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2008/08/24

[MotoGP]  第12戦 チェコ

G+でTV観戦。

MotoGP 第12戦 チェコ ブルノ(Brno)サーキット
夏休み明けの初戦。舗装がやり直されているのでこれまでのタイヤデータが使えない。
観客数が14万人以上。TVで見ると芝生にシートを敷いて座っている人たちが多い。コース周囲全部が芝生で座れる状態になっている。

125cc

ポールはガボール・タルマクシ。タルマクシはハンガリー出身なのでこのサーキットに比較的近く応援が多い。
日本人選手は
小山知良 14番グリッド
中上貴晶 21番グリッド


解説の坂田和人氏によればこのサーキットはパッシングポイントが多く、下りコーナーが多い。坂田氏は3年連続でこのサーキットで優勝している。

スタートした最初の周回の第2コーナーで、中上選手、小山選手がまきこまれる多重クラッシュがあり、日本人は早々にレースを終了。

小山のコメント「ダニー・ウェッブが信じられない速度で突っ込んできた」

ステファン・ブラドル、タルマクシ、ニコラス・テロルが先頭3台。やや縦長になった状態でマイク・ディメリオも付いている。残り10周あたりでホアン・オリベが上がってきた。オリベは抜いた後にバイクを寄せて威嚇するなどちょっと危険な感じ。坂田氏「オリベ選手に荒らされてこの(ブラドルと後続の)差がついてしまったという感じ」。
2位以下がオリベを軸に抜き差しをしている間にブラドルが徐々に抜け出していく。
残り4周あたりでディメリオが追走するが届かず、ブラドルがイェンクナー以来のドイツ人優勝。
坂田氏「後ろから追いかけられてプレッシャーを受けながらひるむことなく走りハートが強いライダーという印象を受けた」
2位ディメリオ。
オリベは最終ラップでタルマクシを抜いて3位。
ブラッドリー・スミスがレース後すぐに、サーキット図に自分のメモをつけていた。坂田氏「こういうことをすぐにできるライダーは伸びますね。」

小山「新しいシリンダーが朝に焼きついて使えなかったりして、苦しい状況だが次戦では整うと思うので成績を残したい」
中上「あと6戦になったが再来週のミサノから勢いをつけていきたい」

250cc

解説が坂田和人氏。

ポールポジションがシモンチェリ。シモンチェリは夏休み前までの5戦ぐらいは非常に好調で6レース連続で表彰台。休みで調子が崩れていなければここでも上位に来る可能性がある。
日本人選手は
高橋裕紀 8番手
青山博一 16番手

カレル・アブラハムが地元出身ということでグリッド紹介でちゃんとアップで撮影されていた。サーキットの近くの出身。
グリッド紹介の時にカメラのホワイトバランスがばらついたのが気になった。

デビッド・クルサードがピットに来ていたのが映っていた。

 スタートからシモンチェリがトップに出る。後をトーマス・ルティ、アレックス・デボン、ミカ・カリオが続く。デボンは今シーズン初優勝してから調子がよくなったようだ。
ルティは4週目でゼブラゾーンからはみ出してしまって転倒。これでカリオは3位にアップ。カリオはこのところ成績がよくなくてシリーズ順位が2位に下がってしまっているので、このあたりで勝ちたいところだろう。高橋選手、青山選手は7,8位を走行。

アルバロ・バウティスタはスペインではペドロサを上回るほどの人気があるらしい。今シーズンはあまり運に恵まれていないようだ。10周前後では4位でカリオの後ろについている。

坂田氏「青山選手も言っていたことだが、カリオのブレーキングはすごい。250ccを125ccのように扱う。」

最終コーナーの2つ前ぐらいでデボンがシモンチェリをかわし、次のコーナーでバウティスタもシモンチェリをかわし、その順位でチェッカー。
青山選手は13位、高橋選手は最後にパッシーニをパスして6位。

青山「ギアボックスに問題が出てしまい、最後はゴールできないかと思った。最後まで走らせられたが、序盤がよかっただけにくやしい。」
高橋「スタート直後のオーバーランしてポジションを落としてしまって、そのあとは自分のペースだったが、トップグループには追いつけなかった。」

MotoGP

解説は辻本聡氏。

予選は雨でセッティングが進まなかった選手も多かったようだが、決勝はドライ。
事前の報道ではミシュランタイヤが非常に苦戦しているとのこと。

ピット風景のTVレポートでは北京オリンピックの射撃競技の金メダリストがメダルをもってサーキットに来ていた。チェコだとMotoGpはそのぐらいの大きなスポーツとして扱われているということだろうか。

ポールポジションはケーシー・ストーナー、パレンティノ・ロッシは2番グリッド。
雨の予選の影響なのか有力なライダーが10番グリッド以降にも多くいる。最後尾にはホルヘ・ロレンソ。

日本人選手は
中野真矢選手 8番グリッド

中野選手はこのレースからHRCのワークスマシンを使用できることになり、ピットでの本人の表情も明るい。

ニッキー・ヘイデンが8月1日のスーパーモタードで怪我をして出場できない。ダニ・ペドロサは手首と指を怪我している。これはドイツ戦での転倒の後遺症。というわけでレプソルホンダチームはかなり厳しい。

前回のラグナ・セカでストーナーがポールポジションから2位、ロッシは優勝だったが、レース後にストーナーがフェアじゃなかったと発言した。逆に考えるとアンフェアなレースでなければ勝てたということだろう。実際にいいタイムを出していてポールを取っているのだから。

スタートからストーナーが逃げる態勢で3周から4周目で2位ロッシとの差は1.2秒から1.3秒ぐらい。ロッシの後がかなり離れて集団になっている。
順調に周回を重ねているようにみえたのだが、6周目でストーナーが単独で転倒。フロントから滑ったように見えた。一旦コースにもどったがすぐにリタイヤした。今シーズンのストーナーのリタイヤは初めて。

このあとはロッシの一人旅。ロッシもストーナーと同じブリジストンタイヤなので同じように転倒リスクが高いのかも、と、解説の辻本聡氏。ロッシが優勝。2位にトニ・エリアス、3位にロリス・カピロッシ。この二人はシーズン初の表彰台。

中野選手はスタート直後に下がって11位あたりにいたが、徐々に前方の選手をパスして残り6周ではアンソニー・ウェストの後ろで5位走行。残り5周でアンソニー・ウェストもパスして4位。5位から4位の走行はTVにかなり映っていた。こんなに中野選手が映るのは久しぶりのこと。
 中野選手のバイクはカーブへの進入がスムーズになったのか、今まで抜けなかったカーブのところでウェストをパスできている。最終ラップではウェストに2秒以上の差を付けていた。

アナウンサー「中野復活と言っていいでしょうか?」
辻本氏「いやあ、まだまだでしょう。」
これからまだまだマシンのセッティングを詰める必要があるそうだ。ワークスマシンを手に入れた初戦で4位に入ったということはホンダに対して一応実績を上げたと言える。

今回はミシュランタイヤが絶不調でグリップしなかったということなので、本来上位に来るべきチームが沈んでいる。だから、中野選手の順位はそれを差し引いて考えなければならない。逆に、ミシュランタイヤをハンディキャップと考えた場合、ストーナーが転倒していなければブリジストン勢の5番手となるのだから、ミシュランがブリジストン同様のパフォーマンスを示していたならば、中野選手は8位、9位のあたりまで下がっていたとも考えられる。

中野「楽しめたレース。新しいバイクを与えてくれたホンダにも感謝している。今日の結果がチームもやる気が出ていると思うし自分も楽しみ」

ストーナーのリタイアで、シリーズチャンピオン争いでロッシが少しリードできた。ただし、ストーナー+デュカティの強さを考えると50ポイントの差は安全圏とまではいかない。

ブリジストンの山田マネージャーのインタビューで気になったことは、タイヤの性能差があるのでワンメイクにしたらどうかという議論が出ているという話。ワンメイクだとはじき出されたメーカーがレースへのスポンサーをやめてしまったりしないのだろうか。

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