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2011/11/13

宇野常寛 「ゼロ年代の想像力」

宇野常寛がTBSラジオ digで荻上チキと話していた内容が面白かったので、文庫本を購入。

取り上げられている作品は半分ぐらいは知っている。 作品と社会構造と照らし合わせて理解すると、、、と解説されると、「あ、確かに、そんな感じもあったかも。」と納得する。

仮面ライダーはシリーズ展開のどこかで「ん?」というところがある。 ちょっとひっかかりのあった仮面ライダーシリーズ、(アギト、響鬼、555など)は、そういうわけで面白かった(心に残った)のか、と納得感があった。

この作品が出てきた背景は、「ポストモダン」系の話が業界(?)を席巻したことに対するゼロ年代の清算、というような流れで出てきているようだ。しかし、それを全く理解していなくても面白く読める。

また、あとがき的に文庫版についているインタビューは、「その後のゼロ年代」みたいな話(AKB48への言及などなど)もあって、さらに楽しい。 インタビューの最後の方で
けれどこの業界に深く関われば関わるほど、仮面ライダーという単語を出すだけで人間扱いされないような世界も存在するということがわかるようになった。
なんていうのを読むと「まさか」と思うけど、実際にはそういう年輩の人たちが支配的な業界もまだある、ということだ。 その一方で「クール・ジャパン」とか、アニメを輸出産業に、などという話を聞くと、政府は何か大きな勘違いをしているのかもしれないな、と。