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2010/01/28

岩瀬大輔 「生命保険のカラクリ」

これを読んでいたら生命保険に入っていなかったかもしれない。入ったとしても特約がてんこ盛りのものではなく、特約をはずして安くして定期保険で、かつ、必要最小限の補償部分だけにするだろう。
生命保険のセールスと話す前に通読は必須。

保険を最小限に抑えることで少しでも浮かせることができればそれを貯蓄に回した方が生活設計には有利になる。この理由は本書でもあるように、今の生命保険は利回りがよくないため、いつでも崩せる貯蓄のカタチで持っていた方が安心だからだ。

医療保険は高額療養費制度によって公的に上限があることから、不要だ、というのが(直接は書かれていないが)本書の趣旨と言っていいだろう。ネットライフ保険の副社長が(ネットライフも医療保険を販売している)書いているのだから、たぶん、正しい。

中に書かれている「かしこい生保の選び方」は、参考になる。

また、共済と生保の違いが今までよくわからず、共済はなんとなく安心できない制度だと思っていたが、財政的に問題なければ共済(非営利な団体による補償)でも全く問題ない、ということもわかった。

これを読んだ後に自分の保険を見直してみたら、昔に入ったものだったので利回りが非常によく、解約するのは損だ、ということがわかった。今だと同等の条件の保険は全くない。今加入していたら高額な保険料を無駄に払っていたに違いない。
今の低利率な状況だと、家族には補償は必要なのでお金が必要な時(子どもの教育費など)は、定期保険にはいっておき、その後は貯蓄だけでもいいんじゃないか、というのが本書を読んだ後の結論。

先日「粒子線治療法という一回300万円もする治療がありますから、それに備えて先端医療保障もついています」という医療保険を勧められたのだが、この治療法がガン患者の0.7%にしか使わないという話をこの本で知った後では、「あれって詐欺っぽいセールストークだったのかなあ」と思ってしまった。


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