組込みに特化したトラブルシューティングの方法論が知りたくて買い求めた。
著者は設計・開発部門の経験が長い。その経験の中で、「トラブルシューティングは新しい価値をために、新しい課題に取り組み、さらに開発設計技術力を向上させる人のための技術」であるとし、新しい技術にチャレンジするときに「品質を作りこめ、上流が大事だ」のみでは通用しないという。新規課題を含む組込み製品では
「品質は途中経過、最終結果からも学べ」と指導することが必要です。とのことである。
客先や開発の後工程での不具合にスピーディーに対応する方法論としての「トラブルシューティング技術」をまとめたのが本書。方法論は筆者の体験から
- 勘と経験による方法
- 原因ストーミング法
- 品質保証確認法
- 同類バグの重点確認法
- 再現法
- 分割切り分け法
- 仮説設定法
客先設置後に発生する障害の切り分けを経験談も交えて描いているので、ベテラン技術者の居酒屋談義っぽい雰囲気もありつつ、FTAやFMEAなどもさらっと使いこなす(全部をやろうと思うな、適当にはしょれ)ところは「実務的」。
理論が読みたい人には向かないが、ポストセールスでの品質保証対応をしている人には役に立ちそう。
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