がん細胞が検査でわかるレベルのがんになるまでには通常10年から20年かかる。
日本は世界一のがん大国になった。長寿と喫煙が主な理由。
また、胃がんなどの感染型のがんから乳がん、前立腺がんなど「欧米型」のがんが増えている。
などなど、知らないことばかりの本。専門家がしろうとに向けて書いているので知らないことがあるのは不思議ではないのだが、これだけの人ががんになっているにしては情報が少ない気がする。
次の12ヶ条を積極的に守ればがんの約60%(禁煙で30%、食生活で30%)が防げる、と本書にある内容を引用しておく。
- バランスよく栄養を
- 毎日、変化のある食生活を
- 食べ過ぎを避け、脂肪はひかえめに
- おいしいお酒をまあほどほどに
- タバコは吸わない
- ビタミンと繊維質のある食べ物を
- 塩分と熱いものはひかえめに
- 焦げた部分はひかえめに
- かびの生えたものには注意
- 日焼けはひかえめに
- 適度に運動を
- 体を清潔に
治療の三本柱は「手術・放射線治療・化学療法」である。が、ちょっと寒いのは放射線治療は欧米の半分以下で専門医は542名、化学療法を担当する腫瘍内科医は100人ほど、と、医者が余っているはずの国にしては異常に手薄。もっとも手薄なのはこの分野ばかりではないようだが。
医療訴訟についての記述はちょっと同意できないところもあるのだが、がんについて知らなかったことが多く読んでよかったと思う。その一方でこの状況では自分が満足に放射線治療を受ける可能性はかなり低いこともわかってしまった。
今後の国レベルのがん関連の施策は注意を払っておいた方がいいようだ。
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