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2010/06/01

[PTA] 保護者から見た教員の生活

子供が中学校を卒業したので、公立小中学校に保護者として関わることがなくなった。
自分が子供として通学していたときは、先生と生徒という関係でしか教員を見ていない。

保護者として12年間小中学校に関わったので、保護者目線で思ったことをメモ的に。

中学校の部活
部活の顧問になると、部にもよるが基本的には休みがないのではないか、と思う。
平日は朝練で午前7時ごろから活動し、午後の練習もある日が多い。週末は練習の他に対外試合があったりもする。いつ休めるのか心配になる。
教員としての本来の仕事は部活指導の後にやっているとなると、当然残業が多くなる。
部活での休日出勤の手当てはお弁当代程度だと聞いたことがある。
「試合の帰りに先生に肉まんを買ってもらった」なんてことは時々あるらしい。こういう出費は当然持ち出しなんだろうから、部活がない方が経済的にも身体的にも楽になりそう。

採用が少ない
はっきりカウントしたことはないのだが、臨時採用の教員が3分の1ぐらいだと、まあそんなものかな、というのがここ数年の中学校の現状。臨時採用でも担任を持つ、というのは珍しくない。同一労働同一賃金なのか。正規の採用では、県の公務員の身分で各市に配置される。臨時採用だとどうなのだろう。
保護者が心配することではないかもしれないが、臨時採用は身分が不安定なので生活するのは大変ではないか。教員の数は生徒数でだいたい決まるルールがあって、大きく外れることはないので、学級の定員を25人にしその分の教員を増員する、というような施策は校長の裁量だけではできなさそうだ。計算のマジックで生徒数が少し減ると教員が一人減ったりする。

年齢構成
小学校では一時期、若い教員が増えない時期があったので、運動会などの作業が大変そうだった。本番が日曜日や土曜日なら保護者の手伝いを募集して作業することはできるのだが、平日の練習には対応できない。力仕事を主にするアルバイトを市が雇用することはできないのかな、と思ったりした。

雑用
たとえば給食費を払っていない保護者への訪問なども教員の仕事だったりするらしい。ただし給食費を実際に払わない保護者は1%以下だそうだ。これって教員の仕事なんだろうかという疑問はある。市に対して払っているものなんだから市役所の人間が行く方がいいんじゃないか?県の公務員である教員が集金に行くのって正しいのかな?
PTA会費などはすこしぐらい不足しても学校の業務が止まることはないのだが、給食費などは足りなかったらどうしているのだろう。お金が足りなくて食べられない児童がいた、という話は聞かないが。
こういう雑務から教員を解放しないと本業に使う時間が減る一方なんじゃないか。こども手当はこういうところに優先的にまわして残りを保護者にわたせばいいのに。

家庭訪問
個別に対応の必要な家庭への訪問は放課後に行われることが多い。以前に自宅近くで帰宅時に担任の先生に会うことが多く、なぜかなあ、と思っていたのだが、個別の家庭訪問だったのだと後で気がついた。これも必要なことなのだが、時間も手間もかけようと思えばいくらでも時間をかけられる。限られた時間のどの程度までかけて良いのか。


新人の実戦投入
一般企業との一番の違いは、新人教育期間が短いことではないか。新規採用された教員が担任を持ち、授業も行い、部活顧問もする、というのは当たり前にあること。企業にもよると思うが、4月に入社した新入社員には配属前にある程度のトレーニング期間があるところが多いのではないか?現在はそうでもないのかな?担任を持つと保護者との対応は新人でも旧人でも変わらないだろう。保護者の方は新人や臨時採用の教師かどうかをなんとなく意識はしているはずだが。
採用が少ない分、優秀な教員が採用できているとしても、「新人」の期間がないのはキツくないのだろうか。

労働条件
5,6年目の先生に「教員になる前にこんな厳しい条件だって知ってました?」と尋ねてみたら「全然そんなことは知らなかった。休暇も多いしもう少し楽かなと思っていた。」とのお返事。志望する人は採用される前にもう少し調べた方がいいし、逆に、採用する側(神奈川県)は事前に宣伝しておくべき。

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