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2011/09/30
高橋 寿一 「知識ゼロから学ぶ ソフトウェアテスト」
業務でテストがうまくいかなかったという反省から、 ソフトウェアテストの基本的な知識のサマリーとして購入。
以前に読んだテスト関連の本で説明されていなかったところがこの本で補足された。
たとえば、ソースコードの複雑度はどのような指標がよいか、について、使いやすいものがいいという観点から著者はcyclomatic数を使っている、と明記されている。知識ゼロだと、いくつかの選択肢が提示されたとき「どう判断して選べばいいのだ?」となってそこから進まないことが多い。
この本の内容にある「この程度はやりましょうね」ができるようになれば、かなりの高レベルのテストができているんじゃないだろうか。
自分自身の反省は、メトリックの計測をやる、テストの計画はきっちりでなくてもよいから作る、パフォーマンステストは初期からやる、などなど。
Microsoftにはプログラム作成技術者と同じだけのテスト技術者がいる、とのこと。数が多いということより、そのような組織づくりができる企業はいいなあ、と思った。
本の中で、同値分割、境界値分析、ドメインテストという言葉が出てくる。このうち、初めの2つは詳細が後で出てくるのだが、ドメインテストは詳しい説明がなかった。必須なら説明が抜けることはないだろうから、これは省略可能なのだろうか。
知識ゼロが前提なので、素人向けに書いてあっても、テスト理論は外していないようだ。
日本での実務を理解した上で書かれているので、いきなり専門テストチームが出てきて何かするというアメリカ風な流れになっていないこともわかりやすさの一因だと思う。