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2009/01/27

田中 真澄 「50歳からの定年予備校」

年齢的にこういう本も読んでおこうということでブックオフで入手。

このジャンルの本に「元気をもらいました」と書くのは嘘っぽくなるが、もう50歳だから、と言うよりは「まだ50年も残っている」と考えてみようかな、と思った。

人生100年時代が目前であり、年金制度が崩壊していくなかで定年を迎えてもそこからさらに「一身にして二生を生きる」サラリーマンが多くなるべきである、という前提で積極的な能力開発を行い独立せよ、というのが著者の主張。とは言ってもここで独立とは事業を始めることだけではなく広義に

生涯を通じて、自分の潜在能力を開発し、世のために尽くす

が対象。企業家ももちろんたくさん例示されるが、他に扇の研究や古歌の研究をする老人も紹介される。

「個業家」として独立して生きるために自分の潜在能力を開発すること、そのための資源として「」「時間」「言葉」の3つがある、という。それぞれについてどのようにして能力を伸ばすかを説いている。

基本的な立場として、著者はどの人にでも潜在能力はありそれをある目標設定に従って開発するかどうかはその人次第であるとしており、多くのサラリーマンは会社依存になっていてその能力開発を十分に行っていない、と考えているようだ。ところが、会社に依存できる時代は終わっており、おまけに、年金制度の崩壊も確実なのだから、定年後も「余生」を送ることはできそうにないし、その必要もない。そこから「老年起業」を目指せばいいではないか、と言う。

個々の項目については、よくある「早起き」などもあって、またか、という気もするのだが、一方で残業をせずに自分の時間を能力開発に使うべき(そのために早く職場に出て効率よく仕事をするべき)、など、サラリーマン経験でおそらく実行されたと思われる提言もある。

一貫して「実行してください」と言う項目が多い。かと言って、独自な方法が次々と出てくるわけではなく、最近読んだ他の本でも勧められていた項目(人脈を作る、など)もあって、結局、どの本を読んでもやらなければならないことは大きく変わることはないのだな、と納得。

逆に言うと、これ以上はいろいろな本を読まなくてもいい、というか、共通点だけ採用すればいい。一冊だと、どうかな、と思うことも数冊で共通して書いているとやってみてもいいかなとなるので、何冊か読んでみることは必要かもしれない。

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