2009年9月4日から9月6日 第11戦 スペイン
RACC Rallye de Espana
放送:JSPORTS ESPN
実況:山岸舞彩
解説:福井敏雄。古賀敬介。
ヒルボネンが5ポイントリードした状態での残り2戦。数少ないターマックラリー。ターマックではシトロエンに分があるというのが大方の見方。
シトロエンはマニュファクチャラーズタイトルまであと6ポイント。
P. ソルベルグがオーストラリアをパスしてCITROËN C4に乗って出場。
スペインラリーの特徴は、幅広いスムーズなターマック。タイヤとブレーキの負担が大きい。
車高の低いセッティングになっている。ターマックなのでスタート順はグラベルほどの影響がない。2008のラリーと全く同じコース。
レース前取材で、ローブはオーストラリアのラリー後車検での部品違反についてコメント。「この部品によって何か得をしたわけではないがルールだから。」
ラリーではローブが優勝したが、ヒルボネンがチャンピオン争いではまだ1ポイントリード。最終戦のGBへ。
最終結果
順位 | ドライバー | チーム | 車種 |
1 | ローブ(Sebastien LOEB) | Citroen Total WRT | CITROËN C4 WRC |
2 | ソルド(Dani SORDO) | Citroen Total WRT | CITROËN C4 WRC |
3 | ヒルボネン(Mikko HIRVONEN) | BP FORD ABU DHABI WORLD RALLY TEAM | FORD Focus RS WRC 09 |
4 | P. ソルベルグ(Petter SOLBERG) | PETTER SOLBERG MSN | CITROËN C4 |
5 | オジェ(Sebastien OGIER) | Citroën Junior Team | CITROËN C4 WRC |
6 | ラトバラ(Jari-Matti LATVALA) | BP FORD ABU DHABI WORLD RALLY TEAM | FORD Focus RS WRC 09 |
DAY1
P.ソルベルグは「レースの2日前しか乗っていないので最初は様子見。」古賀氏。ブレーキングに慣れられなくてブレーキが「アグレッシブだ」と説明。ロックしたりするらしい。
スタート順はヒルボネンが前。地元でターマックの得意なソルドが前に。
朝は路面が冷えているようでグリップがよくない。SS3でローブが2位。ヒルボネンは3位。「タイヤのグリップがよくなったらハンドリングが悪くなった」とヒルボネン。
昨年と同じコースを走るのでタイム比較ができる。ほとんど全員が昨年よりも遅い中で、P.ソルベルグだけが速くなっている。「強いペターの走りが戻ってきましたね。」古賀氏。
ソルドのピットに自転車先週のコンタドールが来ている。午後はヘリコプターで見に行く、と。
「すごい人気で取材陣はラリーよりもコンタドールに会いたがっていた。」古賀氏。
DAY1終了時で、ソルド、ローブ、ヒルボネンの順
DAY2
ノビコフ(Evgeny NOVIKOV)のコドライバーがプレボ(Stephane PREVOT)に変わった。プレボは2008シーズンのアトキンソンのコドライバーだった人。ノビコフはコースアウトしてステージリタイア。
ソルドが終始リード。しかし、ローブとソルドは差が広がってはいない。ヒルボネンは少しずつ遅れている。最終ステージでソルドがゴール直前でスローダウン。ローブに譲れというチームオーダーが出た模様。
ヒルボネンがステージ終了後に取材陣からソルドのスローダウンを聞いて「車のトラブルじゃないだろうね。」と。「みんな含みのあるコメントをするようになってきましたね。」福井氏。
「チームとしては悩むところ。過去のドライバーはオーダーを無視する人、従う人といろいろ。いずれにしてもルールを決めて対応したほうがいいのではないか。」福井氏。「ソルドは顔が暗かったですね。」山岸舞彩さん。
上位の組織戦を尻目に、4位、5位のP.ソルベルグと福井さんの一押しのセバスチャン・オジェは本気のバトル。
DAY2終了時点の順位は、ローブ、ソルド、ヒルボネン。
DAY 3
観客が多く、コースに近いところにいる。ラウンダバウトにはすごい人。
フォードは優勝を狙う作戦を変更し、エンジンセッティングをセーフサイドし、安全に完走を目指す。
カルロス・サインツがサービスパークに。優勝はわからないが、こういうラリーをやってほしいね、ソルドはグラベルで成長すればチャンピオンになれるだろう、と。「サインツも年を取りましたね。一年ぐらいまえにオベ・アンダーソンの追悼式でスピーチをしてくれたので会いました。」福井氏。
上位は無理をしないキープの走りで、ローブが優勝。
ラリー後のインタビューで、ローブは「チームにとってはマニュファクチャラーズもドライバーも優勝が必要だから」と。ローブ自身もこういうチームオーダーはあまり好きではないようだ。ソルドは「チームのオーダーは受け入れるしかない」と、真面目な顔で語る。
スタジオはソルドに同情的な雰囲気。
このラリーでシトロエンはマニュファクチャラーズタイトルを決めた。優勝数がそれほど違わないにもかかわらずセカンドドライバーのソルドが確実に上位に入ったことでシトロエンがマニュファクチャラーズを獲得できたのでチームマネージャーも、これはソルドのタイトルだ、と。
P.ソルベルグは「もうだめだという人もいた。苦しい期間があったが、「どうだ、見たか。」と言ってやりたい。」「誰に言いたいんでしょうねぇ。」と古賀氏。ペターは2008シーズンのスバルのワークスよりも良い走りをしているのは明らか。逆に言うと、スバルの車は全くセッティングが出なかった、ということなのか、チーム側の問題だったのか。
スバルのときは、車がおかしいと言うとずっとおかしいままだったのが、今回のシトロエンでは少し変だという状態でも徐々に改善していく。チームは小規模で資金的に恵まれているとは言えないので部品や機器などは2008のスバルの方が良かっただろう。今のペターは、いろいろうるさいことを言われずに自由に走っているのが楽しそう。
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