいる。今の当落線上は以下のオーナーたち。
  1. BILL DAVIS
  2. ROBBY GORDON
  3. ROB KAUFFMAN
  4. Dietrich Mateschitz (Red Bull)
  5. ROGER PENSKE
A. J. アルメンディンガー (A. J. Allmendinger)は10号車(元はパトリック・カーペンティア(Patrick Carpentier)の番号)でマクドナルドのペイント。
「A.J.アルメンディンガーはRedbullの新チーム、トヨタの車、で条件は良さそうに見えたが、オーナーポイントが0の状況からのスタートは新人には厳しい。オーナーポイントのある古いチームから出た方がよかったのでは」天野氏。

200周が過ぎてエドワーズの車のセッティングがよくなった。
フロントグリルにテープを張る作業が遅く、ジョンソンのピットアウトが2位。
フロントグリルにどれくらいガムテープを貼ると温度がどう変化するかという細かいデータをチームは持っている。

ジェフ・ゴードン(Jeff Gordon)は速度が上がらない。エンジンバルブが曲がっているのではないかとチーム関係者は言っている。行けるところまで行くしかないとのこと。結局、残り43周でエンジンが壊れてリタイアした。

ジョンソンはコーションラップでのピット後、チームからの無線でタイヤがスロー・パンクチャーを起こしていたことが判明した、と連絡を受けている。そんまま走っていたら緊急ピットインかクラッシュにつながっていたかもしれない。ジョンソンは運もあるようだ。

残り39周で大クラッシュ。デビッド・ギリランド (David Gilliland)のマシンの下にスピードの84がつっこんだ。目の前でタイヤが回っていた、とか。この事故で赤旗。TVのインタビューでは二人とも笑っていた。確かに、この状況は笑うしかないかも。

リスタートでエンジンがかからない車があり、他の車に押してもらって押しがけしている。トニー・スチュアート(Tony Stewart)はニューマンに押してもらっている。来年は二人が同じチームになる。

この赤旗の後、2,3回のコーションが発生。ジュニアはデニー・ハムリン (Denny Hamlin)にかわされて6位後退。ジョンソンは常にトップを維持。

残り3周でグリーン・ホワイト・チェッカーとなり、チェッカーの順位は、ジョンソン、カート・ブッシュ、マクマーレイ。ゴールの後にクラッシュがまた発生。

2008/11/26

ポール・クルーグマン「クルーグマン教授の経済入門」

経済学の本を本屋で探してもオーソドックスな理論を素人にわかるように説明してくれた本は見つけられない。逆に、直近のいろいろな現象(サブプライムローン問題)の解説や、詳細に突っ込まない概要や以前の構造改革のレビューなどはたくさんある。

アメリカでも状況は同じようなものらしい。クルーグマンはこの本で経済全体を見渡した解説を試みている。クルーグマンによると、経済にとって大切なこと(たくさんの人の生活水準を左右するもの)は3つしかない。それは、生産性、所得配分、失業。これ以外は間接的にしか重要ではない。まず最初にそう言いきってこの本は始まる。

クルーグマンはもちろん3つの最重要問題以外のことにも目を向けて解説している。たとえば、貿易赤字、財政赤字、G7などなど。そのなかで1章を日本に関する記述に割り当てている。この章は、翻訳者の山形も言うとおり「日本がどう見られているかというかなりバランスのとれた文になっている。」
簡単に内容をまとめてみると:
まず、日本は輸出はしても輸入はあまりしない国であるという事実がある。そのため、日本のやり口はちょっと違う、と見られている。また、90年代までは、日本はアメリカに投資はしたが、アメリカから日本への投資は難しかった。 さらに、アメリカに進出した企業は日本から部品などを輸入する量が他の企業と比較すると多かった。

一方、とはいえ、アメリカ経済全体を考えると、日本が、というよりも貿易や国際競争が左右するのは「ほんの端っこのとこでしかない。」

おまけに日本のバブル崩壊からの経済の不調が長く続いたため日本問題自体がなくなってしまった。

ということになる。

他にも、
  • インフレを我慢するコストは実はたいしたことはなく、逆に、インフレを抑えることは生活に影響が大きい
  • アメリカの貯蓄率が下がったことが貿易赤字の裏返し
など、日本で(もしかしたらアメリカでも)正確な説明がなされていない問題を簡潔に解説している。

クルーグマンは2008年のノーベル経済学賞を受賞した。この本はその業績との直接の関係はない。
原著第3版を山形浩生が翻訳した。以前の版に入っていた章を復活させて翻訳していたり、「日本がはまった罠」というちょっとお堅い論文をおまけにつけたり、というサービスをしてくれている。

2008/11/25

[WRC] 第14戦 札幌

世界ラリー選手権 第14戦 ラリー・ジャパン 札幌
(JSPORTS ESPN)

冠スポンサーはパイオニアになり、名称が「パイオニア カロッツェリア ラリージャパン」。
2008年は帯広から札幌に舞台を移してのラリージャパン。特徴としては
  • コンパクトになった
  • 人の行き来が楽になった
前々日から2日間雨・雪が降り、SS3と7がキャンセルになった。
このラウンドでセバスチャン・ローブが3位以内に入ればシリーズチャンピオンが決まる。今回はロウテンバッハがシトロエンからジャパン初出場。

セレモニアルスタートではローブがシトロエン印のはっぴ姿。これはファンからもらったらしい。ドームでのアナウンスはピエール北川氏。

フォードチームは、ヤリ・マティ・ラトバラが復帰。ミッコ・ヒルボネンは2年連続の優勝をねらう。シトロエンは、ローブの優勝とともに、マニュファクチャラーズタイトルを取るためにダニエル・ソルドにも頑張ってもらわねばならない。

DAY 1
林道コース。林道を横切る形で雨水溝がありそのふたの周りが車が通るにつれて掘れてくる。この部分で跳ねる車がある。フォードはローブより上位に車を並べてローブの優勝を阻止する作戦。

この日は夕張を通るコースもあり、ここで福井氏は観客でTVの視聴者と会話したりサインや撮影など。

フランソワ・デュバルがクラッシュして大事故。車の損傷がひどくロールケージを切断してコ・ドライバーを救出し、すぐ病院に搬送して手術。骨折と内臓にも影響があったが命に別条はなかったらしい。日本人ドライバーが救急隊員にアドバイスして救出を手助けした。

ローブはデュバルのリタイアで4位から3位に上がることになった。ソルドはツキがなく、ターボ系のトラブルでリタイア。(スーパーラリーで復帰)

DAY 2
天気がよく、DAY 1よりも道が広くなった。ペター・ソルベルグはセッティングを変えたのが当たり調子が良い。沿道にはスバルファンが多い。林道コースのため、鹿がコース内に立ち入っている。ヒルボネンの前方を鹿が横切ったシーンも。

ペター・ソルベルグはコースオフでリア部分をかなり破損。その後、走り切ったため、破損が広がり大修理となった。結果、スーパーSSで復帰したらしい。

終了時点の順位は、ヒルボネン、ラトバラ、ローブ。

DAY 3

この日のスーパーSSはJSPORTS plusで生中継された。札幌ドームでの開催なので雨でも観戦は楽。ただしコースが一部外に出ているので車が雨水を中に運んでコースはかなり滑る。ドームでのスーパーSSは史上初。

レースは雨が降っていて滑りやすい。
ローブも大きくスピン。車の電気系に水が入り動作しなくなったため、車が思ったように操作できなかったらしい。ラトバラはヒルボネンに迫るが追い越すわけにはいかないので2位キープ。

ゴールはヒルボネン、ラトバラ、ローブの順。ローブは5年連続のチャンピオンを決めた。
スズキが5位、6位に入賞した。これはスズキとしては今季の最高成績。

2008/11/24

[NASCAR] 2008 第34戦 テキサス

NASCAR 第34戦 テキサス州テキサスモータースピードウェイ (Texas Motor Speedway)

コースは1.5マイル。バンク角が24度。ピットウィンドウは50から55周。

解説は石見周(おさむ)氏。

春のレースではカール・エドワーズ (Carl Edwards)が勝利している。春と秋の2連勝(sweep)ができるかどうかが注目。予選が4戦ぶりに実施された。ジェフ・ゴードン(Jeff Gordon)マーティン・トゥーレックス ジュニア (Martin Truex Jr.)が1列目スタート。

チェイス戦の流れから言うと、ここでジミー・ジョンソン (Jimmie Johnson)が勝てばほぼ決まる。上位3位までのエドワーズかグレッグ・ビフル(Greg Biffle)が勝ってジミー・ジョンソンが下位であれば逆転優勝も可能。

「テキサスと最終戦のマイアミはラウシュ・フェンウェイレーシング (Roush Fenway Racing)が強く、次戦のフェニックスはヘンドリックス レーシング (Hendricks Motorsports)が強いと思う。」石見氏。

トニー・スチュアート(Tony Stewart)はバックアップカーに車を変えたので最後尾まで下げられてスタート。

ジミー・ジョンソンはペースが上がらない。一方エドワーズは好調でどんどん順位が上がる。「ラップタイムが安定している」石見氏。

フアン・パブロ・モントーヤ (Juan Pablo Montoya)が6位。後半は10位以内に貌を出せるようになってきた。

シーズンが終わりに近くなり、新人ドライバーが起用されている。ブラッド・ケセロウスキー、ジョイ・ロガーノ、スコット・スピードが走っている。ケセロウスキーはジョンソンと同じような順位で走っているせいかよくTVに映される。

98周付近でエドワーズがジョンソンをラップダウンに。ジョンソンは25位前後をずっと走っている。上がりも下がりもしていないようだ。ピットインのときの調整もあまりせずそのまま。
「ウェッジをいじったぐらいでは変わらないということかも。」石見氏。

レースはイエローの発生が少なくラップダウンが大量。中盤ではスチュアートが18位でテイルエンドに。ラウシュは5台中5台が10以上にいる。エドワーズ、ビフル、マクマーレイが上位。

今シーズンはDodgeを使っているチームの成績が総じて振るわない。
「チーム成績が悪いとスポンサーが離れるので、成績の悪いDodgeには車種としての性能調整をNASCARとして考えることになるかも。」「どこのチームもスポンサー獲得が厳しい」

残り83周。
 カイル・ブッシュ (Kyle Busch)が2位まで上がる。

モントーヤはもらい事故でクラッシュ。前戦に続き今回も上位を走りながらリタイア。
このクラッシュのコーションラップ中に、2タイヤ交換の車が何台かいてエドワーズが一旦後退。

エドワーズは4位前後から上位に上がらず順位キープで走行。突然遅くなっている。
「燃費を抑えるためにゆっくり走っているとしか考えられない。」石見氏。
遅いと言っても4位前後はキープできる速度なので、ここで燃料補給のためのピットインを一度節約できれば勝てる。ピットウィンドウを考えると15周程度節約する必要がある。ピットでも「再計算する」と言っている。

この作戦に気が付いたデイル・アーンハート ジュニア(Dale Earnhardt Jr.)ジェフ・ゴードン(Jeff Gordon)も同じように速度を落として走行。残り5周でジュニアはガス欠でピットイン。おそらく、速度を落とすのが少しだけ遅かったのだ。このピットインで20位あたりに後退。

エドワーズは走りきることができた。
フィニッシュ順位は、エドワーズ、ゴードン、ジェイミー・マクマーレイ (Jamie McMurray)。ジョンソンは最後に少しだけ順位を上げることができて15位。

2008/11/18

[SBK] 第14戦 ポルティマオ

世界スーパーバイク選手権 第14戦 ポルトガル ポルティマオ

解説は八代俊二氏。

新設されたサーキットでの開催。F1を観光地に誘致したいという目的でサーキットが建設されたらしい。コースはアップダウンが激しくトリッキーだが良いサーキット。今回からバイクにオンボードカメラが装備されている。

グリッドにはミハエル・シューマッハが来ており、上位の有名ライダーと話をしている。開催日がF1の最終戦ブラジルと同日だったのだが、F1には行かず、SBKに来たという。現役の二輪ライダーとしては最終レースだしベイリスが引退するので逃せないということだろうか。

RACE 1
ファブリツィオがビアッジにぶつかり転倒させてしまう。ビアッジはえらく怒っている。ファブリツィオは誤るばかり。先頭にはベイリス。2位グループはクラッチロウ、チャウス、ジョナサン・レイが先頭で芳賀選手もこのグループにいる。
残り10周あたりではレオン・ハスラム、芳賀選手、チェカが上がって、チャウスをかわす。ハスラムも芳賀選手、チェカ、コーサーに抜かれて後退。

芳賀選手は残り7周でマシントラブルでスローダウンしリタイア。

ベイリスはTVにも映らないぐらいの前方で独走。2位争いはチェカ、コーサーの順にチェッカー。

最終コーナーから上がってきて前輪が浮くぐらいの傾斜がある。コーナーによっては、ブレーキングポイントが下りの先にあって見えないところもあるらしい。

日本人選手は
加賀山就臣選手 13番手 15位フィニッシュ
玉田誠選手 26番手 19位フィニッシュ
青山周平選手 23番手 18位フィニッシュ
中富伸一選手 22番手 13位フィニッシュ
清成龍一選手 19番手  8位フィニッシュ

清成選手は骨折から復帰の初戦。

RACE 2
スタートはビアッジが良く前に出たが1コーナーで接触があり、後退。ベイリスがトップに出ると後を引き離してRACE 1と同じ展開に。

芳賀選手はジャンプスタートでライドスルーペナルティ。RACE 2でもあまりツキがない。

「ノイキルヒナーは普通に会うと色白の好青年。それが災いしているのかな、と思った」八代氏。
レイはコーナーから飛び出してランオフを走るシーンがたびたびあり、RACE 2全般を通してそういう状態。

チャウスがクラッシュしてリタイア。
チェッカーはベイリス、ファブリツィオ、ハスラム。

日本人選手は
芳賀紀行選手は10番手 14位フィニッシュ
加賀山就臣選手 13番手 23位フィニッシュ
玉田誠選手 26番手 24位フィニッシュ
青山周平選手 23番手 26位フィニッシュ
中富伸一選手 22番手 17位フィニッシュ
清成龍一選手 19番手  11位フィニッシュ


「今シーズンのカワサキのマシンは神経質だった、と関係者から聞いた。ちょっとした気温の変化などでマシンの感じが変わってしまったらしい。」八代氏。

ベイリスはこれでレースを引退する。最後のRACE 2も勝ち、このレースで連勝、SBKのチャンピオンシップも取って花道を飾った。

2008/11/17

[NASCAR] 2008 第33戦 アトランタ

NASCAR 第33戦 ジョージア州アトランタモータースピードウェイ (Atlanta Motor Speedway)
チェイスももう7戦。

1.5マイルの周回を325周。高速コースでライン取りが自由なので、同じドライバーが違ったラインを通ることもある。バンクは24度。ピットウィンドウは50から55周。

解説は天野雅彦氏。

予選は雨天中止のため、オーナーズポイント順のグリッド。ジミー・ジョンソン (Jimmie Johnson)がまたもポールポジション。
スタートからカール・エドワーズ (Carl Edwards)がジョンソンをかわしてトップへ。
「スタート時間を考えると気温が下がるのでグリップが改善する。そのときにハンドリングが改善することもある」天野氏。

デイル・アーンハート ジュニア(Dale Earnhardt Jr.)は3位まで上がってくる。ずっとアウトのラインを走行しているが調子はいいようだ。ジョンソンがトップで走り、エドワーズが2位に付けているシーンが流れている。エドワーズの調子は上向きか。

ジョンソンはポイントを考えると、優勝でなくてもいいので、ちょっと慎重なのかトップをキープせず5位あたりに下がったりする。このときジュニアとジェフ・ゴードン(Jeff Gordon)が前へ。

今回はカイル・ブッシュ (Kyle Busch)はハロウィンカラーのM&M。

アンダーグリーンのピットインが発生したとき、ジョンソンがピットへの進入で減速できず、速度違反でドライブスルーペナルティを受け順位を下げる。
TVではジョンソンのクルーチーフ、チャド・カナウスのインタビュー「ドライバーがリラックスして走るためには速い車を作らなければならない。」
トニー・スチュアート(Tony Stewart)は10位より後を走っている。「今年は目立たない一年でした。(来年の新チーム結成について)NASCAR以外ではチームを成功させているので楽しみ。」天野氏。

ケーシー・ケイン(Kasey Kahne)はスピンしてコーションの原因に。ここまでずっとルースでぐりップしていなかった。「重症ですね」天野氏。
ピットに入ったジュニアの車のティアオフ(フロントグラスに貼ってあるシート)がはがれ損なってひらひらしている。これがはがれないとピットにもう一度入るのか、と見ていたが、リスタートで飛んで行った。ジミー・ジョンソンはラッキードッグパスで同一周回まで復帰。

マット・ケンゼス (Matt Kenseth)はルースと言っているが、ラウシュ・フェンウェイレーシング (Roush Fenway Racing)のドライバーはドライビングおたくな人たちなので、そういう車でも走らせてしまう」
ブライアン・ビッカーズ (Brian Vickers)は前戦で車両規則違反があり、ドバイバーズポイント、オーナーズポイントを150ポイント減算された。「RedBullのチームは徐々に力をつけてきていますね。」今回もスコット・スピード (Scott Speed)を起用している。

ジュニアの車が壁をヒットしているが走行は可能。「たぶん路面温度が下がってバランスが悪いのでは」天野氏。
ジョンソンのピットのすぐ後がエドワーズのピット。ジョンソンはそれを計算してちょっと斜めに突っ込む形でピットに止めるのでエドワーズはピットアウトではかなり急激に右に切らないと出られず、スピードが乗らない。それと、たびたびジョンソンのピットクルーに接触しそうになる。
「終盤の大事なところでゴードンの車があまりよくない方向になっている」天野氏。
ゴードン、フアン・パブロ・モントーヤ (Juan Pablo Montoya)、カイル・ブッシュが集団になっている。カイル・ブッシュは上位フィニッシュできそうな様子。

終盤にコーションが集中して発生。このあたりからドライバーは良い位置を取ろうと作戦を練っている。

288周付近でマイケル・ウォルトリップ (Michael Waltrip)が単独クラッシュ。
このレースで一番クラッシュが多かったのはウォルトリップだろう。
タイヤのバーストを2回発生させて右リアのボディを壊してしまい、これを修復して走っていたのだが、結局リアのタイヤが安定していなかったかボディが触っていたのかクラッシュした。それも修復した後のパネルが壊れてしまって290周あたりでデブリによるコーションを起こした。
「今日はウォルトリップはレースをある意味コントロールしています。(笑)」福徳アナ。「沢山映りますしね」天野氏。

ジュニアはピットロードの出口付近でカート・ブッシュ (Kurt Busch)、エドワーズとぶつかる。
モントーヤが上昇して6位を走行していたのだが、残り20周あたりのピットアウト時にボーヤーと激しく接触し車の右前を破損。このためにポジションを下げて走行していたところでクラッシュに巻き込まれてレースをリタイア。6位まで上がっていただけに慎重にピットインして当てられたのは残念。

エドワーズが16周でのリスタートでトップへ。ジョンソンはコーションでピットインして4輪交換し、フレッシュタイヤで猛プッシュ。11位から2位まで上げてエドワーズに続いてフィニッシュ。

ジュニアは最後のピットで車の調整に失敗したらしく、ペースが落ちてしまい11位フィニッシュ。終盤までは4位をキープして走っていたので残念。チェイス優勝はないと思うが、レースでの1勝は期待したい。
ゴードンもこの14年間必ず1勝しているのだが、2008年シーズンはまだ勝利がない。

2008/11/13

川端 裕人 「PTA再活用論」

2008年度のPTA本部を引き受けることになり、今、世の中ではPTAはどうなっているのかと検索していたとき、川端裕人氏の婦人公論の連載(この著作の元になったもの)を掲載したウェブサイトに行き当たった。(みんなのPTAを探して ブログ版参照)

その連載は、PTAの苦労(もちろん得るものも多いのだが)を、メジャーな雑誌上で明らかにし分析した成果と言えると思う。その連載をもとにして追加取材されたものが本書。連載の終盤で世間の耳目を集めた「和田中のP連脱退提案」など最新の話題も入っている。地域P連の活動の負担感のような、あまり一般には知られていない(けれど大きな)問題も取り上げられている。

川端氏の一貫した主張であるPTAの任意加入は主張されつつも、自動加入のPTAでもボランティアベースの素晴らしい活動ができていることも認めている。そういうバランスの良さが本書のいいところ。

管理人のところでは、「自動加入」であり委員会は「過去を踏襲」している。しかも各委員会の委員は三年生の保護者からくじ引きで決める。そういった「強制されている」感が満載なのが現実だ。

読んでみて、川端氏の言うように「自立した市民が、みずから学んだ成果を共同体に還元する」可能性はあるのだろうか?という問いと、「保護者は今のPTAに悲鳴を上げている」現実を変えなければ早晩、破綻するという予感が強くなった。それとともに「うちの学校だけが特別な状況ではなく、多くの学校が悩んでいる」状況が確認できた安心感もある。

このPTAにある同調圧力・前例踏襲・「義務・負担・強制」は実は現在の社会のどこにでも存在しがちなものだろう。「日本の社会にとって本質的な「何か」を孕んだ巨大な問題系」であると川端氏の書いている通りだ。今の社会の問題であり、次世代に引き継ぐ前に改善するべきものだ。

PTA現役本部役員であり、2009年ももしかしたら本部役員を担当する者として、
「よくぞここまで書いてくれました。パスは受け取りました。(どう転ぶかはわからないけれど)」
と感謝を送りたい。

PTA再活用論―悩ましき現実を超えて (中公新書ラクレ 294)PTA再活用論―悩ましき現実を超えて (中公新書ラクレ 294)
川端 裕人

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2008/11/11

[WRC] 第13戦 フランス ツール・ド・コルス

世界ラリー選手権 第13戦 フランス -- ツール・ド・コルス。
コルシカ島でのラリー。

路面はターマック。
道幅が狭く、路面はガタガタ。カーブが多く、カーブの半径が小さい。車のタイヤ、サスペンションなどに厳しい。ターマックの得意なセバスチャン・ローブ、ダニエル・ソルド、フランソワ・デュバルが優勝候補。

解説は福井敏雄氏。

DAY 1
路面の状態からタイヤはハードを選択したドライバーばかり。
「200メートルの緒kる戦の探すのが難しい、と言われる。シフトチェンジが多く、昔はそれで手袋がぼろぼろになった。毎日、それをファンにプレゼントしていた。」福井氏。
SS3でソルドがコースオフし、修理不可能でレースからリタイア。
SS3終了でローブとミッコ・ヒルボネンの差は14秒。
コースをインカットするドライバーが多く、後の方のスタートでは砂利が路面に浮いている。
DAY1 終了時では、ローブ、ヒルボネン、デュバル、ペター・ソルベルグ。

DAY 2
DAY 1よりも道が細くなっている。すれ違いも無理なほどの田舎の山道と行った風情のコース。

すでにローブが独走。
クリス・アトキンソンはパンクして5位争いから大きく後退。ヤリ-マティ・ラトバラはペターを逆転して4位。
スズキはトニ・ガルデマイスターが燃圧が下がるトラブルでペースダウンし後続に追いつかれてしまう。P・G・アンダースンはコースアウトして斜面を転落。
アンドレアス・ミケルセンはバンパーを壊したり、スピンしたりしたが、勢いはいい。
「2009年はスバルワークスに入るかもしれないドライバーでルックスも良い。これから伸びるので注目しておいたほうがいい」福井氏・中新井田ディレクター。
「ノルウェー人ドライバーは無鉄砲なところがあり、フィンランド人だともうちょっと大胆で無謀。」福井氏。
ローブは全ステージ制覇を追及せず、確実に優勝を狙う作戦のようだ。

DAY 3
110キロぐらい走るので気が抜けない。ヒルボネンはSS13の最初でパンクして5位転落。ところがこれで上位をねらう位置に浮上したペター・ソルベルグもSS14でパンク。ペターはこのあともう一度パンクして転落。
ペターが下がったことで、フォードはチームオーダーを発動しやすくなり、ヒルボネンを前に行かせるためにデュバルとラトバラがペナルティを受けた。ローブはこの作戦は織り込み済み。

ローブが優勝。2位がヒルボネン。シリーズ優勝はラリー・ジャパンに持ち越しとなった。

2008/11/09

[NASCAR] 2008 第32戦 マーティンズビル

NASCAR 第32戦 バージニア州マーティンズビルのマーティンズビルスピードウェイ

サーキットは0.526マイルの短いサーキット。コーナーのRが小さいのでペーパークリップサーキットとも呼ばれる。バンクが12度と小さく、ストレート部分はほぼフラット。前回のレースでは127周分のコーションラップがあった。イエローフラッグが多発する。ピットウィンドウは135から145周。


解説は福山英朗氏。

予選が雨で流れたためオーナーズポイント順のグリッドとなってポールポジションはここまで一位のジミー・ジョンソン (Jimmie Johnson)
スコット・スピード (Scott Speed)が35番手からスタート。今回がデビュー。今までは下位レースで腕を磨いていた。
デビッド・レーガン(David Ragan) は予選でクラッシュして車を交換し最後尾からのスタート。13位争い(賞金は100万ドル)をしているのでここでポイントが取れないと不利に。

デイル・アーンハート ジュニア(Dale Earnhardt Jr.)はピットインのピットロード速度違反でドライブスルーペナルティを受けスピードの後ろまで下がる。ケーシー・ケイン(Kasey Kahne)は"No Power"と言ってコース上で停止。カート・ブッシュ (Kurt Busch)もガレージに。

アリック・アルミローラ (Aric Almirola)がトップに出て数十周をキープ。今回 "U.S. Army"の8号車で走る。「マーク・マーティン (Mark Martin)の陰に隠れているが、良くなっている。」福山氏。

ジミー・ジョンソンは調子がよさそう。順位が下がっても追い抜いて上位に上がってくる。
このサーキットはコーションが多くラップダウンが少ない。

ジェイミー・マクマーレイ (Jamie McMurray)はピット作戦で一度ステイアウトしてトップに出た後しばらくキープ。車が決まっている。

このところツキがないカイル・ブッシュ (Kyle Busch)は今回もトラブル発生。故意にコーションを発生させたとして2周のペナルティを受ける。
「自分がパンクして壁に当たった後、そのままピットに入ってラップダウンになるのを避けようとして、コース上に止まってコーションを発生させた」普通のパンクだけではイエローは発生しないからだ。
「どのドライバーに聞いてもpatientと言われる。ドライバーとして成長しないとタイトルは取れない」福山氏。

グレッグ・ビフル(Greg Biffle)はガス欠でアンダーグリーンピットしたら、それから10周ぐらいしてイエローフラッグ。もうちょっと粘れればイエローだったが、ちょっと不足だけでラップダウンになってしまう。

ジミー・ジョンソンとジェフ・ゴードン(Jeff Gordon)がかわるがわる先頭交替。

前回優勝のジェフ・バートンは16位あたりまで下がっている。リチャード・チルドレス レーシング(Richard Childress Racing)の3台のうちバートン以外は上位なので、車がよくないのかも。

「前60後40のブレーキバランスにしている。これが前90とするとターンで曲がらなくなる」福山氏。

ジョンソンは350周ぐらいまで無傷だったが、ビル・エリオット (Bill Elliott)がアウト側から寄ってきてジョンソンの右前にぶつかり、ちょっとへこませた。カイル・ブッシュとトニー・スチュアート(Tony Stewart)が右前のタイヤバーストでピットへ。右前タイヤに負担が大きい。

マクマーレイは好調を維持して5位前後にいたが、残り100周でガレージへ。デファレンシャルギアが壊れてしまったようだ。

残り数十周で、上位はジョンソン、カール・エドワーズ (Carl Edwards)、ジュニア。
残り3周でコーションが発生したため、グリーンホワイトチェッカーに。リスタートでの順位は、ジョンソン、ジュニア、エドワーズ。
ジョンソンは後半一貫して速く、ジュニアとの差は縮まらない。ジュニアはリアがふらつき気味だが2位を維持してエドワーズを抑えきってチェッカー。

2008/11/07

ビョルン・ロンボルグ 「地球と一緒に頭も冷やせ!」 -- 温暖化問題を問い直す

2008年の洞爺湖サミット(福田総理大臣時代)に間に合うように訳出された一冊。急いで翻訳した効果があったかどうかは不明だが。

ロンボルグはアル・ゴアの「不都合な真実」をはじめとした温暖化防止至上主義のあいまいな部分や誇張を明確にして、物事の優先順位を冷静に考えることを提案している。

冒頭にはホッキョクグマの話が取り上げられている。温暖化のせいでホッキョクグマが溺れて死ぬエピソードが一過性のもので、実は全体としては増えている。また、狩猟により年に四九頭が射殺されているのをやめることで救うこともできる、という説明をしつつ、この議論の構図が温暖化の議論に共通していることをロンボルグは示唆している。

管理人が個人的に最も気になっていたのは、温暖化している(これ自体はロンボルグも否定はしていない) ことでマラリアなどの伝染病が日本でも流行るのではないか、ということだった。これについてもかなりのページを割いて検討されている。それによると、

  • マラリアが蚊の中で成長するには16度以上であり、かつ、40度以下(蚊が死なない範囲)でなければならない。そのため、温暖化により16度以下に下がらない地域が増えるとマラリアのリスクが増すことになる。
  • 50年から100年前には、ヨーロッパやアメリカではマラリアは広く伝染していた
  • 温暖化にもかかわらずこの100年ぐらいの間にマラリアは上記の地域ではほぼ絶滅した。
  • 京都議定書にアメリカとオーストラリアが参加して順守したとしてもリスクは80年で0.2%減るだけ
  • 年間30億ドルかければ2015年には半減させることできると予想されている
この本を通して万事がこの調子。つまり、
京都議定書をきっちり守るには膨大な費用がかかるが、それだけ費用をかけても今ある心配事は解消しない。それに比べて同じ費用をうまく配分することでもっと幸せな未来を手に入れる可能性がある。そういった観点で何を先にやるべきかという優先順位を検討するべきではないのか?ということがロンボルグの一貫した主張。

温暖化防止論で主張されている主要な観点を統計や論文によって検証し、どこまでが誇張で実際の予想ではどの程度悪化するのか、といったことが細かく提示されている。この本の良いところは参考文献が示されているので読者も確認することができ、この本を出発点にして自分なりに論証することが可能な点だ、と思う。

参考文献リストはソフトバンククリエイティブのウェブサイトからダウンロード可能。

この本を読んだ後で調べると、国立環境研究所 地球環境研究センター のウェブサイトのQ&Aなど研究機関はアル・ゴアほど極端なことは言っていないことに気がつく。「温暖化防止熱」を一旦リセットして冷静になる効果がある本。

2008/11/05

[DTM] 第10戦 ル・マン

ドイツツーリングカーマスターズ選手権 第10戦 ル・マン

JSPORTS ESPNでTV観戦。
コースはウェット。
解説は佐藤正勝氏。

ル・マン24時間レースで8回優勝しているトム・クリステンセンがポールポジション。コースの一部は24時間レースでも使うので「目をつぶっても走れる」と佐藤正勝氏と中島アナ。

スタートでクリステンセンが遅れる。逆に、ティモ・シャイダー、マティアス・エクストロームが1,2番手。
ポール・ディレスタはレインタイヤでスタートしたがペースが上がらず、ピットに入ってスリックタイヤで出てきた。これよって、アレクサンドロ・プレマの後ろに下がり、ディレスタ対プレマのバトルになる。

残り18周あたりで雨が降り始める。この時点ではエクストローム、シャイダー、シュナイダー、クリステンセン。この時点では、パフェ以外はほとんどがスリックタイヤ。

ディレスタは規定のピットインをまだ1回残しており、残り14周でピットに入り、レインタイヤに交換。
スリックの車はかなりすべり始める。上位を走るエクストローム、シャイダー、クリステンセンも残り12周あたりからレインタイヤに交換。

雨が強くなる中、3番手プレマと4番手パフェ、5番手シャイダーと6番手シュナイダーが接近。ちょっとした接触があってパーツが飛んでいる。シャイダーが大きく膨らんだところをイン側に入ったシュナイダーがパスして逆転。

フィニッシュはエクストローム、ディレスタ、プレマ、パフェ。ディレスタは他より1回多いピットをこなして2位に入賞。レインタイヤに交換したのが早く、他の車に対して優位に立てた。

シリーズポイントはシャイダーとディレスタが2点差になっている。

2008/11/04

[WTCC] 2008 第21,22戦 岡山

GAORAでTV観戦。

WTCCとなってからは日本初開催となる岡山国際サーキットでのレース。
実況はピエール北川氏。解説は木下隆之氏。

WTCCは「スプリント喧嘩レース」と木下氏。初めてのサーキットということでドライバーたちが様子を見ながらの走行かと思ったら「ほとんどのドライバーが一周目から全開。度肝を抜かれた」とピエール。

現在参加しているメーカーは、BMW、セアト、ホンダ、シボレーの4車種。BMWが速いらしい。
予選は
1. アウグスト・ファーフス (BMW)
2. ヨルグ・ミュラー (BMW)
3. ガブリエル・タルキーニ (セアト)
タイヤは横浜ゴムのワンメイク。

日本人ドライバーは4人が参戦している。
 青木孝行 BMW
 谷口行規 ホンダ
 織戸 学 シボレー
 加納 政樹 BMW

岡山は雨模様。できれば晴れのバトルが見たかったのだが。
中継はおそらくWTCC側スタッフがやっている。ほとんどの車の中を撮影しドライバーがそれに応えて手を振るなどの答えを返す。チームによっては日本語でドライバー名を書いていたり、セアトのように「ディーゼルパワー」とリアやフロント貼っていたりする。

現地レポートの辻野ヒロシ氏によると「1コーナーとウィリアムズにお客さんが集まっている」とのこと。これを聞いてスタジオは大笑い。「何かが起こるのを期待しているのね。(笑)」

岡山のコースは高低差があり、直角コーナー、ダブルヘアピンがあるテクニカルコース。
抜きどころが少ないと言われる。

Round 21

ローリングスタートから突っ込む1コーナーでは止まり切れずコースアウトする車も。
後ろからスタートだったアンディ・プリオールのドライビングがうまい。
2コーナーで前を行くモンテイロを一旦アウトに車を寄せてインが空いたところでラインをクロスさせてインから抜いていく。「鳥肌が立つほどうまい」木下氏。

15周のスプリントレースなので一周目から抜きに行かないと勝てない。そのため、日本のレースと比較すると、どこでも抜いているような印象がある。しかも、雨なのにコースアウトやスピンがあまりない。コースの特性がわかって走っているようだ。

途中でトップに立ったリカルド・リデルがトップチェッカー、プリオールは3位。でフィニッシュ。
これでセアトがマニュファクチャラーズタイトルを決めた。


日本人選手の成績

 青木孝行 15番手スタート 15位 

 谷口行規 23番手スタート 21位
 織戸 学 21番手スタート リタイア
 加納 政樹 28番手スタート 24位



「これぞプロのレース、見れて幸せ」ピエール。二人とも満足の様子。


Round 22

少し雨が小ぶりの様子。
8位までのリバースグリッドでスタンディングスタートとなる。日本でもおなじみのトム・コロネルがポール。
青木選手はウォームアップ中にリタイア。織戸選手はピットスタート。

コロネルはスタートで下がってしまった後でトップ争いに復帰。
アレックス・ザナルディがコースオフでリタイア。

コロネルは後から迫ってくるファーフスと接近戦。コロネルは2008シーズンにワークスのシートが確保できずガソリン車のセアトに乗っている。セアトのワークスはディーゼル車であり、そちらの方が速い。ファーフスは同国人のJ.P.オリベイラと親しいらしい。岡山の走り方を教えてもらっているのでは?とスタジオの二人。

最後までぎりぎりで抑えきってコロネルが優勝。
「F3チャンピオン、フォーミュラ・ニッポンのチャンピオン、スーパーGTの勝利も岡山だった。ほとんどがここで起こったよ。Glad to be back」とインタビューで答えるコロネル。すごくうれしそう。

日本人選手の成績


 青木孝行 15番手スタート リタイア

 谷口行規 21番手スタート 19位

 織戸 学 29番手スタート 18位

 加納 政樹 24番手スタート 21位



記者会見でピエールが「ほんとですか?」と言っていたが、コロネルはフロントがスリック、リアがレインタイヤという選択だったらしい。「何の冗談だと思った」と木下氏。
最後まで雨が降っている状態だったのでレインの方が速かったのではないか、と。

参加メーカーが少なく盛り上がりに欠けるかと思ったが、15周のスプリントレースのせいか、ドライバーはかなり攻めるのでバトルの場面が多く楽しめるレースだ。

わがままを言えば、岡山まで行くのは少し遠いので鈴鹿サーキットでやってくれないだろうか。

2008/10/31

[MotoGP] 2008 第18戦 バレンシア

G+でTV観戦。

MotoGP 第18戦 バレンシア リカルド トルモ(Ricardo Tormo)サーキット

スタジアムタイプのサーキット。グランドスタンドからコース全体が見渡せる。コースはフラットで中低速コーナーが多い。初日は30台ぐらいが転倒。テストなどで使うため路面の状態が悪化しているのでは。

125cc
解説は坂田和人氏。

左コーナーが多い。タイヤ右側が暖まらない。
小山知良 15番手
中上貴晶 20番手
パブロ・ニエトはこのレースで引退する。

2,3台がスタート失敗。
ガボール・タルマクシがポールポジションからスタートだが、順位を落とす。シモーネ・コルシ、ニコラス・テロルが前に上がる。ステファン・ブラドルがハイサイド転倒。セルジオ・ガデアがこの転倒に巻き込まれて転倒。右コーナーなので暖まっていない右サイドでグリップしなかったか。

タルマクシはリタイア。
「コルシは自分のペースで走れないライダー。」坂田氏。
小山選手は8位まで上がってきた。
「人間のポテンシャルはあるところにはあるので、しっかりした環境があれば良いと思う。」
ホアン・オリベがトラブル。スティビー・ボンシーが転倒。
マイク・ディメリオとコルシはストレートでディメリオが、切り返しでコルシがお互いにパスする展開。

小山のマシンがTVに移った。KTMのワークスマシンよりスコット・レディングのマシンが速い。「ワークスでこれなので今シーズンのKTMがいかに走っていないか、ということ」坂田氏。
ディメリオがリードしていたが、フロントを滑らせた。転ばずに曲がり切ったが、コルシ、テロルに前に行かれた。

フィニッシュは、コルシ、テロル、ディメリオ。
小山選手は7位。
中上選手は16位。
ニエトは9位。
小山選手コメント「KTMの去年の速さが戻ってきていい形で終われてよかった」
中上選手コメント「シーズン前はもうちょっと良い結果が出ると思ったが、これは自分の力不足なので来年は磨き上げて良いシーズンにしたい。」

250cc

解説は青木琢磨氏。

ポールポジションはマルコ・シモンチェリ。フリアン・シモンはレプソル40周年の記念で白っぽいカラーリング。
青山博一選手は5番手
高橋裕紀選手は10番手
スタートはミカ・カリオがトップ。2位シモン、シモンチェリが5位あたりから前へ。
高橋は6位。先頭グループの最後につけている。
10周あたりでは、シモンチェリ、カリオ、シモン、高橋。青山選手のバイクはトラブルを抱えているらしく9番手。
高橋選手は諮問をパスして3位へ。

「シモンチェリはもう一度チャンピオンを取って次に良いチームでMotoGPに上がりたい、と言っている」青木氏。
残り8周でシモンのレプソルKTMのマシンがトラブルで止まった。残り6周でデボンが転倒。
青山選手はファウベルとの6位争い。
トップはシモンチェリとカリオの一騎打ち。カリオは最終ラップで転倒。起こしてフィニッシュするが11位。これで高橋選手が2位フィニッシュ。青山選手が5位フィニッシュ。

青山選手はまだチームが未決定。今年はバイクがトラブルを抱えることが多く、力が出せない中で表彰台を取ったのは立派。

高橋選手は2009年はMotoGPクラスへ昇格。

MotoGP

解説は宮城光氏。

フィル・リード(Phil Read)がグリッドウォークをしている。ジェームズ・トスランドを激励しているようだ。

ニッキー・ヘイデン、ダニ・ペドロサもレプソルのスペシャルカラー。
ポールポジションはケーシー・ストーナー、ダニ・ペドロサ、ヘイデンが1列目。
ロッシが10番手。20代最後のレースになる。
中野真矢選手は15番手。
おそらくこれでMotoGPは最後。MotoGPクラス創設からの118戦全戦出走は中野選手とロッシだけ。
ミシュランタイヤにとっても最後のレースになる。ミシュランスタッフは "Thanks"というTシャツを着ている。
スタートからストーナーがトップ、ペドロサ、ヘイデンが追う。ロッシは7番手。
ロッシはペースが良く、ヘイデンの後ろの4位まで上がる。

ヘイデンはコーナリングスピードが遅い。ロッシに抜かれた後、ドビチオーソにも抜かれるがストレートでは抜き返せる。しかし粘り切れずに5位に後退。

中野選手は7位。ロレンソは優勝した国(14ヶ国)の国旗をあしらったカラーリング。今回はルーキー・オブ・ザ・イヤーがかかっている。
「中野選手は自分の持っている技術すべてを出して戦ってほしい」宮城氏。

後半は上位は全員が単独走行。バトルになっているのは12位のトスランドとシルバン・ギントーリ、8位のロリス・カピロッシとロレンソ。

最終周まで順位は変わらず、ストーナー、ペドロサ、ロッシ。
中野選手は7位。

チーム・スコットのピットにはライダー後退のサインボードが置かれて、ドビチオーソをレプソルに送り出す。そのバイクを高橋裕紀選手が受け取る、という演出。

中野選手は「エドワーズがなかなか抜けず、後ろからも来て苦しい状態だった。今回はチェッカーを受けることも目標と考えていた。シーズン後半はいい戦いができた。これが前半からできていればとも思うが、2009年はスーパーバイクという道もあるので一度しかないレース人生、頑張りたい。」

2008/10/27

[MotoGP] 2008 第17戦 セパン

第17戦 マレーシア セパンサーキット(Sepang Circuit)

125cc
解説 坂田和人氏

もてぎの後に突然チームから解雇された小山知良選手は残り2戦はKTMのワークスからワイルドカード参戦できることが決まった。今週になって乗ったマシンで7番グリッド。「いろいろな部品などを用意してもらえるという状況を活かして実績を残してほしい。」坂田氏。朝のフリー走行は走っておらず、決勝がこの日の最初のライディング。フリー走行を走っていない影響としては「目が慣れていないこと」と坂田氏。

中上貴晶選手は21番グリッド。中上選手は後方からのスタートでカーブで抜きに行ったときにハイサイドで転倒し足を強打した模様。ひきずりながらコースサイドへ。

コースは「メインと裏ストレートの2本が900メートル。そこのターンでのブレーキングがポイント。最終コーナーでのブレーキングもポイント。」
3番手のダニー・ウェッブはウォームアップラップ前にグリッドからピットに戻って何か調整した。このまま最後尾スタートとなるはずが、自分のグリッドに戻ってからスタートしてしまい、これがペナルティとなってライドスルー、中盤でトラブルが再発したのかリタイア。

ダニー・ウェブの他にステファン・ブラドルがジャンプスタートでライドスルー。

スタート後、すぐにガボール・タルマクシがトップに出て、イアンノーヌは2位につけていたが徐々に下がる。3位集団からは、ブラドリー・スミス、サンドロ・コルテセ、ステファン・ブラドル、マイク・ディメリオ。小山選手はスタート5位からペースが上がらず12位前後。

後半はボラドルがトラブルでリタイアした。最終的な順位は
ガボール・タルマクシ、ブラドリー・スミス、シモーネ・コルシ、サンドロ・コルテセ、ディメリオ。小山選手は11位。
小山選手「テスト不足はあったが、メカニックが頑張って仕上げてくれた。後半は水温が上がってエンジンのパフォーマンスが落ちたがトップグループにも入れた。」

250cc
解説は青木琢磨氏。
青山博一選手はチームが250ccからの撤退を発表。前戦ではサインするところまで来ているような話だったので突然のことで2009年のシートは不明。しかしこのところの好調は維持していてポールポジション。2007年はここでポールトゥウインを飾っている。
高橋裕紀選手は8番手。シリーズチャンピオンを争うマルコ・シモンチェリは3番手で、表彰台に乗ればチャンピオンを決められる。

青山選手はスタート少しで遅れたが、残り15周付近でトップへ。ミカ・カリオはトラブルでリタイア。トップ集団にはアルバロ・バウティスタ、シモンチェリ、フリアン・シモン。
KTMはシモンが残り9周でリタイアし3台中2台はリタイア。
バウティスタがトップに出て独走、青山選手は2位をキープ、シモンチェリが3位。最終順位もこのまま。
高橋選手は4位、ラタパー・ウィライローが8位。
青山選手「このタイミングで来年のシートを確保するのはすごく難しいと思うが、もう一度アピールのチャンスがあるのでそこでアピールしてシートを獲得したい。」

MotoGP
解説は宮城光氏。

ポールポジションがダニ・ペドロサ、バレンティノ・ロッシ、ホルヘ・ロレンソと続く。気温が40度前後あり、ライダーたちは首の後ろを冷やしている。ロレンソはグリッドでバナナを食べている。

中野真矢選手は15番グリッド。中野選手もまだ2009シーズンのシートが決まっていないが、チームはだいたい選手を確保してしまったのでMotoGPからは離れるのかもしれない。スズキから青木宣篤選手がワイルドカード参戦。18番グリッド。

路面温度は48度。

スタートから中野選手が順位をあげて6番手に。ペドロサとケーシー・ストーナーがトップにロッシは4番手あたりか。ロッシはペドロサの後ろにぴたりとつけていて、カーブでパス。そのあとはかなり差を広げて行く。3位フィニッシュはアンドレア・ドビツィオーソ、MotoGPで初の表彰台。
「ロッシは以前は電子制御は好きになれないと言っていたが、最近は言わなくなった。マシンを使いこなしているのではないか」宮城氏

ストーナーはペースがなぜか悪い。最終的には中野選手にも抜かれた。中野選手のバイクは調子がよさそうで、ストーナーを抜いて5位フィニッシュ。中野選手がストーナーをパスした場面がTVに映らずちょっと残念。後ではランディ・ド・ピニエとクリス・バーミュレンがバトルしていたが、バーミュレンが制した。

青木選手は17位。「いろいろトラブルが出たがいいデータが取れた。」

2008年シーズンにシートがあった選手のうちで、MotoGP昇格の高橋裕紀選手以外はシートがはっきりしていない。青山選手、小山選手、中野選手は今はシートが未定。中上選手はどうだろう。

2009年と2010年はブリジストンがワンメイクのサプライヤーとなることが決まった。

2008/10/22

[NASCAR] 2008 第31戦 シャーロット

NASCAR 第31戦ノースカロライナ州シャーロット ローズモータースピードウェイ (Lowe's Motor Speedway)

解説は桃田健史氏。
1.5マイルのD型シェイプ。このサーキットがD型の原形。
50から57周がピットウィンドウ。ラインは3段のアウト、中、インとなる。

ローズはジミー・ジョンソン (Jimmie Johnson)がホームコースと言ってもいいので、負けるわけにはいかない。
序盤はトニー・スチュアート(Tony Stewart)、ジョンソン、ジェフ・バートン (Jeff Burton)などが上位グループにいて、ジュニアはリアがルースで後方に沈む。
カール・エドワーズ (Carl Edwards)
がアンダーグリーンでピットインしているタイミングでイエローフラッグとなり、エドワーズは周回遅れに。今回のレース、チェイス組でうまく回っていなかったのはエドワーズとデイル・アーンハート ジュニア(Dale Earnhardt Jr.)
エドワーズの車のオンボードでスイッチをいじっているのが中継され、なにかおかしいようだ、と。「ノーイグニッション」と言ってピットに入り修理開始。修理が終わった時は6周遅れ。
RedBullから出されたA. J. アルメンディンガー (A. J. Allmendinger)が今回はWaltripレーシングにシートをもらったのだが、クラッシュでリタイア。インタビューは、自分の責任だ、と暗い表情で語る。


序盤はトニー・スチュアート(Tony Stewart)が独走になる。ジェフ・ゴードン(Jeff Gordon)が2回ウォールをブラッシュして17位あたりまで後退。ジュニアはタイヤがバーストして壁に当たって停止してしまう。

カイル・ブッシュ (Kyle Busch)の車はピンク色のペイント。あとで調べたところ、これは乳がん関連の団体との連携だった。カイルが110周あたりでトップへ。このところ不調だったがやっと復調してきたようだ。「そろそろカイルもトップに来てもらわないと面白くないからね。」桃田氏。

スチュアートが下がって行く一方、ゴードンはじわじわ上がってくる。

中盤以降はピット戦略がいろいろで、タイヤ交換にしても、0本、2本、4本のチームがある。TVではジュニアが車の修理を見守っているのが映る。タイヤはパンクではなく何を踏んで裂けてしまったらしい。
折り返しのあたりでは、ブライアン・ビッカーズ (Brian Vickers)がトップへ出てきている。アンダーグリーンのピットになり、ここで進入速度が速すぎたのか、デビッド・レーガン(David Ragan) 、リーガン・スミス (Regan Smith)はドライブスルーペナルティを受ける。クラッシュでチェイス組のマット・ケンゼス (Matt Kenseth)が巻き込まれた。
アンダーグリーンでのスピードオーバーはもう一度あり、このときは、カイル・ブッシュ、スチュアートがペナルティを受けた。

ジミー・ジョンソンのローズとスチュアートのホーム・デポは同業界にある。そのため、ローズの冠サーキットでジョンソンは負けるわけにはいかないのだが、終盤でジョンソンがスチュアートにパスされるシーンが映ってしまった。桃田氏によれば、スチュアートとジョンソンの順位争いの結果は来期のセールスに影響があるくらい重要とのこと。

ジェフ・バートンのピットサマリーがTVに映る。これによるとピットの度に順位を1ないし2上げて6回のピットで7順位上昇。

ピット戦略が難しいかと思われた38周でフアン・パブロ・モントーヤ (Juan Pablo Montoya)がクラッシュしてコーションラップとなり一斉にピットイン。ここで、バートンは燃料のみでタイヤを変えずにトップで出る。ジョンソンは2タイヤで追撃。ジュニアは再スタートしているが45周遅れ。

リスタート後、ジョンソンが徐々に順位を下げる。かなり安全サイドのドライビングのようだ。ケーシー・ケイン(Kasey Kahne)が変わって2位に上がりバートンを追う。その後にはカート・ブッシュ (Kurt Busch)、カイル・ブッシュが上がってきた。バートンはタイヤが古いながらもペースを維持、ケインに詰められつつフィニッシュ。最後は奥さんの様子も映るが「泣きそうですねぇ」と桃田氏が言うぐらいの表情。

ゴールはバートン、ケイン、カートとカイルのブッシュ兄弟。ジョンソンは6位。

チェイス順位は、ジョンソン、バートン、グレッグ・ビフル(Greg Biffle)、エドワーズ、クリント・ボーヤー(Clint Bowyer)ケビン・ハービック (Kevin Harvick)。が上位。チェイス優勝の可能性があるのはこの6位あたりまでか、と桃田氏。

 このレースの前にハービックとエドワーズがつかみあいの喧嘩をしたとかで、報道されている。前レースのタラデガでエドワーズが12台を巻き込むクラッシュの引き金となったことで、いろいろとやりあっているらしい。

2008/10/20

[WRC] 第12戦 カタルニア

ワールドラリー選手権 第12戦 カタルニア

道路の幅が広い高速のターマック。38キロの長いSSがあり、タイヤをセーブしないと途中でぼろぼろになるかもしれない。これまではセバスチャン・ローブが3連勝。

解説は福井敏雄氏。

DAY 1

トップスタートは道路に砂が乗っているのと、タイヤが暖まっていないので最初のコーナーには気をつけろと言われる。
「ローブをターマックで抜くのは難しいだろう。ついていくというレースではないか。」
フランソワ・デュバルがフォードのセカンドドライバーに抜擢された。デュバルはベルギー出身なのでターマックが得意だ。

SS1から3でシトロエンのローブとダニエル・ソルドが1,2位。ヒルボネンは「ある事を試す」と言っている。セッテイングを変えるらしい。スバルは相変わらずというか、調子が出ず5位。テストではマルコ・マーティンが走っていたため、ドライバーはシェイクダウンで走っただけ。
コースは舗装をやり直しているので去年よりも良くなっているのだ、とか。コルシカだとパッチになるのでそれよりもきれいだし、道路が広いとのこと。

DAY 1の順位は、ローブ、ソルド、デュバル、ヒルボネン。

事前の予想どおり、シトロエンの二人を捕まえることは難しく、ついていく形になった。

DAY 2
スペインは客が多い。それと、コースのぎりぎりまで出てきて手を伸ばして応援しているので、FIAの安全基準に触れるかどうかという状態。

今回フォードの第3ドライバーになったヤニ・マティ・ラトバラはスバルのクリス・アトキンソンと7位争い。SS7が38キロの長いステージ。「久しぶりのロングステージだがうまく走れた」デュバル。

2位ソルドと3位デュバルは50秒差。

「40から50秒の間に5,6台いれば面白いのだが。」福井氏。

DAY 3
「今、スバルには理屈も必要だけど精神的なものも必要ですよね。」福井氏。

ラトバラがアトキンソンを抜いて6位。インタビューでも楽しそうだ。
「今、彼にはこのレースはターマックの自動車学校ですからね」福井氏。

ここまでデュバルがヒルボネンの前をずっと走っている。ポイントを考えるとヒルボネンに稼がせたい。フォードの監督マルコム・ウィルソンがチームオーダーをやるとインタビューで明言し、ヒルボネンは3位へ。

最終順位はローブ、ソルド、ヒルボネン、デュバル。
ローブとヒルボネンのドライバータイトルの点差は12ポイントになった。

マニュファクチャラーの優勝は逆転の可能性があるが、ドライバー優勝はローブがかなり有利ではないか、と福井氏。

2008/10/19

[DTM] 第9戦 バレンシア

ドイツツーリングカーマスターズ選手権 第9戦 バレンシア
解説は佐藤正勝氏。

1周 2.7キロのショートコース。
昨年はアウディ勢がレースをやめたというエピソードがある。

TVのレース前の映像はマティウス・ラウダがドライバーたちを案内する。ラウダは
ベルント・シュナイダーが3年ぶりのポールポジション。ティモ・シャイダー、ポール・ディレスタと続く。
スタートからシャイダーがトップへ。シュナイダーはなぜか加速が遅く3位に後退。
序盤はシャイダーとディレスタ、シュナイダーとマーティン・トムツェックの争い。
ディレスタがバックストレートエンドでうまくかわして前に出る。「ディレスタは老練な感じさえしますね」中島アナ。

ピット作業でシャイダーとシュナイダーの差が詰まる場面があったが、パスするまでは行かず、最終順位は、
ディレスタ、シャイダー、シュナイダー、トムツェック。
マイク・ロッケンフェラーが給油缶をつけたままピットを出てしまい、クルーに当たりそうになる。そのままピットロード出口まで行き、ここで車を揺すって振り落とす。缶はそのまま飛んでいき、ピットロード出口に速度計に命中。「ピット速度の違反はし放題になりましたね」佐藤氏。


終盤はあちこちで車が当たるアクシデントが発生。マーカス・ビンケルホックがゲイリー・パフェをスピンさせてドライブスルーを受けた。ラルフ・シューマッハは クリスチャン・アルバースを軽く当てているがこちらはスピンまではいかずにパスするだけ。「このぐらいにしとけ、というお手本ですかね。」佐藤氏。

スタートでは1コーナーでエクストロームとジェイミー・グリーンが当たるアクシデント。このアクシデントが最後まで尾を引いていて、グリーンがエクストロームを押し出すと、エクストロームがやり返してグリーンをランオフエリアに追い出す、という小競り合い。「中坊のけんかみたいになってきてますね」佐藤氏。エクストロームは失格、グリーンは30秒加算のペナルティを受けた。

シーズンのポイントは、シャイダー、ディレスタ、エクストロームの順だが、エクストロームが失格になったので上位2人がやや有利。残りが2戦なので上位2人のどちらにもチャンスがありそう。

2008/10/17

[NASCAR] 2008 第30戦 タラデガ

NASCAR 第30戦 アラバマ州タラデガ。 タラデガ スーパースピードウェイ(Talladega superspeedway)

1周2.66マイル(4.3キロ)で500マイル (188周)。ピットウィンドウは40から45周。

解説は石見周氏。

チェイス組は後方スタートが多い。「チェイス組は無理しなかったので、後なのでは?ここはクラッシュがこわいところなので」石見氏。ピットの中ではいろいろな交換用パーツが準備されている。チェイス組ドライバーは英語ではChaserと表示されている。

ポールポジションはトラビス・クバピル (Travis Kvapil)。2008年前半シーズンはスポンサーがなく白い車で走っていたが今は日立がスポンサー。
このコースでは「いかにドラフティングパートナーを見つけるかがポイント」石見氏。ドラフティングで後ろから押してもらわないとペースが出ない。カーブ以外ではバンプドラフトでバンパーで後ろから押してもらうのも可。ハイスピードコースなので、リストリクタープレートの装着が義務となる「プレートレース」。プレートレースに伝統的に強いデイル・アーンハート インク(Dale Earnhardt Inc.)が今回も成績がよく上位を走る。

ジミー・ジョンソン (Jimmie Johnson)が単独で遅くなり周回遅れて集団の前に入る。2列から3列の長い列でドラフティングしながらの高速レース。
デイル・アーンハート ジュニア(Dale Earnhardt Jr.)がトップに出るか、トップに出そうになるだけでも歓声が上がる。今回は調子がよさそう。
カイル・ブッシュ (Kyle Busch)もところどころでリードラップを取る。
石見氏は「今日は、ジミー・ジョンソンとカール・エドワーズの日ではない。二人ともレースを作るほどのペースが出ていない。」エドワーズは残り45周ぐらいのピットの際に出口でスピンして回ってしまうというミスを起こすなどばたばたしている。
ピットウィンドウから計算して最後のピット以降ではミスはできなくなる。」石見氏。
チームメートどうしのドラフティングが多くなってくる。たとえば、ラウシュ・フェンウェイレーシング (Roush Fenway Racing)のグレッグ・ビフル、マット・ケンゼス (Matt Kenseth)、カール・エドワーズ。
リチャード・チルドレス レーシング(Richard Childress Racing)ジェフ・バートン (Jeff Burton)ケビン・ハービック (Kevin Harvick)クリント・ボーヤー(Clint Bowyer)
タラデガの特徴とも言える大きなクラッシュが2度あって、各々10台程度が巻き込まれている。2回目のクラッシュは残り15周あたりで発生した。このクラッシュにはチェイス組がかなり巻き込まれ、カール・エドワーズ (Carl Edwards)グレッグ・ビフル(Greg Biffle)、ジュニア、カイル・ブッシュなどが巻き込まれた。原因はエドワーズがバンプドラフトでビフルを押したこと。強くはなかったがビフルの車のリアがルースになっていたため、ビフルがスピンし、それが起点となって前方で10台ほどがからんだ。

TVではクラッシュしたドライバーにインタビュー。エドワーズは自分のミス、と。他のドライバーは、タラデガではこういうものだ、生き残るかどうかは五分五分なのだ、と達観したコメント。

最後のグリーンフラッグではトニー・スチュアート(Tony Stewart)がトップで一列になってゴールまで行く。ここでリーガン・スミス (Regan Smith)が後ろから追い越すが、コースのイン側のイエローラインをまたいでしまったため降格となった。スミスはかなり不満気。トニー・スチュアートは初優勝。スチュアートは2009年からは自分が共同オーナーになるチームに移籍するため今のようなレースはしばらくは無理になる。だから2008年に一度勝っておきたかっただろう。
ここまでのランキングトップのジミー・ジョンソンは勝負せずに後ろを走っていたのが幸いして9位ゴール。

2008/10/16

[SBK] 第13戦 マニクール

ワールドスーパーバイク 第13戦 フランス マニクール (magny-cours)

トロイ・ベイリスがチャンピオンを決められる可能性が高い。
予選で7番手にダビド・チェカ。後方スタートが多く、今シーズンは転倒で完走できていないこともあるので予選でTVに映るのは珍しい。「こういう顔だったんですね」と解説の八代俊二氏。

RACE 1

 芳賀紀行選手はポールポジションスタート。
他の日本人選手は清成龍一選手が予選で転倒して鎖骨骨折し、今回は欠場。

加賀山就臣選手 15番手 8位フィニッシュ
玉田誠選手 22番手 18位フィニッシュ
青山周平選手 28番手 19位フィニッシュ
中富伸一選手 19番手 14位フィニッシュ

芳賀選手は昨年のマニクールでは2連勝。
スタートからベイリスがトップ。それを芳賀選手がかわして差を広げる。ベイリスはリスクを取りすぎて転ばないように安全に走っている様子。芳賀とベイリスの後ろにいる3位集団は来シーズンも考えて順位を上げる泥臭いレースとなっている。ファブリツィオ、カルロス・チェカ、フォンシ・ニエトが一団。

チェカが遅れて、マックス・ビアッジ、トロイ・コーサー、マックス・ノイキルヒナー、の後ろに下がる。
ファブリツィオが残り4周で転倒した。最終順位は、芳賀選手、ニエト、ベイリス。ベイリスはシリーズチャンピオンを決め、引退を花道を飾ることができた。

「芳賀のキレの良さが際立ったレース。」「ベイリスは8年SBKにいるが途中でMotoGPでも走ったので、延べ5年で3回のチャンピオンを取っているのはすごい。しかも、毎回違ったバイク。」

RACE 2
ベイリスはRACE 1でチャンピオンを決めたので、RACE 2は積極的。
ベイリスのゼッケンは21番を「2+1」(これまで2勝していて、今回1勝した)に変えている。


加賀山就臣選手 15番手 7位フィニッシュ
玉田誠選手 22番手 18位フィニッシュ
青山周平選手 28番手 22位フィニッシュ
中富伸一選手 19番手 16位フィニッシュ

スタートからベイリスと芳賀が飛び出す。3位にチェカ、その後にコーサーが上がってチェカをパス。
ベイリスと芳賀は抜きつ抜かれつのレース。
残り8周ぐらいでコースの一部で小雨があり、オイル旗が出ている。ここでペースが落ちるが、雨はすぐに上がってペースは回復。

ルーベン・チャウス、とビアッジ、芳賀とベイリスが争って最後まで行く。ベイリスが抜いてもクロスラインで抜き返す芳賀。残り2周でベイリスがまた抜き、今度は抑え込みつつ、ペースを1段と上げて1位フィニッシュ。2位に芳賀、3位にコーサー。コーサーは12番手スタートから3位フィニッシュ。

ベイリスはRACE 1で安全に走りながらRACE 2の準備をしていたのではないか、と八代氏。
2009年シーズンのSBKは、ベイリスが引退した後のドゥカティチームには芳賀紀行選手が移籍の予定。

2008/10/13

[NASCAR] 2008 第29戦 カンザス

NASCAR チェイス3戦目。カンザス州カンザス。カンザススピードウェイ (Kansas Speedway)
レース名はCamping World RV 400。

解説は福山英朗氏。
スタート前にジェフ・バートン (Jeff Burton)の車の部品に異常があり、あわてて交換して最後尾スタート。クリント・ボーヤー(Clint Bowyer)がスタートでフライングしてピットスルーペナルティを受け、最後尾に下がる。デイル・アーンハート ジュニア(Dale Earnhardt Jr.)はスタートから10位以下で車のリアがふらついているように見える。カイル・ブッシュ (Kyle Busch)は徐々に後続にパスされる。レース後の報道では、カイル・ブッシュの車は燃料の圧力が低いトラブルが発生していた。

ジェフ・ゴードン(Jeff Gordon)は体調が悪く、バックアップドライバー ブラッド・ケセロウスキ(Brad Keselowski)が用意されていたが最後まで走り切った。 ドライバーはジュニアが目をかけて育てているらしい。

フロントローはジミー・ジョンソン (Jimmie Johnson)マーク・マーティン (Mark Martin)。トップはジョンソンとマット・ケンゼス (Matt Kenseth)マーティン・トゥーレックス ジュニア (Martin Truex Jr.)、ボーヤー、と言ったところが入れ替わる。
「DEIはマーティンがヘンドリックに移籍するので、トゥーレックスがエース格。」
「ケンゼスは日本でもファンが多いですね。アメリカ人はもっと熱い走りをする選手が好きですが」福山氏。
75周までイエローフラッグがなく、一度目のピットはアンダーグリーン。このとき、エドワーズがピットアウトしたところにビッカーズがピットに入るために突っ込んできて、エドワーズを巻き込んでしまう。

「ラウシュ・ヘンウェイレーシングは27戦を待っていたのでは。隠し玉をいろいろ用意していたかも。」福山氏。カイル・ブッシュは車がおかしいようで、ピットでは修理のための準備中。カイル・ブッシュは後退して36位あたりを走行。車を左右に揺すっている。「燃料がうまく汲み上がらないのかも。」福山氏。今回は期待の新人ジョイ・ロガーノ (Joseph "Joey" Logano)(19歳)が走行している。「予選を自力突破は立派ですね。」

今回ドツボなのはトニー・スチュアート(Tony Stewart)。まず、ピットから出るときに隣のピットのビッカーズのクルーにあたりながら出て行った。
次に、スピンして芝生を大量に拾うとともにフロントスポイラーのステーを壊してしまう。これでイエローフラッグになり、ピットで芝生は取り除くが、フロントスポイラーの中央部分が下がってコースをこする。それがオフィシャルにチェックされ、ピットインして修理を命令される。この修理がすぐに終わるものでなく、最終的には6周遅れ。

 3戦続けてトラブル発生のカイル・ブッシュは26位のラップダウンでのフィニッシュとなった。チェイス順位が12位。今年が最年少優勝記録更新の最後のチャンスだったが、ちょっと難しいだろう。

レースの山場は最後の30周のジョンソン、カール・エドワーズ (Carl Edwards)の争い。2台の差はほとんど変わらずに周回するが、ラップダウンが障害となり、エドワーズはジョンソンのすぐうしろまで迫る。最終周回の最終コーナーでエドワーズはインに飛び込んで一度は抜いた。が速度が上がり過ぎてアウトのウォールまで突っ込んで当たる。そこでスピードが落ちてしまいジョンソンがトップでフィニッシュ。エドワーズが2位。
ジュニアは13位でチェイス優勝戦線からは後退。

2008/10/12

[MotoGP] 2008 第16戦 フィリップ・アイランド

MotoGP 第16戦 フィリップ・アイランド

中上貴晶選手 26番手
小山知良選手はチームからもてぎの後に突然の解雇通告があったので今回は欠場、ただし、マレーシアと最終戦のバレンシアはワークスチームから参戦となるとのこと。今年のチームはKTMでもワークスマシンではなく不調だったがそれは小山選手のせいではないのに残念なことだ。

サーキットは高速コーナーの多いハイスピードコース。カモメがコース上に降りてバイクやライダーにぶつかることがある。125ccではどのコーナーでも抜けると解説の坂田和人氏。MotoGPでは最も平均スピードの高いサーキット。

125cc
マイク・ディメリオにシリーズチャンピオンの可能性がある。ここでコルシが5位以上に来なければディメリオが優勝でシリーズ優勝も同時に決めることが可能。

タイヤが温まりにくいようで最初の周から2周目にかけて転倒が多い。ホールショットのブラドリー・スミス、パブロ・ニエト。
ディメリオが先頭に出て、ガボール・タルマクシ、アンドレア・イアンノーネ、ホアン・オリベ、ステファン・ブラドルが先頭集団。オリベがコーナーでハイサイド転倒。中上選手も2コーナーで接触されて転倒。本人のコメントでは、内側に入られて当たったようだ。シフトべダルが壊れてしまいピットイン、リタイア。

ディメリオが独走となり徐々に差がつく。「この(2位)集団で前に出るとすればブラドル。安定した走りをしている。」という坂田氏の予想どおり、ブラドルが集団から抜け出して単独2位、タルマクシは左手骨折の痛みを抱えながらの3位。
コルシはゴール直前で当たったこともあって順位が8位あたりになり、ディメリオは優勝とともにシリーズチャンピオンも決めた。

250cc

青山博一選手 4番手
高橋裕紀選手 7番手

解説は青木琢磨氏。

ラタパー・ウィライローが12番手でTVに紹介されている。全日本でも走っていたことがあり、今はタイ・ホンダチームからエントリ。ホンダは250ccの開発はやめているがまだホンダのバイクを使っているチームはある。
「かたまりになりやすいサーキットなので、序盤に先頭集団にいることが重要。」青木氏。
青山選手がホールショットをとるがその後マシントラブルをかかえてずるずる後退。最終的にはリタイアとなる。

ピットに帰った青山選手が仕切りをこぶしでたたき倒している映像が流れる。「今年は自分が調子がいいときに限ってマシントラブルが出る、と言っていた。こういうときはライダーもモチベーションが下がる」青木氏。
確かに、同じチームのカリオにはトラブルがなく青山選手に多いというのも気になる。
先頭集団は、マルコ・シモンチェリ、アルバロ・バウティスタ、フリアン・シモン、ちょっと離れてミカ・カリオ。
シモンチェリが前でバウティスタがすぐ後。3位争いはカリオとシモン。
バウティスタが最終ラップでかなり近づいたが、ちょっとしたミスで外に膨らんでしまって差が広がり2位のまま。シモンチェリが優勝。3位は経験の差でカリオ。

青山選手「自分は調子がいいので、あとはバイクがしっかり走ってもらって自分のレースがしたい」

高橋選手はもてぎで来期はMotoGPにステップアップ(ドビチオーゾが抜けたチームに入る)。青山選手は今のKTMと交渉中とのこと。

MotoGP

解説は宮城光氏。

ケーシー・ストーナーがポールポジション。バレンティノ・ロッシが予選で転倒して12番手。コーリン・エドワーズはこのレースが100戦。
中野真矢選手 9番手。

スタートでダニ・ペドロサが転倒。バーミュレンもコースアウト。タイヤが温まりにくい影響か。

ホールショットはストーナー。2位ニッキー・ヘイデン、3位ジェームズ・トスランド。
ロッシは12位スタートから8位、6位、4位と上がってくる。
3位のトスランドとロッシは激しい争いで抜きつ抜かれつ。ロッシはコーナーを回るときに外側の足が離れて危ない場面も。
ストーナーとヘイデンは逃げている。

ロッシはトスランドをかわして3位。スピードを上げているので4位以下も引っ張られてペースが上がっている模様。3位集団に中野選手も付いている。途中順位はトスランド、ホルヘ・ロレンソ、アンドレア・ドビチオーゾ、中野選手。

ロッシはヘイデンにも追いつき、抜いて2位フィニッシュ。1位までは届かず。ストーナーは母国で優勝。中野選手は最後の周回で順位を上げて5位フィニッシュ。

MotoGPクラスはタイヤのコントロールタイヤにして1社から供給をうけることに決定し、ミシュランタイヤは撤退を発表した。MotoGPodのpodcastを来ていると、この決定には批判的というか、ショーとして面白ければいいというものではないだろう、というコメントである。WRCやF1などの4輪ではタイヤをコントロールしているが、二輪の場合は違うのでは、という意見も。
ミシュランもがんばるかもしれないのだし、ダンロップが参入する可能性もある。そういう可能性をなくしていいのか、とは思う。ブリジストンは応札申請したが、以前にコメントとして、競争の中で改良していきたいと考えている、と発表していた。メーカーがみな反対している制度を導入する、という不思議な決定。

2008/10/11

[NASCAR] 2008 第28戦 ドーバー

G+でTV観戦。

NASCAR 第28戦 ドーバー Dover International raceway

コンクリート路面で白っぽい。解説の天野雅彦氏によれば、バンクは24度で1マイルの割にきつい。レーサーは体力が必要。そのため、モンスターマイルと呼ばれる。クラッシュは多重になることが多い。
ピットロードが狭くピットボックスも狭い。ドライバーによって取るラインが違い、アウト・イン・アウトだけではない。ピットウィンドウは80から85周。

予選の映像にはピットロード出口でピットウォールにぶつかる映像が流れる。

このサーキットの最多勝はマーク・マーティン (Mark Martin)ジェフ・ゴードン(Jeff Gordon)で4勝。ポールポジションがジェフ・ゴードン。デイル・アーンハート ジュニア(Dale Earnhardt Jr.)は10番グリッド。カイル・ブッシュは11番。

スタートからイエローフラッグの連続。ジェイミー・マクマーレイ (Jamie McMurray)がゴードンをかわす。「ラウシュ陣営は6番以外はみんないいみたい」天野氏。

TVではマクマーレイのタイヤチェンジャーが一人だけマット・ケンゼス (Matt Kenseth)のクルーになっている。なぜクルーが入れ替わっているのかは不明だ。
 カイル・ブッシュ (Kyle Busch)の車が白煙を上げている。エンジンのトラブルっぽい。ジュニアもタイヤがバーストしてしまう。マクマーレイはゴードンに接触されてクラッシュ。マクマーレイはゴードンに車をぶつけて怒りを表現。

カイルのクルーチーフは「エンジンが止まるまで行く」と。しかし、結局ガレージに入らざるを得ない。「カイルは2年前にも同じように、ロードンでクラッシュ、ドーバーでエンジンブローがあった。それで表情が暗かったんですかね。」天野氏。
エドワーズのピットボックスのオイルをクルーが拭いている。カイルのオイルかと思ったが、デニー・ハムリン (Denny Hamlin)の車のオイル漏れだった。ジョー・ギブスレーシングは災難続き。
「カイル・ブッシュは常に全開の走り、それが好きという人もいる。今はファンは増えているんじゃないか」天野氏。

サム・ホーニッシュ ジュニア (Sam Hornish Jr.)がクラッシュしてボロボロに。「Indy carのときはマシンコントロールがすごかったのだが、NASCARではうまくできていない」天野氏。

Red BullのA. J. アルメンディンガー (A. J. Allmendinger)は今シーズンでチームを離れる。後はスコット・スピード(元F1)が乗るらしい。

ジミー・ジョンソン (Jimmie Johnson)がピットインを一度ステイアウトしてトップに立つが、燃料が持たずにアンダーグリーンでピットインした。その隙にカール・エドワーズ (Carl Edwards)がトップ。その後、エドワーズも含めた全員が燃料切れでアンダーグリーンのピットイン。これで、ジョンソンが再びトップ。この後にイエローフラッグで全員がピットインしたので、結果的にジョンソンの作戦は正解。このあたりのイエローをからめた燃料戦略は偶然の部分が強いが、当たるチームとそうでないチームがあるのでクリーチーフの「読み」のうまさか。

ラウシュフェンウェイレーシングの3台、エドワーズ、グレッグ・ビフル(Greg Biffle)、ケンゼス、が上位3台。マーティンがジョンソンをかわして前へ。ここでビフルがなぜか後退。最後のピットでエドワーズがトップ、マーティンが4位。

最後の30周あたりから、ケンゼス、ビフル、エドワーズの激しいバトル。最後はビフルが飛び出して2連勝。

2008/10/10

[SBK] 第12戦 バレルンガ

ワールドスーパーバイク

マックス・ビアッジとファブリツィオはここが地元。芳賀紀行選手は予選で大転倒したとのこと。

解説は八代俊二氏。
コース説明は「前半は高速コーナー。後半はテクニカル。改修された部分のグリップが違う。ライダーには評判の良いサーキット。」

RACE 1

トロイ・ベイリスがポールポジション。
1周目で芳賀選手が先頭にパスするときにベイリスと接触したように見えた。ただ、2台とも大きな影響はない模様。3周目で清成選手が単独転倒してリタイア。つるんと行ったようだと八代氏。
レースは、芳賀選手、マックス・ビアッジ、トロイ・コーサー、カルロス・チェカが先頭に。
芳賀選手、ビアッジ、コーサーの差は詰まりつつ最後まで順位は変わらず。
日本人選手は

清成龍一選手 5番手からリタイア
加賀山就臣選手 8番手から9位フィニッシュ
玉田誠選手 25番手から20位フィニッシュ
青山周平選手 24番手から19位フィニッシュ
中富伸一選手 19番手から10位フィニッシュ

RACE 2

スタート直後に、ビアッジが誰かにひっかけられた後バイクが不安定にぐらぐらしながら集団の中で立て直そうとする。が、挙動が不安定になりすぎていて、ソフォーグルにあたって両者転倒。ビアッジは回転しながらランオフへ。
清成選手はマーグリッジとクラッシュ。清成選手は戻ったようだが最後尾へ。

レースは芳賀選手、ベイリス、コーサー。芳賀選手とベイリスは抜きつ抜かれつを繰り返しつつ最後まで。4位にはファブリツィオが後ろから追いついた。

芳賀選手は2連勝。

清成龍一選手 5番手から13位フィニッシュ
加賀山就臣選手 8番手から7位フィニッシュ
玉田誠選手 25番手から19位フィニッシュ
青山周平選手 24番手から17位フィニッシュ
中富伸一選手 19番手から8位フィニッシュ

2008/10/07

[MotoGP] 2008 第15戦 ツインリンクもてぎ

G+でTV観戦。
MotoGP 第15戦 ツインリンクもてぎ。

125cc

スタートは
小山知良選手 11番手。
中上貴晶選手 20番手。

ガボール・タルマクシ、マイク・ディメリオ、ステファン・ブラドルの3人が後続と離れてトップ争い。
ブラドルが3位からタルマクシをパスし、残り3周ぐらいでディメリオもパスする。解説の坂田和人氏もブラドルの走りが一番余裕があるようだ、と。

日本選手は小山知良が11位、中上貴晶が13位(自己最高)。画面にはピットで着物(というか浴衣?)姿のキャンギャルが喜んでいる姿が映っていた。これはたぶんブラドルのチームのパラソルを持っていた女性かも。

ワイルドカードで完走したのは柳沢祐一選手22位、尾野弘樹選手24位。

250cc

青山博一選手が今回の日本人選手で最高の2位スタート。だったのだが、徐々にパスされてしまい9位。解説の青木琢磨氏「バイクにトラブルを抱えて走っていたのではないか。青山選手らしい走りではなかった。」
今回のレース直前にMotoGPクラスへの参戦が発表された高橋裕紀選手は6位まで順位を上げてフィニッシュ。
シモンチェリがスタート直後の2位からトップになりレースを通してトップでフィニッシュ。青山選手の後ろにいたバウティスタがシモン、デボンをかわしてシモンチェリに続いて2位。バウティスタはシモンチェリのすぐうしろについて残り2周ぐらいまでは抜きどころを狙っていたのだが、バックマーカーが90度コーナーあたりで間に入ってしまって差がついてしまった。

3位はデボン。

ワイルドカード参戦では、富沢翔也選手が14位、高橋巧選手が17位、遠藤卓美選手が21位、伊藤勇樹選手が23位。

MotoGP

このレースで3位以内に入ればバレンティノ・ロッシのシリーズ優勝が決定する。ポールポジションはホルヘ・ロレンソ。ロッシは2列目からのスタート。抜き差しがあまりなく、ロッシがペドロサ、ストーナーとパスしてトップに立つと、ストーナーに追われながらも徐々に差を付けてフィニッシュ。

2位にストーナー、3位にペドロサ。上位が全部ブリジストンタイヤ。

ロッシは2年ぶりのシリーズ優勝を決めた。

中野真矢選手は8位。ワイルドカードの秋吉耕祐選手は予選でもあの速さがなく、レースでも1周を回れずリタイア。

観衆は5万人以上入った、とのこと。

先日発表されたカレンダーでは来年のもてぎは春開催になる。

2008/10/06

[NASCAR] 2008 第27戦ロードン

相変わらずVTRの調子が悪く、最後の80周だけを観戦。

ニューハンプシャー州のロードン(Loudon)、New Hampshire Motor Speedway
レース名はSylvania 300。

Sylvaniaという名前を聞くと動物のシリーズの人形を連想してしまうが、このSylvaniaはOsramという照明器具の会社のアメリカの子会社の名前らしい。Osramはジーメンスの子会社で、日本では一時期三菱電機と合弁で日本でオペレーションをしていたように記憶している。

解説は石見周氏。

残り80周の時点ではネメチェックが原因のイエローフラッグの後のリスタートでマット・ケンゼス (Matt Kenseth)が巻き込まれる大クラッシュ。これで赤旗となる。ケンゼスはこのクラッシュでリタイアし40位前後が確定してしまう。チェイスの初戦でこれは痛い。

nascar.comのLap-by-Lapを見ると、カイル・ブッシュ (Kyle Busch)は車の調子が悪い上にスピンも起こしてしまい、周回遅れで43位の最後尾を走っていたようだ。石見氏はカイルは「高みの見物」だと言っていた。前で起こるクラッシュでも影響を受けないくらい後を走っているというわけ。

再開後、ジミー・ジョンソン (Jimmie Johnson)がトップ、グレッグ・ビフル(Greg Biffle)
カール・エドワーズ (Carl Edwards)デイル・アーンハート ジュニア(Dale Earnhardt Jr.)の順。トニー・スチュアート(Tony Stewart)がかなり後の方からどんどんパスして上がってくる。

このあと、残り20周イエローフラッグのピットロードでクリント・ボーヤー(Clint Bowyer)エリオット・サドラー (Elliot Sadler)のクルーのつま先をタイヤで踏んだ映像が流れたが、踏まれた本人は気が付いていないようなので大したことはなさそう。

残り15周ぐらいのクラッシュをよけたジェフ・ゴードン(Jeff Gordon)が順位を下げてしまう。この後、グレッグ・ビフルがジョンソンをパスし、この差を保ったままでフィニッシュ。

今回のレースでは、カイル・ブッシュとマット・ケンゼスがチェイス進出12人の中では順位を大きく下げてしまった。カイルは8位、ケンゼスは12位。

2008/10/05

[MotoGP] 2008 第14戦 インディアナポリス

インディアナポリス
タイトなコーナーが多く、路面が滑りやすい。一部オーバルを使っているが新設のコースもあり。路面は3から4種類の路面の組み合わせになっていて走りは難しそう。


アメリカでの2戦目。

125cc

スタート時点では雨はあまり降っていない。
ポール・エスパルガロがポールポジション。
日本人選手では
中上貴晶選手 14番グリッド
小山知良 18番グリッド

ガボール・タルマクシが予選転倒で骨折したらしい。
エスパルガロがスタートから飛び出す。テロルが2位。スコット・レディングが3位。

残り8周ぐらいで降雨が始まり赤旗中断。レースは16周で成立。
テロルが1位、エスパルガロ、ステファン・ブラドル。3人とも10代。

ランキングトップのディメリオが10位フィニッシュでポイントがあまり入らず。

小山選手は19位。

250cc

雨のため、一旦MotoGPクラスの後に順延となったが、結局、中止。

MotoGP

ゲストが吉川和多留氏。テストでこのコースを走ったことがあるので、印象を語る。1コーナーから4コーナーはドライでも滑りやすい。前半区間はグリップが悪い。ストレートはグリップはいいがタイヤが削り取られるような減り方をする。

ポールポジションはバレンティノ・ロッシ。ケーシー・ストーナーは2位。ベン・スピーズが5番手。中野真矢選手は17番グリッド。
コンディションはウェット。降ってはいるようだがレースの序盤では走っているラインが乾いている場面もあったと思う。TV画面から見ているだけなので実は乾いているというレベルではなかったかもしれないが。
降ったと思うと小ぶりになるような安定しないコンディション。

スタートは、ケーシー・ストーナー、ドビツィオーソ、ヘイデン、ロッシの順番で最初の周回。
ところがここからロッシが徐々に順位を上げるのだが、ストーナーはいつもの速さがない。後ろからロレンソが上がってきてロッシをパスするが、ロッシが抜き返す。

ストーナーは下がってしまい、ヘイデンがトップへ。ヘイデンは地元のレースだし、春にここで宣伝のために走っている。今回は怪我の状態もよくなっているようで、なんとか歩けるぐらいにはなっている。レースはヘイデン、ちょっと離れてドビツィオーソとロッシ、となる。ロッシはドビツィオーソをパスしてヘイデンの後ろまで上がり、14周でヘイデンもパス。

雨は少し小ぶりな時間が続いた後、かなり激しく降ってきた。そのため、レインタイヤが消耗した状態でフルウェットを走ることになり、余計に不安定。

残り7周で赤旗中断。順位はロッシ、ヘイデン、ロレンソ、ストーナー。

中野真矢選手は17位。

中断の後、選手はピットで待機。風が強くてコース上にははがれた芝生の塊が転がっている。ロッシとストーナーが関係者を交えて話をしているジェスチャーを見ると、二人とも走りたくなさそうだ。

このコンディションでも転倒者がなく終了できた。

ロッシはツインリンクもてぎでシリーズ優勝を決める可能性も出てきた。

2008/10/03

[DTM] 第8戦 ブランズハッチ

ドイツツーリングマスターズ選手権 第8戦 ブランズハッチ

イギリス開催、ということで、L.ハミルトンが観戦に来ていて大人気。デモ走行もしたようだ。

ティモ・シャイダーがポールポジション。これで4度目である。2番手は地元のポール・ディレスタ。三位にブルーノ・スペングラー。日本のF3出身のオリバー・ジャービスが6位。

雨が降っている。

上位はまずまず順調なスタート。ロッケンフェラーをシュナイダーとクリステンセンのベテランが追い回している。なかなかパスできないのだが、ロッケンフェラーのピット作業が手間取ったので遅れてしまった。

解説の佐藤正勝氏はこのコースについて、「丘にアスファルトを張り付けただけ」。

ここでシュナイダーにピット速度違反のドライブスルー。「珍しいですね」と佐藤氏と中島アナ。

エスクトロームはピットインをできる限り遅らせて2回目のピットの後では3位に。
フィニッシュまではシャイダー、ディレスタ、エクストロームの差はだんだんつまってくるがそのままチェッカー。

視聴者からの質問で「行きやすいサーキットはどこですか?」
佐藤氏の回答は
ホッケンハイム : 飛行機一本で行ける。
ノリスリンク : ニュルンベルグからタクシー。公園のそばで駅も近い。
とのこと。

2008/10/02

[SBK] 第11戦 ドニントン

ワールドスーパーバイク 第11戦 ドニントン。
解説の八代俊二氏によれば、「美しいサーキットで、割と日本人が良い成績を収められる。」

RACE 1

トロイ・ベイリスがポールポジション。清成龍一選手が2位、カルロス・チェカが3位。このレースではトロイ・コーサーと芳賀紀行選手のバイクのデザインが変わった。これは地元のバイク誌とYAMAHAの共催のコンテストの結果らしい。

日本人選手は
芳賀紀行選手 11番手
加賀山就臣選手 24番手
玉田誠選手 27番手
青山周平選手 29番手
中富伸一選手 30番手

清成選手がホールショットを取りながら単独転倒。スタートでワイルドカードのエリソンが芳賀選手にぶつかり、エリソンはその後走っていたが芳賀選手のバイクは損傷したらしく、コースにオイルを撒くトラブル。芳賀選手はリタイア。「スタートで少しでもマシンが斜めになっていると反対側にマシンが進んでしまう。スタートではそれを立て直せないのでそのまま進んでぶつかったのでは」八代氏。

このオイルで赤旗中断し、RACE 1は2ヒート制に。

1ヒートでのトップはトム・サイクス、2位がベイリス。

ヒート2では、サイクスがフラッグに気を取られてリズムを崩し、ベイリスが差を逆転して合計タイムでトップに立ち優勝。

転倒が多く、マックス・ノイキルヒナー、トロイ・コーサー、玉田選手、チェカなど。

終了時点ではルーベン・チャウスがトップだったようなのだが、表彰台はマックス・ビアッジ。チャウスがピットも戻らなかったか何かで下がったようだ。チャウスがすごく怒っていた。

加賀山就臣選手 5番手
玉田誠選手 リタイア
青山周平選手 14番手
中富伸一選手 13番手

RACE 2

日本人選手は
加賀山就臣選手 23
玉田誠選手 26
青山周平選手 28
中富伸一選手 29

ウェット宣言され、コースの一部には川ができている。
スタートから清成選手がいきなりトップへ。2位ベイリス、3位コーサー。コーサーは手を上げて中止を要請している。

芳賀選手はライドスルーペナルティが出され、それでも入らなかったため、黒旗で退場。ピットまで行かずにコースサイドに止めて帰ってしまった。

3位にはワイルドカードのクラッチロウ。コンディションはずっとウェットのままで、残り12周でベイリスが転倒してしまう。

ここからは、清成選手とクラッチロウの差が詰まったり開いたりしながら最終周まで争う。その後はかなり間があいてしまい、この2台だけが速い。

「CBRはシートが小さくなって、重心をセンターに集めた設計になっているのでマシンが暴れても終息しやすいのでは」八代氏。

清成選手が優勝。SBKで三勝目
「クラッチロウはかなり有望な選手が現れた、という感じです」八代氏。

日本人選手
加賀山就臣選手 19
玉田誠選手 16
青山周平選手 17
中富伸一選手 18

2008/09/20

[私学助成] 和光デー

2008年9月20日

和光中学・高校の真光寺校舎で、和光デーが開催された。
今回は、大阪府の私学助成金の大幅削減の撤回を求める運動をしている大阪の「大阪私学助成をすすめる会」の会長の一之瀬良子さんと時 充子さんが講演をされるということもあり、参加した。

和光学園では公費助成運動推進協議会があり、公私の別なく望む教育を受ける権利を、というテーマで運動を行っている。大阪の場合は、橋下徹知事の就任後に大幅な赤字の対策のために、様々な費用のカットを進めるなかに私学助成の削減が含まれている。現状では、3年間にわたって月額約3万円弱の助成金のカットがなされることがほぼ決定である。

保護者の「すすめる会」の活動とともに、高校生による「大阪の高校生に笑顔をくださいの会」も活動しているとのこと。

お話を聞く限りでは、橋下知事は(どこまでが本音かという問題はあるが)
  1. 私学の付加価値を求めるなら、公立よりお金がかかるのはあたりまえではないか
  2. 公立高校の受験機会は平等に与えられている。落ちて私学に行くのはその人の努力不足
  3. 義務教育は望めばみんな効率に通うことができる
  4. 義務教育ではない以上、所得に応じた学校を選ぶのは当然ではないか
と発言されているらしい。知事自身は北野高校のご卒業だそうなので、確かに努力の末に希望の公立高校に合格されたのだろうが、現状、大阪府の3分の1の高校生が私立高校に進学していることを考えると一律のカットはかなり深刻な影響を与えることは予想できる。それは、他の削減項目に関してもそうであろう。つまりは優先順位の問題であり、利害関係者のみならず社会システムの設計の上でどれを優先するのか、という話になるような気がする。

ここまでの赤字を積み重ねた大阪府の運営が「努力不足」なのだろう。その努力不足の責任は今の有権者や府民につけ回しされているというわけで、私学助成のみならず納得できるはずもないような。

裕福な家庭の生徒のみが通学するのならば、まだ、この話は橋下知事の認識とのずれが少ないと言い張ることも可能なのだが、実際はそうでもない。どこでも同じであろうが、公立高校を受験する際には必ず滑り止めを受験して置くことが必要である。実際に大半の公立高校では不合格の生徒を出すので、それらの生徒は滑り止めに進学することになる。
公立高校を不合格となり滑り止めの私立に進学するのは「努力不足」だと言われればそれでまででるが、学力の不足している生徒の保護者の所得が低い場合には教育機会を奪ってしまうこととなり、その後の「努力」のしようもない、ということに。受験機会が平等ならば低所得な家庭の子供が通う私学は必要ないという結論は正しいのだろうか。

ある程度の学歴がいまだに幅を利かせる場面も多々ある世の中で教育関係の助成金の削除には慎重であるべきではないか、と感じた。

私立高校の「ぜいたく」議論は、全くの間違いではないが、これは公立高校の中に選択範囲が十分に用意されているかどうかとセットになった話のように思う。実際、全く内容が同じ学校を2つ並べて学費が高いが効果は同じという私立を選ぶ家庭は費用対効果を考えるとそう多くはないだろう。

私立を選ぶ生徒が増えているとすれば、公教育への信頼が薄くなっているという面もあるのかも。

大阪府に限らず、教育に関する費用のかけ方(税金の使い方)を考え直して、より多くの生徒が望む教育を受けられる環境をどのようにしたら整備できるのか、について国レベルの施策の変更の必要性もあるのではないか、とも思う。 1自治体の助成金でこんなに大きな話になっているということは逆に言うと国レベルの施策が不足ではないのか、という疑問も。

一之瀬さんは、「普通の大阪のおばちゃんです」と自己紹介されたのでそのつもりで聞いていたが、精力的に活動されていて、自分の中にある「大阪のおばちゃん」の記憶とはかなり異なるような。「普通のおばちゃん」でもここまでやればできます、というメッセージと聞いておくのが正しいのかも。

2008/09/18

[NASCAR] 2008 第26戦 リッチモンド

CHEVY ROCK & ROLL 400.
バージニア州リッチモンド。リッチモンド インターナショナル レースウェイ( Richmond international raceway)
D字型のサーキット。
レースは天候が悪く順延、かつ、昼間に変更された。雨のため予選がなく、路面コンディションが変わっているため、コンペティション イエローが45周目に入る。バンクが14度なのだが、「ターンインのところが非常に角度が浅く難しいコース」と解説の福山英朗氏。

このリッチモンドでチェイスに出場できる12選手が確定する。12位に入れるかどうかのレーサーは数人いる。デビッド・レーガン(David Ragan)クリント・ボーヤー(Clint Bowyer)ケーシー・ケイン(Kasey Kahne)
ボーヤー、レーガン(17point差)、ケイン(41point差)。

一方グレッグ・ビフル(Greg Biffle)
は出場すれば(グリーンフラッグでスタートさえすれば)チェイス確定、ケビン・ハービック (Kevin Harvick)は一度でもトップを走ればチェイス確定。ジェフ・ゴードンがまだチェイス確定ではない。そのためポイントを取りにピットで2タイヤチェンジでリードラップを狙うという奇策を取る。あとはジェフ・ゴードンはフィニッシュすること。ケインはチェイスの可能性がある唯一のダッジユーザーだそう。

マット・ケンゼス (Matt Kenseth)のピットには元クルーチーフ(現ラウシュ・レーシングの重役)が姿を見せてなにやらやっているのた映っている。オフィスで待っていられず現場に来てしまったというところか。

デイル・アーンハート ジュニア(Dale Earnhardt Jr.)がハービックと中盤戦のリードラップを争っている。
先頭を行くカイル・ブッシュ (Kyle Busch)の後にジュニアが当ててスピンさせるというシーンで、観客は総立ちで喝采している。今年のリッチモンドでは逆にジュニアをカイ ル・ブッシュがスピンさせたというのをTVはわざわざ流してリベンジっぽい演出。実際はブレーキングしていたジュニアの前にカイル・ブッシュが出てきたと いうことだが、「NASCAR的にはやり返したということでいいですかねぇ」と福山氏。

デビッド・ルーティマン(David Reutimann)がリードラップ。福山英朗氏「ルーティマンは感謝を忘れないドライバーだ、とチームオーナーのウォルトリップが言っていた。礼儀正しい青年だった」と。実力でリードラップは初めてではないか、とのこと。ウォルトリップレーシングはオーナーであるマイケル・ウォルトリップ (Michael Waltrip)はじめ今回は車の調子がいいようだ。


ルーティマンは今年初めて10位以内でのフィニッシュをしたばかりの若いドライバーで上り調子。チェイスに行ける順位ではないが「来年に向けてのアピールになる。」(福山氏)

レーガンはボーヤーの前に出て、かつ6台ほどの差をつけなければポイント差の関係でチェイスには出られないのだが、 接触があって後退してしまい万事休す。

ルーティマンはトニー・スチュアート(Tony Stewart)に追い越されて後ろに下がり、コーションが2,3度あった後には、ジミー・ジョンソン、トニー・スチュアート、ジュニア、ジェフ・バートンとおなじみのメンバーが並ぶ。「夏以降はジミー・ジョンソンは立て直してきましたね。」(福山氏)

最終10周は、ジミー・ジョンソンとトニー・スチュアートの一対一の勝負になった。双方のスピード差はほとんどなく、トニー・スチュアートがなかなか抜けない。ジミー・ジョンソンがそのまま優勝。

チェイスに入れなかったデビッド・レーガン、ケーシー・ケインは二人ともチームに感謝し、残念だとのコメント。入れたクリント・ボーヤーは「冷静でいることはそんなに簡単じゃない」と答えていた。

2008/09/16

[WRC] 第11戦 ニュージーランド

JSPORTS ESPNでTV観戦。

ニュージーランドは路面が平坦でドライバーには人気。一方、路肩が下がっているので端に寄りすぎると転倒の危険がある。

ここまでのシリーズポイントはセバスチャン・ローブがリードしている。

DAY1
トップスタートはローブ。砂利が多い路面で雨が降っていないため、ローブが不利。ミッコ・ヒルボネンにタイム差をつけられる。SS1の途中でローブがカーブの内側の傾斜に突っ込んでしまい、車は片輪走行状態で、転倒しそうになるがなんとか元に戻ってタイムロスだけで済んだ。「ロールしなくてラッキー」(ローブ)。
SS2はがけ崩れがあってコースが使えず、前半と後半に分割するコースとなった。ここでクリス・アトキンソン(スバル)が転倒してステージをリタイア。

SS3以降のリピートステージになると砂利が減っていて走りやすいのでローブがタイムをかなり改善した。

この「トップスタートは不利」という状況がタイム調整を誘発する。

SS4でローブがエンジンがかからなくてスタートできず、押しがけでスタートさせることになるというトラブル。ここで,3分以上スタートできなかったため、ペナルティを30秒受けるとともに、スタート順が入れ替わり、ヒルボネンがトップスタートになる。ローブは2番でスタートしてタイムをかせぎ、ヒルボネンと27秒差。これも作戦だったのでは?という話が出た。ヒルボネンは、そう思っていたようだ。

DAY 2
ヒルボネンがトップスタート、ローブが2番手。ヒルボネンはタイムが出なくてローブが追い付くのだが、DAY3のスタート順位を考慮してローブは最後で時間調整を行う。
ローブとヒルボネンがインタビューで「(時間調整をするかどうかは)状況が許せばやらないこともあるが、やるかどうかは状況次第だね」というようなあいまいな答えを聞いていて

山岸舞彩「インタビューを聞いているとすごく複雑です。」
福井敏雄氏「どこかの国の政治みたいですね。」

フォードはチームオーダーを発令して、ラトバラをトップに行かせ、ヒルボネンを2位に下がらせる作戦。ローブは3位。ここでローブは10秒以上の差を追いかけることになる。

TVでは、ローブがヒルボネンに謝りに行ったシーンが映っており、ローブも本音ではこの作戦は取りたくなかったのでは?とディレクターの中新井田氏。

DAY3
ラトバラはトップであることを考えるとあまり遅くない走りでスタート。一方ローブはスタート直後にスピンで10秒ほどロスしてしまい、作戦は失敗だったような雰囲気。このあとのステージもローブがヒルボネンよりも遅く、差が縮まる様子がない。この時点では時間調整作戦は大失敗という流れだった。途中順位は、ヒルボネン、ラトバラ、ソルドの順位。

最終1個前のSSで順調だったフォードの上位陣全部にトラブルが発生。
デュバルがスピン、ラトバラもスピンしてリタイア。ヒルボネンも前輪が壊れてしまいまっすぐ車が走らず何もないところで車が回ってしまいタイムを落とす。

最終的なフィニッシュは、ローブ、ソルド、ヒルボネン。
フォードはワン・ツーフィニッシュも可能か、という状況だっただけに、 落胆が大きい。
振り返ってみればローブはDAY 1のスピンを逃れたあたりからラッキーが続いていた。

ラトバラはここ3戦でリタイアしていて雰囲気がよくない。「あやまることしかできない。」としょげかえっていた。

2008/09/15

[NASCAR] 2008 第25戦 フォンタナ

G+でTV観戦。
カリフォルニア州フォンタナのオートクラブスピードウェイ(auto club speedway)
このオートクラブはAAA(日本のJAFのようなもの)の親会社でこのスピードウェイの命名権を購入している。

フォンタナのレースは午後から日没にかけてのレース。
すごくまぶしいので、日よけのバイザーやスモークシールドなどが必要になるとFOXの解説者が説明している。D-shaped ovalと呼ばれる形の高速コース。メインストレートが湾曲していてバックストレートが直線。
2マイルを250周する500マイルレース。名称がPEPSI 500。

カール・エドワーズ(Carl Edwards)がスタジオと無線でやりとりしている。一般からの質問にも答えている。
「ミシガンとどこが違うの?」という質問に「ミシガンよりも滑りやすい」とのこと。スタート前にこういうやりとりをするところがショー的な演出を好むアメリカのTV。

ポールポジションは、ジミー・ジョンソン(Jimmie Johnson)アルメンディンガー(A.J. Allmendinger)が自己最高の2番手スタート。
デイル・アーンハート・ジュニア(Dale Earnhardt Jr.)は18位あたりにいる。このレースで40位に入ればチェイス進出が確定。普通に走れば大丈夫だろう。

20周目でコーションライトが落ちてコーションになる、というジョークのような事態。車が通った後だったので事故にはならなかった。振動で金属疲労を起こしたらしい。他の信号がTVに映っていたが錆びがすごかった。点検したり修理したりさび止めを塗ったりしていなさそう。
残り80周ぐらいのときにも信号のカバーがおちてイエローフラッグが出る、という整備不良なサーキットである。

チェースまで後2戦。当落線上のon the bubble表示になっているのはクリント・ボーヤー(Clint Bowyer)デビッド・レーガン(David Ragan)(「第2のカール・エドワーズになれるかも」桃田氏)、ケーシー・ケイン(Kasey Kahne)デニー・ハムリン(Denny Hamlin)ブライアン・ビッカーズ(Brian Vickers)マーチン・トゥーレクス ジュニア(Martin Truex Jr.)ライアン・ニューマン(Ryan Newman)

解説の桃田健史氏がヘンドリック氏のコメントを紹介している。「今年はチームの車に同じことをしても全く違う結果になる。だから、それを詰めなおしている。エンジニアの毛が抜ける」そうだ。

日没に向けて路面状況が徐々に変わって行き、110周過ぎのピット(アンダーグリーン)では、トラックバーの調整を行う車が多い。

ジミー・ジョンソンが好調でほとんどリードラップで走る。2位にグレッグ・ビフル(Greg Biffle)。 この2台は全く変化なし。ピットアウト時に抜かれていてもすぐに抜き返してしまう。車が決まっている。
ジミー・ジョンソンはこのところテストをたくさんしており、「「クルーたちが家に帰れないぐらいやっていて、クルーに申し訳ない」と現地インタビューで言っていた」(桃田氏)そうだ。その結果、いい車が出来上がっているということだろう。

桃田氏の情報では、ライアン・ニューマンがスチュアート・ハースレーシングへの移籍を決めた。その後には、デビッド・ストレミー(David Stremme)が入るらしい。

TVではジョンソンとビフルのクルーチーフが談笑している映像が流れていた。一体何を話していたのだろう。ビフルは何をしても追いつくことができない。そのままチェッカーでジョンソンがポールトゥウイン。

このレースでジョンソン、ジュニアなど5位まではチェイス確定。

2008/09/09

[海老名市] 消防団団員募集


消防団の機材置き場のシャッターにこういうペイントがあった。
「消防団員は、非常勤特別職の公務員として身分が保証されています。 」とあるのだが、これが何かの動機づけになるのだろうか。

以前にも書いたとおり、海老名市では消防団員が不足気味でOBを採用することを決めている状況にある。が、基本的に消防団の中心となる年代は今後減少こそすれ増加することはない。

であれば、さしあたり人数の最も多いことが見込まれる60歳前後の世代を重点的に勧誘する方策が必要なのかもしれない。

文章を読む限り募集されるのは男性だけのようだ。記憶がはっきりしないが、自治会の組織には消防団の女性だけの部会があったような気もする。

2008/09/07

[WRC] 第10戦 ドイツ

ドイツは三種類のターマックの路面が混ざっている。これは、ドイツラリーを作るときに3つの既存のラリーを合体させたかららしい。天候の変化が激しいことで知られるドイツラリーだが、今回は埃が立つほどのドライだったとか。

DAY1

ローブがday1すべてトップタイム。

SS5がジジ・ガリの大クラッシュでキャンセル。SS6が観客が増え過ぎてキャンセルということになった。

DAY2

ローブが相変わらず速い。2位がソルド、3位がヒルボネン。SS9ではラトバラがカーブで藁の束に突っ込んでクラッシュ。ここで大きなタイムロス。

DAY2には軍用地内のコースもある。ここでは、戦車用の大きな石がある。今年はこれにあたっての大きなクラッシュはなさそう。軍用地の観客席にはたくさんの観客がいる。中新井田Dによれば軍用地なので観客は勝手に動くことができないそうで、バスで観客席まで運ばれるようだ。

ヒルボネンがパンクしてしまって時間をロスしたため、DAY2の終りでは3位がデュバル。
インタビュワーがフォードの監督に「デュバルにヒルボネンを先に生かせるように指示するのか」と聞いていたが答えは「可能性は極めて低い」

DAY3

ローブはかなりのリードを保っているので余裕の走り。ソルド は2位で堅実な走り。
アトキンソンがスタートでエンストをする。これは機材が不調なのか?
デュバルはトップタイムを連続して記録。

ヒルボネンは最後のスーパーSSまでにデュバルを逆転できず、表彰台を逃した。

「ターマック2戦がこのあとあるので、フォードは第2ドライバーをデュバルにするかもしれないね。」と解説の福井敏雄氏。「そういうことになりそうですよ」中新井田氏。

ローブはドイツ7連勝。

2008/09/06

[MotoGP] 2008 第13戦サンマリノ

サンマリノグランプリ イタリア ミサノサーキット (Misano circuit)
MotoGPは1国1開催の原則なのだが、ミサノはイタリア2回目となる。そのため、名義上はサンマリノでの開催になっている。
サーキットは低中速コーナーが多く、「ミューが低い」(岡田忠之氏)。

125cc


解説は坂田和人氏。
ガボール・タルマクシがポールポジション。

小山知良選手 22番グリッド(昨年は3位)
中上貴晶選手 25番グリッド
坂田氏「二人とも噛み合っていない様子」

125ccは年齢制限があるので若いライダーが多いのだが、今年は若いライダーが活躍している。

タルマクシの後には、ブラッドリー・スミスが2位で付いている。この2台が抜け出して3位集団との差を広げている。シリーズを狙うマイク・ディメリオとシモーネ・コルシが3位集団の中。2台は激しくやり合っている。コルシは何度も強引にインを差してディメリオを抜き返す。「見ていて気持ちのいいものではないですね」坂田氏。

後半、タルマクシがリアを滑らせてしまったところをスミスが抜き返す。タルマクシはしばらくスミスを前に行かせてついて行き、後半に抜き返す。

マイク・ディメリオはシモーネ・コルシの前を走っていた時に切り返しでスリップダウンして転倒リタイア。シリーズをにらんだ戦いで不利になった。
チャンピオンを取るには「相手の走りに惑わされずポイントを考えて自分の走りをどれだけできるか」と坂田氏。

ディメリオが転倒したあとはコルシとホアン・オリベの争い。ここでコルシはタイヤに負担をかけない走りに切り替えた。 最終ラップの最終コーナーでオリベが転倒。
「去年の走りをチェックしていれば最終コーナーでコルシが仕掛けてくることは分かっていたはず。普通のラインを走っていたオリベに敗因があったと言える」

小山知良選手 18位
中上貴晶選手 19位

二人ともマシンにトラブルを抱えたレースとなって厳しい状態。

250cc

解説は青木琢磨氏。

ポールポジションはヘクトル・バルベラ。

青山博一選手 5番グリッド (昨年2位)
高橋裕紀選手 4番グリッド

スタートは高橋選手がホールショット。
3周目がアレックス・デボンがハイサイド転倒。4周目でミカ・カリオが前を行く青山選手に追突して同チームの二人がリタイア。このところカリオがいいところがない。ピットでカリオが青山選手に話しかけているが青山選手はかなりむっとした表情。
バルベラがコーナーでパッシーニのイン側に入ってしまい、パッシーニが転倒。バルベラはトップ争いをしていると危ないシーンが一度か二度あることが多い。

高橋選手はちょっとトップを走ったがそのあとは2位から4位ぐらいの集団の中にいる。

残り4周でシモンチェリがバルベラのインに入って行って2台ともコースアウト。 直後にシモンチェリが単独転倒。

バウティスタ(予選11番手から)、高橋裕紀選手、バルベラの順にフィニッシュ。4位はベテラン、ロカテリ。
高橋選手の表彰台はスペイン以来。

アナウンサー「バルベラが2度コースアウトをし、何度も接触しながらの3位表彰台。これは力があるとみていいんでしょうか」
青木氏「いや、たまたまでしょうね。」

MotoGP

解説は辻本聡氏、ゲストは岡田忠之氏。

ケーシー・ストーナーが7戦連続ポールポジション。一方、バレンティノ・ロッシにはここは地元。
ロッシが少し追い上げ始めたタイミングで、ケーシーストーナーが残り20周で単独転倒。これは前戦と同じパターン。どのライダーもタイヤが荒れている。トスランドのオンボード映像にリアタイヤが映るのを見て、岡田氏「結構荒れている」。
中野選手は、後続から徐々にパスされて抜き返せずどんどん順位を下げる。新マシンを投入したことで速くなっているのだが、データが不足でセッティングが決まらないような印象とのこと。

トップは、ロッシ、ロレンソ、エリアス。結局、順位は変わらずそのままフィニッシュ。
カピロッシが277レース目。これはアレックス・バロスを抜く記録。


アゴスティーニに並ぶ68勝、とイタリア人合計の700勝。

中野選手はかなりパスされてしまい12位。

表彰台の下はロッシのファンで大騒ぎの状態。 ロッシはひざ当てのプラスティックを表彰台したの観客に投げ入れた。

これで、シリーズチャンピオンポイントはロッシとストーナーが75ポイント差になり、ロッシがかなり有利になった。残り5戦なので、まだ何が起こるか分からないが、ストーナーとしては、もうミスが許されない状態になった。

終了後のインタビューで、エリアスが「自分は来シーズンのチームが決まっていないのでどこかが取ってくれるとうれしい」と発言。来年はドゥカティ・アリーチェにはもういないということなんだろうか。。

中野選手「前後が跳ねるような感じがして、なんかおかしいなあ、と思いながら走った。後半は全然走れなくて3秒ぐらい遅くなった。残念だ。ニューマシンが来ているので次までになんとかしたい。」

2008/09/05

[NASCAR] 2008 第24戦 ブリストル

G+でTV観戦。

テネシー州 ブリストルモータースピードウェイ(Bristol motor speedway)。約0.5マイルを500周。
水曜日の午後から観客はソファーなどを持ち込んでキャンプ体制。木曜日の午後にチームが到着するのを観客が見学している風景がTVに映っている。デイトナのようにレースウィークを長く楽しむサーキット。レース名はSharpie 500。Sharpieはサインペンの商品名で、NASCARのドライバーは必ず携帯していなければならないらしい。

バンク角が26から30度。また、路面がちょっと白っぽく普通のアスファルトと材質が少し違っているような感じ。小さいサーキットなのでピットは直線1つでは足りず両側を使っている。

解説の桃田健史氏「ここはリスキーなコースで、ぶつかって当たり前だがぶつかりすぎるとポイントを落とす。守りに入るのがだめだが、チェイス進出がかかる8位以下12位まではポイントを守りたいと思っているはず。NASCARを見るならブリストルかデイトナを見るべき。」
クラッシュが多いサーキット。FOXの解説者が工具を紹介していたが、最後に紹介した工具は金属バット。これでフェンダーの曲がりなどを修正するそうだ。

この日にブリストルの16万人の観客がウェーブをしているのが映された。これが実際に世界記録になったらしい。すり鉢状の観客席は傾斜がきつく隙間がないのでウェーブが非常に美しい。

カール・エドワーズ(Carl Edwards)がポールポジション。デビッド・ローティマン(David Reutimann)がフロントロー(自己記録更新)。デイル・アーンハート ジュニア(Dale Earnhardt Jr)が40位と下からのスタートになっている。予選で何かトラブルがあったのか?8番のマシン(マーク・マーティンの車)には今回はエリック・アルミローラ(Aric Almirola)が登用され乗っている。

ジュニアがジャンプスタートのペナルティを受けて最後尾43位まで下がる。このところ、速いのだが運が悪い、というか、レース運びでのミスで必ず成績を下げている。ここから10台ぐらいをやっと抜いてくるが後ろの方は車が込み合っていてなかなか抜けない。

トップが入れ替わってカイル・ブッシュ(Kyle Busch)。今シーズンは車の状態もドライバーの状態も良い。どんどんと周回遅れを作って走って行く。

周回が短く15秒程度で一周するので見ている間に周回が重なって行く。

TVにサーキットの夜景が映るが、ナイトレースなので、周りに何もない中にサーキット明かりがきれいだ。

途中でジェフ・バートン(Jeff Burton)が巻き込まれ事故でリタイア。「典型的なブリストルのクラッシュだ。」と本人も言っている。と思ったらその直後には大クラッシュで赤旗。このクラッシュにケーシー・ケイン、クリント・ボーヤーなどチェイスへの進出がかかっているドライバーも巻き込まれた。

赤旗後のリスタートでは、カイル・ブッシュの後にデニー・ハムリン(Denny Hamlin)が来た。が、やはり、その後は定番でカール・エドワーズが2位になる。桃田氏「カール・エドワーズはケン・シュレーダーのところに弟子入りに行ったが百年早いと言われて断れた。それで、ダートレースなどで修業して、車のことを勉強しているので車の状態に合わせてラインを変えてくる」

「カール・エドワーズはリスタートの後2,3周しかチャンスがないから内側に入って追い越すのではないか。カイルはリスタート2,3周はリアが振れるからその時がチャンス。」桃田氏。カール・エドワーズはTVの解説のデイブ・ジャレットに対して、short runならいける、と答えている。
34周でリスタート。
カール・エドワーズが桃田氏の予想どおりの作戦で追い越した。ここで予想外だったのは、デニー・ハムリンがカイル・ブッシュの前に出て2位になったことでカイルのスピードが伸びなかったこと。カール・エドワーズがこの間に逃げたので差が開いた。

カイル・ブッシュは2位に上がったが、後にハムリンとケビン・ハービックがぴったりついてきている。
カール・エドワーズが優勝して、カイル・ブッシュが2秒ぐらい遅れて2位。

カール・エドワーズがカイル・ブッシュを抜くときに後ろから当てて抜いた。このことをカイル・ブッシュが「あいつはいつもあんな走り方だ」と怒っていた。カール・エドワーズは「やるかどうか自問自答したのだが、これがレースだ。彼もそういうことをするし。」とわかった上で当てていったと自分でも言っていた。

この二人がチェイスを確実にした。今シーズン好調の二人なのでチェイスに入ってからも争うことになるだろうから、いろいろ事件が起こるかもしれない。

2008/08/31

[インターネット] アマゾン・マーケットプレイスの基本知識

このところ、数冊の本をアマゾンのマーケットプレイスで購入した。また自分でも2,3冊の不要な本を売った。その経験を簡単にまとめておく。荻上チキがblogでも書いていたように、マーケットプレイスでの販売の場合には配送料が固定されている。配送料を安く抑えることができれば自分の利益を増やすことができる。逆に、ゆうメールや宅急便で発送すると配送料をオーバーするため持ち出しとなる。

アマゾン・マーケットプレイスで個人が(プロマーチャントではない)本を国内に売ったときのアマゾンが取る手数料は以下の通り。

  1. ¥100の成約料と販売価格の15%
  2. 配送料(340円固定)から80円
実際に配送料として使えるのは260円(販売価格から持ち出さない場合)になるので、メール便以外に簡単な方法がないのではないだろうか。ただしメール便は厚さ2cmまでのものという制限があるため、厚さのある本の場合は持ち出しを計算した上で販売価格にそれを上乗せしておく必要がある。大半の出品者はそういった対応をしているだろう。

注)プロマーチャント登録という月額4900円のアカウントがあり、その場合には成約料の100円を免除される。これは大口出品者に対する制度のようだ。

何冊が買ってみたものに関して言うと、出品者によっては、内容をよく確認せずに外見のみから「良品」として出品していた、と思われるものがあった。仕事で必要な本だったため、返品などはしていないが、状況が許せば出品者に返品・返金を要求するところだった。このような出品者の場合、評価の過去のレーティングに「低い」が含まれている。こういった出品者は避けておくべきだろう。筆者は業者の評価について98%以上を一応の閾値としている。

発送の梱包について

筆者の経験から言うと、必ずしもプチプチ(クッション材)を使用する必要はないようだ。このところの数冊からの経験でしかないが、封筒を2重、3重にすることによりちょっとしたキズは防ぐことができるようだ。受け取った書籍に傷のあったものはなかった。また、メール便の場合の厚さの制限(2cm)を考えるとクッション材はかなり不利になる。

一般のインターネット書店の梱包もちょっと厚めのボール紙封筒の中にビニール包装した書籍がはいっているようなパターンが多くなっている。これらの業者もメール便を使うところを見るとメール便の荷物の扱いはそれほど荒くはないと言えるのではないだろうか。

2008/08/30

皆川 正夫「ぼけない!」認知症にならない生活

認知症(正式に医学的な症状の名前ではないそうだ)になるのを防げるとしたら、多くの人は少しの犠牲は我慢するのではないだろうか。ただし、それが効果があるかどうかは30年以上経過してみないとわからないとなれば、どこまでやるかは少々微妙かもしれない。

本書は、現在(2008年)に、判明している医学的な知見を紹介、開発中・検討中の治療法についても取材している。疫学的調査として有名な「ナン・スタディー」に関しては何度も触れており、そこから読み取れる事実についてページを割いている。研究は進歩しているがワクチンなど決定的な治療法が実用になるのは10年のオーダーで時間がかかるとのこと。

予防に関しては、常識的な線であると言っていい。適度な運動、相手のある活動、食生活、睡眠など。サプリメントについても触れており、同じ名称(たとえば、「イチョウ葉エキス」)でも医療用に用いられる欧州と日本のサプリメントでは精製方法がことなるため、同じ効果があるかどうかはわからない点なども割り引かずに明確にしている。

現実的な費用で治療が受けられる10年後(20年後?)までは、今から、運動や食生活、友達とのおしゃべりなどの活動、サプリメント、睡眠で予防しながら待つ、というのが今の時点での普通の市民の選択のようだ。

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2008/08/28

[NASCAR] 2008 第23戦 ブルックリン

G+でTV観戦。
ミシガン州ブルックリン ミシガンインターナショナルスピードウェイ
観客は約14万人。

ポールポジションはブライアン・ビッカーズ(Bryan Vickers)

2マイルの高速コース。ターンのバンクが18度(「深いわけでも浅いわけでもない」解説の福山英朗氏)。ピットウィンドウは35周から40周。

NASCARの運営コストが、今、高騰していて25億円から30億円(福山氏)なので1社スポンサーでは賄いきれないケースが多い。そのため、シーズン中にサブスポンサーがメインスポンサーとなり、マシンカラーが変わる。エリオット・サドラー(Elliot Sadler)は今レースはstanley。

オーストラリア出身のマルコス・アンブローズ(Marcos Ambrose)がエンジンブローを起こしてイエローフラッグ。

デイル・アーンハート ジュニア(Dale Earnhardt Jr.)の車のフロントグリルにビニール袋がはりつき、水温が上昇するというシーンで、ジュニアは落ち着いて後ろのブライアン・ビッカーズ(Bryan Vickers)を前に出すとともに、その後に付けて気圧がマイナスになるのを利用して袋を吹き飛ばした。TVでも気流を表示して解説してくれたのでわかったが、これをサーキットで見ている人には、ジュニアが遅れていったように見えたんじゃないか?

カール・エドワーズ(Carl Edwards)が中盤にトップへ。前半はぶっちぎりのトップだったジュニアは、ピットイン後マシンのバランスを崩したのかずるずると後退。

ジミー・ジョンソン(Jimmie Johnson)ジェフ・ゴードン(Jeff Gordon)がチーム同士で接触し、両方ともタイヤをいためてピットイン。ジェフ・ゴードンはタイヤブローで自分が原因のイエローフラッグ。「今シーズン、ヘンドリックモーターズの車があまり調子がよくない。それをカバーするためにドライバーが無理をしている」(福山氏)

カール・エドワーズを追うのがカイル・ブッシュ(Kyle Busch)。この2台は今シーズンの大半を勝っている。ピットに入るまではカール・エドワーズのリードが大きかったが、ピットアウトした直後にカイル・ブッシュがかわした。カイル・ブッシュはタイヤ交換で車の状態がよくなったようだ。一方、カール・エドワーズは車がグリップが足りない様子。

チェイスや次期シーズンを考えてどのドライバーも頑張って成績を上げなければならない状態。チェイスの資格の12位までに入れるかどうかの当落線上のことを英語で" on the bubble"というらしい。
ケイシー・ケイン(Kasey Kahne)がリタイヤした後のインタビューで「on the bubbleだけどどうですか?」なんて聞かれてかわいそうだ。

ピットウィンドウを計ったように165周でイエローフラッグ。燃料的にはここが最後のピットになるはず。しかし、ここでビッカーズは2タイヤの作戦。これは、「タイヤが持たないのでもう一度ピットに入るタイミングがあるはず。そこで4タイヤに変えればいい」という読みのようだ。

なんと残り22周でイエローフラッグが出た。ここで、ジュニアはステイアウトしたが、これが裏目に。リスタート失敗でいきなり壁に当たってしまいピットイン。このところ、ジュニアはピット戦略が必ず失敗して順位を落としている。このあとにもう2度イエローフラッグ(2度目は残り2周)が発生したことで、カール・エドワーズと2位カイル・ブッシュの差がなかなか開かない。しかし、リスタートをうまくタイミングをずらして、カール・エドワーズが1位、カイル・ブッシュが2位フィニッシュ。

2008/08/26

石田修大「急ぎの仕事は忙しいヤツに頼め」 ソニー元副社長・大曾根幸三の成功金言53

いわゆる「大曾根語録」から抜き出して書いたもの。最近の「ビジネス書」は手法を提案しているものが多いのに対して、本書は実際にある状況の中でしゃべった言葉なので、一見すると八方破れな感じがする。

たとえば、「小心者ほど言い訳がうまい」のところで、典型的な言い訳を集めた言い訳集を作り、番号を振った上で、会議では「時間の無駄だ。番号で言え」と言ったそうだ。

「1メートル20センチより高いものは職場に置くな」なんていうのは、最近のオフィスの流行りとはちょっと異なっているのかも?というようなところもある。これは、大曾根氏が職場の様子を見るために席を離れることが多いのでどこにいてもすぐにわかるようにしたため、だったのだが、ロッカーなども壁に寄せて見通せるようにし、会議室をガラス張りにした、とか。

一方でビジネス現場で当然の話として赤字事業の査定の高いものを全員仕事から外すなどの人事の話も語られている。今、こういった赤字の責任を取らせることをちゃんと語っている「ビジネス書」は最近は流行らない。

外部の視点ではなく当事者感覚が短いフレーズに凝縮されているが、昔話というわけではない。iPodがインタビューに登場する(「新しい技術は次の新技術によって置き換わる」)など単なる昔話になっていないところが読んでいて面白い。

そういった「金言」が53個、大曾根氏へのインタビューによる説明とともに構成されている。

2008/08/25

[SBK] 第10戦 ブランズハッチ

ワールドスーパーバイク(SBK)第10戦 イギリス ブランズハッチ(Brands hatch)
かなりうねりのあるコースで慣れていないライダーは攻めきれないコース。今回はカルロス・チェカが初めて走るコースでグリッドはやや後方に沈んでいる。

RACE 1

シュメルツ選手が4番手。カメラに映ることがあまりなかった選手。解説の八代俊二氏「いろんなライダーの特徴を合わせたようなライダー」

中冨伸一選手 左手首骨折で欠場。

日本人選手のスタート順位は
加賀山就臣選手 9番手
芳賀紀行選手 2番手
清成龍一選手 3番手
青山周平選手23番手
玉田誠選手24番手

清成選手はなぜか大抵のレースでスタートが悪く遅れ、順位を上げてきた加賀山選手と前後で7位。RIZULA SUZUKIにワイルドカードで参戦したトム・サイクス選手(渡辺篤選手の同僚)が前半から飛ばしていて4位。清成選手の抜き方について、「これ見よがしに抜かない、というか、気がついたら来ている」(八代氏)。その抜き方で二人抜いて3位。芳賀選手が2位、と思ったら芳賀選手がスリップダウン。サイクスはマシントラブルで9周目ぐらいにリタイア。

清成選手はベイリスをコーナーでいったん抜くのだが、次の立ち上がりで抜き返される。これをやっているうちにマックス・ビアッジが追い付いてくる。残り4周でベイリスが一瞬スピードをゆるめたのを清成選手が抜いて、そのあとは3台が一団になって優勝争いしつつ、そのままの順位でフィニッシュ。
清成選手が初優勝。清成選手は前週の鈴鹿8耐でも勝っているのでそれもいれると2連勝。

加賀山選手 4位
玉田選手 18位
芳賀選手 19位
青山選手 リタイア

RACE 2

日本人選手のスタート順位は
加賀山就臣選手 9番手
芳賀紀行選手 2番手
清成龍一選手 3番手
青山周平選手23番手
玉田誠選手24番手

加賀山選手がトム・サイクスと接触して転倒。第1レースで4位で調子がよさそうだっただけに残念。マックス・ビアッジもハイサイドで転倒しそうになりコースアウトし、最後尾に復帰。

上位陣はわりと順当にスタートし、清成選手は4位で、ベイリス、芳賀選手、トロイ・コーサーと一緒に先頭集団にいる。まず、清成選手がコーサーをパスして3位、6周目には芳賀選手、清成選手がベイリスをかわして1、2位、後がベイリス、コーサーの順。

8周目に一度清成選手が芳賀選手を抜くが、マシンがふらついたところで芳賀選手が抜き返す。それをまた清成選手が抜き返す。ずっと接近したバトルを続けているが3位以降との差は縮まってこない。

一方、4位争いは、トム・サイクスとマックス・ノイキルヒナーがかなり接近して並びかけながらの勝負。ノイキルヒナーはサイクスをパスできるが、そのあとのサイクスは7位集団のファブリツィオ、ニエト、チェカの集団でバトルになる。TV映像はこっちの集団をメインにしてしまったため、最終ラップまで先頭が映らず。映った時には清成選手と芳賀選手の差は大きくあいていた。
清成選手が連勝、芳賀選手が2位、コーサーが3位。清成選手はダブルウィン!
ベイリスがなぜか11位まで下がった。

加賀山選手 25位
玉田選手 18位
青山選手 22位

2008/08/24

[MotoGP]  第12戦 チェコ

G+でTV観戦。

MotoGP 第12戦 チェコ ブルノ(Brno)サーキット
夏休み明けの初戦。舗装がやり直されているのでこれまでのタイヤデータが使えない。
観客数が14万人以上。TVで見ると芝生にシートを敷いて座っている人たちが多い。コース周囲全部が芝生で座れる状態になっている。

125cc

ポールはガボール・タルマクシ。タルマクシはハンガリー出身なのでこのサーキットに比較的近く応援が多い。
日本人選手は
小山知良 14番グリッド
中上貴晶 21番グリッド


解説の坂田和人氏によればこのサーキットはパッシングポイントが多く、下りコーナーが多い。坂田氏は3年連続でこのサーキットで優勝している。

スタートした最初の周回の第2コーナーで、中上選手、小山選手がまきこまれる多重クラッシュがあり、日本人は早々にレースを終了。

小山のコメント「ダニー・ウェッブが信じられない速度で突っ込んできた」

ステファン・ブラドル、タルマクシ、ニコラス・テロルが先頭3台。やや縦長になった状態でマイク・ディメリオも付いている。残り10周あたりでホアン・オリベが上がってきた。オリベは抜いた後にバイクを寄せて威嚇するなどちょっと危険な感じ。坂田氏「オリベ選手に荒らされてこの(ブラドルと後続の)差がついてしまったという感じ」。
2位以下がオリベを軸に抜き差しをしている間にブラドルが徐々に抜け出していく。
残り4周あたりでディメリオが追走するが届かず、ブラドルがイェンクナー以来のドイツ人優勝。
坂田氏「後ろから追いかけられてプレッシャーを受けながらひるむことなく走りハートが強いライダーという印象を受けた」
2位ディメリオ。
オリベは最終ラップでタルマクシを抜いて3位。
ブラッドリー・スミスがレース後すぐに、サーキット図に自分のメモをつけていた。坂田氏「こういうことをすぐにできるライダーは伸びますね。」

小山「新しいシリンダーが朝に焼きついて使えなかったりして、苦しい状況だが次戦では整うと思うので成績を残したい」
中上「あと6戦になったが再来週のミサノから勢いをつけていきたい」

250cc

解説が坂田和人氏。

ポールポジションがシモンチェリ。シモンチェリは夏休み前までの5戦ぐらいは非常に好調で6レース連続で表彰台。休みで調子が崩れていなければここでも上位に来る可能性がある。
日本人選手は
高橋裕紀 8番手
青山博一 16番手

カレル・アブラハムが地元出身ということでグリッド紹介でちゃんとアップで撮影されていた。サーキットの近くの出身。
グリッド紹介の時にカメラのホワイトバランスがばらついたのが気になった。

デビッド・クルサードがピットに来ていたのが映っていた。

 スタートからシモンチェリがトップに出る。後をトーマス・ルティ、アレックス・デボン、ミカ・カリオが続く。デボンは今シーズン初優勝してから調子がよくなったようだ。
ルティは4週目でゼブラゾーンからはみ出してしまって転倒。これでカリオは3位にアップ。カリオはこのところ成績がよくなくてシリーズ順位が2位に下がってしまっているので、このあたりで勝ちたいところだろう。高橋選手、青山選手は7,8位を走行。

アルバロ・バウティスタはスペインではペドロサを上回るほどの人気があるらしい。今シーズンはあまり運に恵まれていないようだ。10周前後では4位でカリオの後ろについている。

坂田氏「青山選手も言っていたことだが、カリオのブレーキングはすごい。250ccを125ccのように扱う。」

最終コーナーの2つ前ぐらいでデボンがシモンチェリをかわし、次のコーナーでバウティスタもシモンチェリをかわし、その順位でチェッカー。
青山選手は13位、高橋選手は最後にパッシーニをパスして6位。

青山「ギアボックスに問題が出てしまい、最後はゴールできないかと思った。最後まで走らせられたが、序盤がよかっただけにくやしい。」
高橋「スタート直後のオーバーランしてポジションを落としてしまって、そのあとは自分のペースだったが、トップグループには追いつけなかった。」

MotoGP

解説は辻本聡氏。

予選は雨でセッティングが進まなかった選手も多かったようだが、決勝はドライ。
事前の報道ではミシュランタイヤが非常に苦戦しているとのこと。

ピット風景のTVレポートでは北京オリンピックの射撃競技の金メダリストがメダルをもってサーキットに来ていた。チェコだとMotoGpはそのぐらいの大きなスポーツとして扱われているということだろうか。

ポールポジションはケーシー・ストーナー、パレンティノ・ロッシは2番グリッド。
雨の予選の影響なのか有力なライダーが10番グリッド以降にも多くいる。最後尾にはホルヘ・ロレンソ。

日本人選手は
中野真矢選手 8番グリッド

中野選手はこのレースからHRCのワークスマシンを使用できることになり、ピットでの本人の表情も明るい。

ニッキー・ヘイデンが8月1日のスーパーモタードで怪我をして出場できない。ダニ・ペドロサは手首と指を怪我している。これはドイツ戦での転倒の後遺症。というわけでレプソルホンダチームはかなり厳しい。

前回のラグナ・セカでストーナーがポールポジションから2位、ロッシは優勝だったが、レース後にストーナーがフェアじゃなかったと発言した。逆に考えるとアンフェアなレースでなければ勝てたということだろう。実際にいいタイムを出していてポールを取っているのだから。

スタートからストーナーが逃げる態勢で3周から4周目で2位ロッシとの差は1.2秒から1.3秒ぐらい。ロッシの後がかなり離れて集団になっている。
順調に周回を重ねているようにみえたのだが、6周目でストーナーが単独で転倒。フロントから滑ったように見えた。一旦コースにもどったがすぐにリタイヤした。今シーズンのストーナーのリタイヤは初めて。

このあとはロッシの一人旅。ロッシもストーナーと同じブリジストンタイヤなので同じように転倒リスクが高いのかも、と、解説の辻本聡氏。ロッシが優勝。2位にトニ・エリアス、3位にロリス・カピロッシ。この二人はシーズン初の表彰台。

中野選手はスタート直後に下がって11位あたりにいたが、徐々に前方の選手をパスして残り6周ではアンソニー・ウェストの後ろで5位走行。残り5周でアンソニー・ウェストもパスして4位。5位から4位の走行はTVにかなり映っていた。こんなに中野選手が映るのは久しぶりのこと。
 中野選手のバイクはカーブへの進入がスムーズになったのか、今まで抜けなかったカーブのところでウェストをパスできている。最終ラップではウェストに2秒以上の差を付けていた。

アナウンサー「中野復活と言っていいでしょうか?」
辻本氏「いやあ、まだまだでしょう。」
これからまだまだマシンのセッティングを詰める必要があるそうだ。ワークスマシンを手に入れた初戦で4位に入ったということはホンダに対して一応実績を上げたと言える。

今回はミシュランタイヤが絶不調でグリップしなかったということなので、本来上位に来るべきチームが沈んでいる。だから、中野選手の順位はそれを差し引いて考えなければならない。逆に、ミシュランタイヤをハンディキャップと考えた場合、ストーナーが転倒していなければブリジストン勢の5番手となるのだから、ミシュランがブリジストン同様のパフォーマンスを示していたならば、中野選手は8位、9位のあたりまで下がっていたとも考えられる。

中野「楽しめたレース。新しいバイクを与えてくれたホンダにも感謝している。今日の結果がチームもやる気が出ていると思うし自分も楽しみ」

ストーナーのリタイアで、シリーズチャンピオン争いでロッシが少しリードできた。ただし、ストーナー+デュカティの強さを考えると50ポイントの差は安全圏とまではいかない。

ブリジストンの山田マネージャーのインタビューで気になったことは、タイヤの性能差があるのでワンメイクにしたらどうかという議論が出ているという話。ワンメイクだとはじき出されたメーカーがレースへのスポンサーをやめてしまったりしないのだろうか。

2008/08/23

[WRC] 第9戦 フィンランド

JSPORTS で TV観戦。

夏休み明けのフィンランドラリー。
北欧系ではない優勝者はこれまで3人しかいないという、地元有利のラリー。

DAY1
フィンランドはコースがフラットなので最初から高速で走らなくてはならず、セバスチャン・ローブがリードしている。ヒルボネンは2位につけているが少し離されている。コースは上下するのでジャンプするところが多い。ジャンプしてすぐカーブというところもあるので、道を知っていることが非常に有利。
ローブが首位でDAY1を終了。

DAY2
スズキのPGアンダーソンの車が傾きながらジャンプして危うく転倒というシーンがあった。ディレクター中新井田氏「オーガナイザーがしっかりしているからこの部分には観客を入れていない。入れていたら轢かれている。」

ヘニング・ソルベルグが好調で3位。

DAY3
解説の福井敏雄氏によれば、昔(福井氏が現役のころ)はフィンランドのラリーはほとんどが雨で、運営も暗くなるころまでステージを走っていた、と。
ジジ・ガリが好調でSS12終了時に3位。だったのだが、ステアリングが不調になってしまい思ったように曲がらない。SS16のコーナーでコースアウトしてクラッシュ。車がひっくり返った。
同じコーナーでPGアンダーソンもコースアウト、木をなぎ倒す勢いでクラッシュしていた。

今年はフィンランド名物のオーニンポーヤのジャンプがなくなり、別のところにメジャーが置かれた。
アトキンソンが好調で総合3位に上昇。
ヒルボネンとローブは差がほぼ変わらないまま。この結果にローブは「これなら今日はゆっくり寝て明日勝負すればよかった。」

DAY4
SS22が最長で20kmなのでここにヒルボネンは逆転をかける。結果は同タイム。このラリーで3度目の同タイムになった。ローブとヒルボネンがトップタイムでSS22を終了。SUBARUのアトキンソンが元気でソルドに差を付けて3位を確実にしている一方でペター・ソルベルグは不調で上がってこれない。

3連続ジャンプのあるSS24では、フィンランドのTV局が生放送をしていたそうだ。

最終的な順位はローブ、ヒルボネン、アトキンソン、ソルド。
SUBARUのアトキンソン3位と、シトロエンのソルドの4位はいずれもチームのセカンドドライバーが上位に来たということでチームには収穫だろう。SUBARUは夏休みで改良した車がいい成績が上げたことでチームにも良い結果をもたらしたし、ソルドはフォードのラトバラより上位でゴールしたことでマニュファクチャラーズポイント争いに貢献できた。
今年から参戦のSUZUKIは8位にトニ・ガルデマイスターが入った。

福井氏も中新井田氏も、ローブの技術とメンタルコントロールを称賛していた。かなりフィンランド人が有利なラリーでローブがリードするのはフィンランド人のヒルボネンよりもパワーを使うだろう。

番組の山岸舞彩さんを鍛えるクイズは、前半で福井邸のお食事券をGETし、後半では食事内容が星の数で変わることになった。今回のクイズは難しくて星1つ。

2008/08/21

[カヌー カヤック スラローム] 2008オリンピック カヤックシングル スラローム 竹下選手4位

以前のエントリーでオリンピックの日本カヌーチームの応援のためにTシャツを購入したと書いた。実はカヌー競技がどういう状況かはわかっていなかったのだが、2008年8月15日女子カヤックシングル スラロームで、竹下百合子選手が4位入賞したことを知った。Tシャツ販売で得られた資金で試合でのパドリングジャケットを購入する予定とのことだったが実際に購入できるまでの資金は集まったのだろうか。

知ったのが翌日の朝刊を読んでからだったのでTVでも放映されず映像は見ないままだった。
今日、民放TV公式動画サイト を見たところ決勝の動画を見ることができた。

本日2008年8月21日には女子カヤックペア500メートルの北本忍、竹屋美紀子組が決勝進出したとのニュースが配信されていた。

競技にもよるのだろうが、資金的なサポートが薄いスポーツは続けること自体も大変なことだし、オリンピック出場に際しての必要な資金の手当てなどもかなりの負担となることだろう。