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2009/05/25

川端裕人 「PTA進化論」感想 part 2

PTAの強制的な枠組みをはずして、保護者が学校にかかわったり自分たちのための活動をする、あるいは教師と保護者の協働作業を行う、ためには何が必要なのだろう。川端氏によれば、
  • 自由な入退会の保証
  • 活動へのかかわりをボランティアとする(PTA自体はそもそもボランティアだが(笑))
  • 子どもの育ちと学びへの貢献
  • 大人たちの成長の場
がその構成要素の主なものだ。

自分としては、入退会が自由になると会員が確定した後に大急ぎで予算を決めて行くのは大変そうだなと、思ってしまう。活動に費用が発生する場合には、どのようにするのが納得感が高いのだろう、と、ついついお金の心配のような瑣末なことに引っかかってしまう。うまくやろうとすると、あれもこれもと細かいことが気になってしまうPTA本部はほかにもいるのではないかと思う。

たとえば、学校で花を育てる活動をするとなると、苗や土などを買うための費用が発生する。現状はPTA会費から支出できているが、PTA会員は少ないが花を育てるボランティアは多い、という状態だとどこから費用を捻出するのかな、と言うようなことが心配なわけで。。

中学校の場合、3年生が必ず卒業し新しい1年生が入ってくるという構造なので、一般的な任意加入の団体よりもそもそも出入りが多くなるという特徴がある。会員の持ち時間は小学校と比較して感覚から言うと半分もない。他の学校でこういう風にやっていますというノウハウがあればぜひ知りたい。他の学校でのやり方がうまくいくとは限らないが、現時点で中学校PTAが体制を換えていこうとすると考えることが多くて時間が不足する。それを他校の経験値で補うことにでもしないと任期中に終えられない。

ボランティア化による「不公平」の発生という話がこの連載に出てくる。
しかし、本部にいて感じるのは、関わる人と関わらない人がいるのは、強制的な組織である現在でも同じ、ということ。毎年、学校にはPTAの委員決めに参加したくない保護者からの電話が数件はあるそうだ。現在の問題は、関わらないという選択はできるのに、関わりたいという選択が強制(義務化)されるせいでなかなかしづらいこと、だ。

ボランティア化による不公平を心配するよりは、強制的組織しかないことによって参加したい保護者が参加できないことの方を解消するべきなんじゃないだろうか。学校内の活動にはある程度の制約は設けた上で自分の特長を生かして貢献できる活動をそれぞれに立ち上げて行うことで成果は上がるんじゃないかと、最近(本部2年目のペーペーなりに)思うようになった。

今年度は自分がPTAにかかわる最後の年でもあるので、ボランティアの運営経験はゼロなのだが、「本当の」ボランティアによる活動をスタートさせてみようと考えて準備をしている。これに応募する人がいるかどうかも不明だ。集まらなければ活動はしないだけのことなのだ。それくらいのゆるい感じの活動の方が参加しやすいだろうと思っている。

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