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2010/02/17

タッド・バッジ 「仕事も人生も4つのボールでうまくいく」

ワーク・ライフ・バランスは、ワークとライフを天秤にかけてバランスを取るのではない。この2つを無理に分けることも不要。それを目指してもうまくいかない。そうではなくて、ジャグリングと同じでどのボールも落とさないこと。もう一つは、「ジャスト・イナフ」(just enough)、「足るを知る」ことでうまくいく、という。

著者の場合は、自分(self)、人間関係(family)、社会(volunteer)、仕事(work)の4つがボール。この中では「自分」が土台になる。

アメリカで教育を受けている人にしては珍しいと思うのは、転職はリスクを伴うことを強調していて、「次の仕事が決まるまではやめるな」といった実用的なアドバイスが書かれていること。また、転職しなくても成長はできる、と言い切っている。

著者自身は「自分が成長すること」という大きな人生の目標があり、それを実現しようとしてその時々の選択をしているだけで、キャリアプランがあったわけではない、とも言っている。

スケジュール帳の見本などもついてはいるがそのフォーマットがポイントなのではなく、4つのボールのバランスを考える時間を毎日5分でも持つこと、手始めに仕事ばかりのスケジュール帳にそれ以外の項目を加えてみること、というのがやはり基本かなと。

この程度の業績を上げている日本人がいないわけではないし、本を書いている人もいるけれど、ここまで簡潔に書いている人はいない気がする。

1時間程度で読めてしまう本で、あまり期待していなかった割には面白かった。


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