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2010/09/03

PTAの入退会自由に関する要望書

PTAの任意参加について言及した文書が文部科学省から出たのが4月ごろだった。

この文書は、しかし、都道府県の教育委員会レベルへの通達だったため、担当者によっては「混乱を避けるため」「すでに推薦の進んだ優良PTAの変更が難しい」などの理由で市町村へは流さなかった、とのことである。神奈川県では担当者が止めたらしい、という情報もあった。その後はどうなったのかは知らない。

中学校PTAを離れて数カ月、その間、PTA活動に全く関わっていないので、第三者として見るとPTAというのは特殊な活動だったのだなあ、と感じるところが多い。

個々の保護者にとってみれば、生徒として通学している子供に対する学校の対応に良くない影響がある可能性が少しでもあれば、それは避けたい、ということが動機づけの一つにはあるだろう。
この背景としてはPTA活動は実質的には保護者(P)の活動が主となっていて、忙しい教師(T)のうち、会議などに参加するのは役に付いている教員と校長・教頭などだ。当然、作業の多くは保護者によって支えられる構図になる。大多数の教員にとってみれば、そこは職場であり、やることは仕事なのだから、ボランティアってのはちょっとヘンとも言える。

「保護者による活動」==「PTA」という構造が固定化してしまっているので、PTA主催ではない保護者の活動というのは、なかなか立ち上がりにくい。
これが、さまざまなボランティア活動をするのが難しい、ということにつながると思う。立ち上げのパワーはかなり必要だ。「おやじの会」の類はPTAと独立して運営されることもあるが、同じ市内では校長の強い要望でオヤジの会が発足、という、何をやってるんだかよくわからないものがあった。

PTAの入退会自由を学校関連ということをはっきりさせてほしい、という要望を上げようという署名が以下の署名サイトで展開されている。匿名と名前公表を選択できる。自分は匿名で署名したチキンだ。(苦笑)

PTAの入退会自由に関する要望書

この活動は素晴らしいPTAと修羅場らしいPTAというウェブサイトを運営しているThink!PTA!という集まりが企画したもの。

こういう活動の話をすると、本部役員がよく言う話は「子どものためになる活動だし、保護者も成長するから。」みたいな奉仕の側面を強調する話。
子ども会のような活動を支えるべきではないのか?とか、学校に来れない子どもは無視する形になってもいいのか、なんていう問題点はなんとなく曖昧にされてしまう。

自分の参加していたPTAでは、各年度の委員をくじ引きをしてでも決めてしまうという「強制指名」の仕組みを持っていて、できない理由は対象となる保護者(新3年生の保護者)が集まった前で説明してください、って言われていた。実際は出席しない保護者も少しはいるが、大抵は説明するか、説明したくないからくじ引きをするか、引き受けるか、のどれか。

PTAを離れて考えると、他ではやらないような異常なやり方だったなあ、と思わなくもないが、その中にいると、「しょうがない」感があった。たぶん、任意参加だとわかっていたら「うちは活動は無理なので今年はパス」って言いたい人は結構いたと思う。

こういう形だったから、やることは基本的には前年度を踏襲していた。だから、ボランティアというより「お仕事」的な感覚でやっていた。

本当にやりたい人だけが集まった小規模な活動にしたら、もっと変化できるんだろうに、もったいないっていう気もする。

デル株式会社

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