文科省・教委は学校行事での差別を放置していいのか?
奈良市平城東中学でPTAからの卒業記念品をPTAに未加入の卒業生には贈らないことに。これまでも実費を出してもらって一緒に贈呈していたらしいのだが、その対応をしないことにしたとのPTA会長名の文書が中学校のウェブサイト上にあった。具体的な対応は文書によれば次のとおり。
これまで、卒業記念品の贈答につきましては、PTA に未加入の方には本部・会計より、各家庭にご連絡させていただき、実費徴収の上、お贈りさせていただいておりましたが、今年度より、未加入の方には本部・会計よりのご連絡はご遠慮させていただきたく存じます。未加入世帯が多い場合には、実費徴収の手間がかかる、し、それぞれにお願いして払っていただくということの気が進まない、ということはあるのかも。現在、本部に参加しているものとしては、こういうときに「本部は好きでやってるんだからやって当たり前でしょ」というような視線がちょっといやだったりはする。
ご希望の方は、学校にお問い合わせいただき、個人でご購入していただきますようお願い申し上げます。
PTA に加入・未加入の区別化を図るため、ご理解賜りますようお願い申し上げます。
でも、教室で卒業記念品をもらうときにもらえない生徒がいる。その状況をPTAがわざわざ作り出すのはなんだかなあ。「PTA に加入・未加入の区別化を図る」ことが目的なのであればちと大人げない行動に見えてしまうのだが。
煎じつめれば「PTAに親が加入しないと子どもがかわいそうなことになりますよ」と言っているのとあまり変わらない。
極端な例を考えるとたとえば生活保護を受けている世帯は公立中学校でかかるいろいろな費用は援助されるだろう。しかし、PTA会費は援助の範囲には入っていないはずだ。そういった世帯に向けて攻撃的な行動になってしまうのはまずいのではないだろうか?
この中学のPTA本部がここに来るまでのいろいろな事情があるのは確実だし、個々のPTAはそれぞれの思想で運営するべきだ。そうは思うがすっきりしない話ではある。自分がこの立場であれば、実費徴収をお願いするんじゃないかと思う。回収できなくても、そのまま予備費で補填しちゃうかも。(いけないけれど、「まあいいんじゃない」って言ってしまいそう。)
PTAは学校と別の団体だから、税金で運用されている中学校のウェブサイトにこの文書が掲載されるのも変と言えば変。
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