世帯数が決まると収入が計算でき、これに基づいて、予算を立てることができる。
分担金も世帯数から機械的に算出するよう市P連から指示される。
中学校PTAの場合だと、各委員会で使う額は毎年あまり増減がない。2年間の数値を比較してみよう。
項目 | 昨年度 | 今年度 |
---|---|---|
会費収入 | 1,760,000 | 1,896,750 |
旅費 | 61,450 | 32,430 |
消耗品・通信費 | 75,290 | 69,286 |
慶弔費 | 94,650 | 15,750 |
記念品費 | 120,490 | 139,838 |
分担金 | 28,298 | 31,391 |
損害保険 | 59,500 | 64,100 |
役員会費 | 79,189 | 73,071 |
校外指導委員会 | 22,025 | 11,000 |
成人教育委員会 | 43,421 | 44,172 |
広報委員会 | 351,338 | 376,840 |
学年委員会 | 94,228 | 87,875 |
花いっぱい運動推進委員会 | 219,927 | 219,267 |
厚生活動費 | 112,544 | 111,740 |
生徒活動補助費 | 200,000 | 200,000 |
特別積立金 | 50,000 | 50,000 |
予備費 | 78,653 | 51,976 |
次年度繰越額 | 662,580 | 994,843 |
広報委員会の実績が大きいのは、新聞の印刷代が入るため。PTAによっては全部学校のコピー機や印刷機で白黒の新聞を作るところもある、という話も聞いたことがあるが、毎年入れ替わるメンバーは通常自分たちが見ている雑誌やウェブに近いものを作るのが自然だしモチベーションが上がる。
繰越額が多い。総会は基本的にはシャンシャン総会なのでここで突っ込みを入れる人はいないのだが、100万円に近い繰越額は多いだろう、という認識はほぼ共通。
これについては、「余ったお金は周年行事に積んでおけばいい」との意見もある。これは企業で言うと内部留保を厚くしておこう、というのと似ているかもしれない。しかし、基本的にはお金を扱いなれているとは限らないPTAに多くの積立金があること自体が好ましくはないはずだ。
自分は、強制加入のPTA会費はその年度の生徒・学校のために使うという名目で集金しているものであるという性質上、必要最低限の繰越以外は使い切る予算を立てるべきだ、という考え。持ち慣れない金額を持っていてもロクなことにならないんじゃないかと思う。
これだけの繰り越しは無駄な集金を行っていることになる、とも思う。有効な用途を見つけられない本部の無能ぶりを示すとも言えるかもしれない。たとえば、高額なので市では手がつけられない修繕に使う(大きい木を切る、など)などして環境を改善すればいいのではないだろうか。
生徒活動補助費というのは、朝読書用図書を購入するのに当てている。これは実質的には海老名市への寄付に近い性質のものである。寄付と言う意味で言えば「花いっぱい運動推進委員会」で花壇に花を育てるのも学校の中に花を寄付しているようなものであると言えるかもしれない。
PTAにいろいろ干渉する市の教育委員会などもこういったややこしいことにはあまり口を挟まない。上納金を金額通り払いさえすれば後は勝手にやっていい。
神奈川県の県立高校では県が予算をつけないためにエアコンがない教室が多く、PTA会費でエアコンを付けるというのが多くの高校で行われている。これはかなりおかしな話なのだが、県教育委員会は黙認に近いらしい。一方で、電気代の関係でPTAだけの会議などではエアコン使用が制限を受けるなどというヘンな話も聞く。
今、子供が通っている座間総合高校もそうだし他の高校も多くは、学校の経費引き落とし用の口座からPTA会費も引き落とされているはずで、これもPTAは学校ではないから、おかしいと言えばおかしいのかもしれない。
お金をかけなくてもPTAの活動はできるはずだし、お金をかけない活動が「子どものため」にならないかというとそんなことはない。お金があると「お金があるから使いましょう」という論理が正しく聞こえる。ビジネス以外でお金を持つとこれに抵抗するのは結構大変。
基本的にはPTAは会費を集めない自動加入しない活動を前提とするべきなんだろう。
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