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2010/06/10

[PTA] 上位団体の当事者意識

川端裕人さんのblogで都小Pという団体についての言及があった。

PTAの連合体が保護者を代表しない理由(過剰なヒエラルキーについての補足と、本日、言えなかった こと

都小Pは、かなり不思議な成り立ちのようだが、一応階層が組み上がっている場合でもちゃんと見ると正当性はややあやしげ。
たとえば、海老名市の場合、たいていの公立校でPTA本部スタッフがそろうのは4月末ごろ。
これは新入生保護者がPTA会員になってから総会をするためだと思う。

その前には「会長予定者」の会議などという微妙なものもあったりするのだが、これは多分にお役所都合の会合。

単位PTAの会長が決まると市P連の会長が決まる。この市P連の会長など「三役」は県Pの理事かなにかに自動的になる仕組み。
これを階層の下端から順番に

単P会長(4月末)→市P連会長→県Pの理事→県Pの会長→…

と決めて行くとなると、5月以降にならないと県Pの役員は決まらない。日Pなどは夏休みごろにならないと決まらないかも。
しかし、実際には4月から県Pは新体制が稼働しているらしい。
というわけで、県Pの会長はその年度の単Pの会長とは限らない。幹事はPTA役員とは別の組織の人が就任していることもある。以前にPTA本部スタッフを一緒にやっていた方は、PTAではなく他のボランティア活動の組織から県Pの幹事になっていた。

分離していることで現場感を失うのと対照的に単Pの会長が兼務する市P連の活動が単Pの役に立つかと言うとそうでもない。
海老名市の市P連の会長校は当番制でたまたま中学校区の一校が「当たり」の年だったことがある。その学校では、会長が忙しくなってしまうため手が足りないことを予想して、単Pの運営をするためのスタッフを増員するなどの対応が必要になった。PTA会長は、単Pは誰かに手伝ってもらって市P連・県P側の業務に時間を使う、という本末転倒な事態。
これに加えて本来の自分の仕事をしながらというのは不景気が15年も続くという日本の経済状況では会社員なら会社に居づらくなりそうだ。というか、勤務を抜けることが多いというのは職種によっては致命的になるかもしれない。極端な例だが、データセンターの担当者が一人抜けたらサーバートラブルに対応できなくなったりすることもあり得る。


日Pにしてもそれ自体の活動に時間を捧げる事情は似たようなものだろう。日Pの場合、役所との会合などは東京で平日昼間に行われることが多いため、自宅というか地元にいなくてもよい人でないとできない、という事情がある。数年前の日Pの会長は、地元でやっている事業は自分がいなくても回るようになっている大きな会社の社長さんだ、と聞いた。

このような事情で、単Pの運営をしながらではできない活動なので県P、日Pレベルの施策が単Pの役に立たなくなるのも当然だ。たとえば、「見せたくないTV番組」のようなアンケートは報道には流れるが個々の単Pのニーズには合っていないのではないだろうか。

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