タイトルを見て、世代論的に若者ことばを分析しているのかと思って読んでみたらそういう方向の本ではなく、話し方をいろいろな切り口で解説した本だった。
著者は、上手な話し方、というよりは、コミュニケーション自体に興味があるようで、言葉づかいの話も書きつつ、雑談を「共感の分かち合い」だと説明したりする。
「マニュアル言葉」(「千円からお預かりします」だったり「いらっしゃいませこんにちわぁ」(多分これはbookoffのこと)だったり)のそれぞれの言葉づかいはおかしいと指摘しつつ、敬語や礼儀もマニュアルの一種なのだからマニュアルがあること自体は悪いことではなくむしろ必要だ、という部分には賛成。例として、ある居酒屋での「乾杯が終わるまでお待ちしていますのでごゆっくり」という対応(最近は割と普及?)が快適だったことを挙げて、こういうマニュアルの内容はうれしい、と。
言葉遣いの本にありがちな押しつけがましさがなく、読んでいて気が楽。
各章が通勤電車で読むにはちょうどよい長さだったのでさらっと読めてしまった。
0 件のコメント:
コメントを投稿