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2010/09/21

飯田泰之 「 世界一シンプルな経済入門 経済は損得で理解しろ! 日頃の疑問からデフレまで 世界一シンプルな経済入門」

タイトルを見て、個人の生活に密着した「損得」の話かと思って買ったら全く違っていた。
これはタイトルで損をしている良書、なのではないだろうか。

経済学とは何なのか、から始まって、リーマンショックの原因となったサブプライムローンの解説や、信用創造、デフレなども分かりやすく説明してくれている。

不況にも供給側に問題がある「実力不足」型と需要の不足が原因の「ギャップ」型の2種類ある、という説明と、これをベースにした今の日本は両方だという解説ですっきりした。
基本的すぎるのか、一般的な地上波の解説では聞いたことが無い。

大学の教養科目の経済学は、理論的な話はほとんどしなかったから、単位を取得しただけに終わっている。学んだことはと振り返るとこの本のレベルには到底届かない。
会社員をするにしても自営するにしても、より大きな経済の仕組みに組み込まれるのだから、基礎教養としてのこのレベルの経済学の理解は必要なんじゃないだろうか。

「裁定取引」(アービトラージ)の意味がこの本でわかった。
あることの損得を考えるときには、「「埋没費用」は考えに入れてはいけない。「機会費用」は忘れずに入れる必要がある。」なんていうことも、整理して説明してくれているので、すっきりわかった(つもり)。



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