MotoGP
2010年 第7戦 カタルニア
GRAN PREMI APEROL DE CATALUNYA
曲がりの大きいコーナーもある体力的にも厳しいコース。
4727m コーナー 右8 左5
最長ストレートが1047m。
125cc
実況:寺島淳司
解説:坂田和人
順位 | ライダー | チーム |
1 | マルケス(Marc MARQUEZ) | Red Bull Ajo Motorsport |
2 | スミス(Bradley SMITH) | Bancaja Aspar Team |
3 | エスパルガロ(Pol ESPARGARO) | Tuenti Racing |
6 | 小山知良 | Racing Team Germany |
小山のレース前コメント「レーサーとしてのリハビリは終わった。」
マルケスは3連勝。4連勝すると最年少の4連勝記録を塗り替える。
ストレートが長いので複数回スリップを使うことができる。
スタートからマルケスはトップ。エスパルガロが2位、小山は8位から10位まで順位を下げた。
2位集団はテロル、エスパルガロ。マルケスとのラップタイムは開く一方。
単独走行のマルケスにコーチのアルサモラが、最終ラップで「落ち着け」のジェスチャー。
「今のはいいですね。ゆっくり合図したのでライダーも落ち着いて対応できる。あわててジェスチャーするとライダーも何かあったのかとあわてる。」(坂田)
テロルは2位に出ようとあせりすぎ。コーナー進入でミスをして4位に落ちた後、ハイサイド気味に転倒。
小山は最終ラップで3台パスして6位。「序盤からエンジントラブルをかかえていて、順位を落としたが、Last lapで3台抜いて6位になれた。」
Moto2
実況:寺島淳司
解説:上田昇
順位 | ライダー | チーム |
1 | 高橋裕紀 | Tech 3 Racing |
2 | ルティ(Thomas LUTHI) | Interwetten Moriwaki Moto2 |
3 | シモン(Julian SIMON) | Mapfre Aspar Team |
-- | 富沢祥也 | Technomag-CIP |
パッシーニが解雇され、代役で手島雄介が参戦。
1コーナーで大クラッシュ。
デボンがイン側に押し出されて転倒。インからアウトにバイクが滑って行き、数台が巻き込まれた。ここで富沢祥也も巻き込まれて転倒。リスタートするがリタイア。
5Lap付近でイアンノーネは単独トップ。2位集団から高橋裕紀がやや抜けだす。後ろはシモン、ルティ。手島は17位あたりまで上がる(スタートは33位)。ルティは手術明けながらスピードを出す。
イアンノーネが1コーナーの黄旗区間で追い越しをしたとして、審議とアナウンスされる。チームはイアンノーネに「順位を下げろ。2位に行け」とボードで指示するが、イアンノーネはトップを守る。
イアンノーネにはライドスルーの指示が出て、高橋が単独トップに。
ここから、高橋は自分のペースを守って走り切り5秒の差を付けてMoto2での初優勝。TECH3チームにも初優勝をもたらした。エリアスは5位から8位ぐらいで上がり下がりしながら最後にパスできるだけパスして5位。
フィニッシュライン直前でノエスとモラエスが接触。ノエスのスリップからモラエスが出るときに近づき過ぎてフロントがノエスのリアに接触。そのまま、バイクが観客席側に飛んで行き、地面に倒れたモラエスの背中に落ちた。
ノエスのチームJack and Jonesをスポンサードしている俳優のアントニオ・バンデラスはノエスのピットで絶叫。
手島は15位に入りポイント獲得。「チームは良くしてくれた。日本GPで良い成績を出したい。」
モリワキはルティの2位とエリアスの5位。帯同している森脇緑は「悔しくて悔しくて。次はイアンノーネや他のライダーに負けないマシンを開発します。」とコメント。
TECH3の新しいシャーシが入り、メカニックが夜通し作業して作り上げたとのこと。高橋裕紀は2004年以来の優勝。TECH3のオリジナルシャーシはチームの2台だけが使っているのでデータが少なく開発の進みが遅かった。今回の新シャーシは方向性が良いようだ。
MotoGP
実況:町田浩徳
ゲスト:藤原儀彦(ヤマハ開発ライダー)
解説:宮城光
順位 | ライダー | チーム |
1 | ロレンソ(Jorge LORENZO) | Fiat Yamaha Team |
2 | ペドロサ(Dani PEDROSA) | Repsol Honda Team |
3 | ストーナー(Casey STONER) | Ducati Team |
13 | 秋吉耕祐 | Interwetten Honda MotoGP |
15 | 吉川和多留 | Fiat Yamaha Team |
路温、気温が高い。タイヤの選択がポイント。
ヤマハはロッシの代役に吉川和多留を起用。ホンダは青山博一の代役に2戦目の秋吉耕祐。
二人とも開発ライダーなので、レースをしつつ、現場でのデータをあつめて持ち帰る仕事もある。
「吉川さんはレース周回をこなしていないので体力が厳しい。「暑くて8耐のようだ」と言っていた。」(藤原)
スピーズについて、ここまではベースセッティングで走っていて、やっと自分なりのセッティングを入れ始めたようだ、とのこと。
スタートでペドロサがトップに出るが1コーナーでコースアウト。7,8位まで下がりここから追い上げ開始。
ロレンソがトップで真後ろにドビツィオーソ。
ペドロサは「ブレーキが効かなくて何度も試したら効いた。」
3Lapではストーナーがコースアウト。
フロントロースタートのドピニエはやはり遅れはじめ、ロレンソ、ドビツィオーソのトップ集団とペドロサ、ストーナーの3位集団という形。
ドビツィオーソも転倒。シモンチェリ、エスパルガロも転倒リタイア。
ロレンソとロッシのセッティングの方向性の違いについての藤原コメント。
ロレンソはコーナリングスピードを上げる方向で前後の荷重分布に気を使う。
ロッシはブレーキングをハードにできるセッティングを出したい。
トラクションコントロールについては、かなり細かい調整ができるらしく、ライダーとチーフメカニックのコミュニケーションの善し悪しが影響する、とのこと。
吉川「体力的にきつかった。チームの作業の速さにも驚いたし、雰囲気は非常にアットホームで自分を盛りたててもらった。」
秋吉「余り良いレースができなかった。こけそうなところもあったがなんとか持ちこたえて走り終えた。8耐では優勝するとここで宣言します。応援よろしく。」
註)8耐はポールポジションから3位。